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21話 捜索、再び

タルクはいつも通り愛車のセダンでアオトからの

情報を元にバスターを捜索していた…。


しかしいつもと違うのが…隣は静かなこと…。


タルク「…」


クロエは家でお留守番にしたのだ、家に出る前の

子犬みたいな目は流石になんとも言えなかった…

ただ行かないでと語っている目だった。


タルク「…(元々…復讐が目的なんだ…いつも思ってる…バスターだけは地獄に落としてやるって…)」


しかし、タルクは運転しながら思う…。


タルク「…(クロエは誰からヤクを買って始めたんだ…?ヤクさえなかったら…もしかしたら…幸せだったのかもしれない…なのに…どこから…)」


タルクは考えるもピンとこない…タルク自身クロエと

取引した記憶もない。


タルク「…(それより…今はこっちに集中か…クロエの始まりに関しては気が向いたら調べよう…どうせ…

過去は変えられないんだ…)」


タルクはそのまま運転に集中し、アオトのくれた

情報の通りに街を見渡しながら捜索を続ける…。


信号待ちの時にクロエの事を考えては捜索に集中する、そんな感じだった。


一方~クロエ~


勿論タルクがいなくて暇なクロエは

ついにやってしまう…


そう…外に出た…。


今クロエは…


クロエ「…(クロエは今実家に帰ります…探さないでください…なんてぇ~♡)」


クロエは懐かしい路地裏に入ると。


クロエ「あー!(このダンボールまだ残ってる~♡

懐かしい…クロエハウス…思い出せば…家がなくなった時からこれ使ってた…)」


クロエはダンボールを裏返しにし見る…。

そこにはマジックで雑に書かれた…。


"クロエハウス"という文字があった。


このペンも家がなくなった日…ダンボールを見つけた直後ホームレスのおじさんに借りたのだった…。


クロエ「…(今思えば…優しい人沢山だったなぁ♡)」


クロエはどさりとクロエハウスに座るとポケット

から吸引器を取り出しヤクを吸い出す…。


クロエ「ふぁぁぁぁ♡」


疲れが取れる感覚…脳に直接クル快感…。

クロエのストレス対策はいつもこうだった。


クロエ「んぅー…むにゃむにゃ…」


クロエはそのまま懐かしみのクロエハウスで眠り

始めるのだった…。


一方~タルク~


タルク「…(ダメだ…この街だと聞いてたんだがな…

全くいない…)」


タルクは片手をハンドルから離さずにスマホに手を伸ばす…。


そして番号を入力してかけるはアオト…。


プルルルルルル…プルルルルルル…ツー…ツー…


タルク「…(何故でない…)」


そう…それもそのはずだった…。


~数時間前…


アオト「あぁ…じゃあな…」


アオトはタルクとの電話を切る…。


アオト「…ふ…ふぅ…こ…これでいいか?」


バスター「ご苦労…」


アオト「な…なぁ…約束通り命は助けてくれるんだろうな…?」


アオトは銃を背後に向けられながら震えた声で

話していた。


バスター「あぁ…勿論だ…で…例の女の場所は?」


アオト「っ…そっちは…俺はなにも知らない…

ただ凄腕の知り合いに…あんたの部下が聞いたって」


バスター「そうか…なら拠点に帰る…が…」


ガツッ!!!


アオトは背後から銃身で殴られる…。


バスター「少し寝てろ…」


ゴツ…ゴツ…バスターの重いブーツの足音がアオトの

家に響く…。



タルク「…(おかしい…)」


タルクは車をUターンさせアオトの家の住所まで

向かうことにした。


タルク「…(メールにも返事なし…アオトはそんな

タイプじゃない…)」


~~


やがてアオトの家の付近につくと少し離れた駐車場

に止め、車からバイソンを取り腰のホルスターに

入れる…


タルク「…(あいつの家がオートロックじゃなくて

助かったぜ…)」


タルクはマンションの階段を駆け上がる…靴の音が

良く響く…。


やがて六階につくと廊下を突き進んでいく。


タルク「…(601…602…603…ここだ…)」


ゴンゴン!!


タルクは少し強めにノックする…が…中からの応答

はなかった…。


タルク「アオト!」


ゴンゴン!もう一度ノックする…。


応答がない…


タルクは仕方がなくバイソンを取り出しシリンダーを開ける…。


一発目一つの弾を他の金色の弾とは違う銀色の弾に

入れ換える…


カチッ…シリンダーを閉めては

サイレンサーを装備してはドアの隙間を狙う。


パスッ!!!


鍵の部分に当たっては砕け散る…。


クルーニーからの裏メニュー、特別な弾薬だ…。


タルク「…(役に立ったな…)」


そのままそっとドアを開けてバイソンの撃鉄を

下ろしながらクリアリングをしていく。


タルク「…(トイレ…お風呂…誰もいない…)アオト!

いるか!?」


声をかけながらどんどん前に進んでいく…。


そして最後の部屋をゆっくり開ける…。


倒れてる誰かの手が見える。


タルク「っ…」


タルクは中に入りバイソンを向け部屋を見渡しながらアオトに駆け寄る…。


タルク「おいっ…アオト!起きろ!」


アオト「っ…ぅ…タルク…?」


タルク「俺だ…頭どうしたんだ…」


アオトの頭からは少し血が流れていて、アオトも

意識が朦朧としていた…。


アオト「っ…俺…今朝の電話は…バスターに銃を向けられていたんだ…お前に…教えた情報は…はったり…」


タルク「っ…なにっ?」


アオト「…それと…お前の…女を…探してた…」


タルク「俺の女…?(…。クロエ…?)」


~クロエ~


クロエ「んぅー…むにゃむにゃぁ」


クロエは夕日にあたりながらクロエハウスから目を覚ます…。


クロエ「ふぁ~良く寝たぁ…♡」


カチャリ…


後ろから銃を構えられる。


バスター「この前の借りを返してやるぜお嬢ちゃん…一緒に来い…。」


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