24話 侵入経路
タルクは仲間の情報を聞く。
タルク「…まず…ヒントを追ってバスターの拠点を見つけなければならない…しかし時間がない…」
カール「ふむ…ヒントとは?」
タルク「…こいつだ…」
タルクは一回目に行った建物にあった一枚の紙切れをテーブルに置く。
カール「…俺の仲間にそういうのをプロとする人間がいる…早くて二時間で判明する…。」
その言葉にタルクは驚きながら。
タルク「二時間?随分早いな…」
カール「あぁ…俺の仲間は優秀なのさ」
タルク「ところで他に誰が参加する?そいつらが…
捜索に参加するのはわかった…が…戦力は?」
カール「元特殊部隊の…"1部隊"がいるぞ」
タルク「1部隊全員?そうか…それは心強い…」
カールは吸い終わった葉巻の先をを灰皿に擦り付け
こちらを見る。
カール「…そして…俺も参加する」
タルク「…あんたも?どちらの味方でもないと聞いたが…」
カールはソファーから立ち上がりブーツの音と拍車の音を鳴らしながら言う。
カール「俺は正義の味方をする。」
タルクは少し笑いながらも。
タルク「そうか…なら…文句はない…助かるよ…」
カール「それと…さっきお前からは覚悟を払って
もらった…俺から元特殊部隊にも…捜索にも
お金を出してやろう…」
タルク「…それは…ありがとう…」
タルクは久々の仲間に心を打たれながらも次の行動に出ようとソファーから立ち上がり。
タルク「俺はそろそろ行く…すこし家で準備したくてな…」
カール「あぁ…そうしろ…捜索チームから連絡が
きたらすぐに送る。」
タルク「本当にありがとう…」
タルクはそう言い射撃場を後にする。
…
その後タルクは車を運転しながらも考えていた…。
クロエの安否、あいつなら大丈夫だという考えと
バスターの冷酷さを侮れないという考えが
混ざりあっていた。
タルク「…(平気だといいが…)」
やがて家につくと準備を始める。
バイソンの清掃、ガンベルトの改造。
他にも防弾ベスト、催涙ガス、ライトなど…
どれもクルーニーからのお勧めの一級品。
タルクはいつでも持っていけるように箱にまとめておく。
タルク「…(準備は整った…。)」
~クロエ~
ぐにゃぐにゃ…とにかく視点がぐにゃぐにゃ…
クロエ「…」
クロエの目には世界が黄色に見える。
たまに牢屋の前を大きなワニやシマウマ
オラウータンが前を通るのが見える…。
クロエ「…んー…♡タルクにも
見せてあげたいなぁ♡」
クロエは目を寄り目にしたりつぶったり…。
…
バスター「あの女の調子は…?」
男「…今のところ中毒者以上に見えるな…俺達が動物に見えて…なんだか世界が黄色いとも言っていた…。」
バスター「そうか…一日目でそこまでとはな…二日目が楽しみになってきたぜ…人間が壊れる様を見れるとは…俺もラッキーなもんだ…」
男「お…おう…しかし…本当にタルクが来たらあいつも殺すのか?」
バスターは少し眉をひそめて男の方を向く。
バスター「当然だ…まず…あの女に車で轢かれた屈辱を返してやらんといかんからな…次にタルクだ…」
男「タルクには何をされたんだ?俺はそれがずっと気になる…」
バスター「…俺が何か…されたか?」
バスターは少し笑っていく。
バスター「やつの働いていた企業でクビにされたとか…そんなんだったら辻褄が通るんだろうよ…」
バスターは一呼吸おきニヤリとし。
バスター「俺もやつも認知しあったのはあのガキを俺が殺した時の事だ…」
男「っ…じゃあ…まさか…」
バスター「あぁ…俺はやつになにもされてない…
ただ…ああいう人間は邪魔…それだけだ」
男「…」
男は再びその場が怖くなり静かに平然を装い去っていく。
…
タルク「…」
タルクは家で携帯を置いたテーブルの前のソファーでずっと待っていた。
連絡が来るはずだからだ…。
近くの時計の秒針の音が聞こえる…
チク…タク…チク…タク…
ヴ~…ヴ~…
タルク「…(来た…)」
タルクは急いで電話に出る。
その先に嬉しそうなカールの声。
カール「見つけたぞ」
続