2話 過去
OP.クロエのチョコは凶器
朝だ…毎朝みる天井だが…既に何か違う…
バサッ!
タルクは勢い良く起き上がって感じる
タルク「焦げてる…」
急いでキッチンに向かうと。
クロエ「わぁっ!おはよぉ!」
タルク「おい…なにしたんだ?焦げてる匂いが…」
クロエは何かをお皿に乗っけている。
タルク「それ…な…なんだ?」
クロエ「これぇ?これはねぇ…チョコ!」
タルク「チョコに白い粉使わないよな…?」
そう、キッチンのテーブルにはまな板の上に白い粉がいくつか溢れている。
タルク「…これは…粉砂糖?」
クロエ「ヤク!」
タルク「元気で良い奴だな!本当に!…で!何に!どう!このチョコを!使うんだ?」
クロエは頬に手を添え考える素振りをしてから答える。
クロエ「えっとぉ…そう!売り払うんだぁ!」
タルク「バカか!良いか?ヤクを使ったチョコが出回ったりしたら…世間は大変なことになる!その他に!警察に見つかったらどうするってんだ!」
タルクは少し声荒く言い放つ。
クロエ「えっ…ごめんなさい…」
クロエは瞬時に涙目に俯いてしまう。
タルク「……。だから…むやみにヤクを使うんじゃない…確かに常習性があって…お金儲けにはもってこいだ…だけどな?一般の人を巻き込むのはやめろ…チョコだなんて…子供も食うかもしれん…」
クロエ「そうだね…クロエ…バカだったぁ…」
クロエはさらに落ち込んだ。
タルク「…」
クロエ「でもいいやぁ!食べちゃおー!」
タルク「おいっ…」
クロエはチョコを放り込み、目を輝かせて叫ぶ。
クロエ「おいしーいっ!天才かも!」
タルク「……はぁ」
二話 過去
タルクは汚れたキッチンを掃除しながら聞く。
タルク「それで…前まではそうやって稼いでたのか?お金を?」
クロエ「ううん…キッチンなかったもん!」
タルク「…初めての試みで?俺の家で?火を使わないのに焦げた匂いが?そうか…それは…良い仕事をしてるよ」
クロエ「ほんとぉ!?」
クロエは目を輝かせてこちらを見てくる。
タルク「今のは…はぁ…もういい…で…俺が知りたいのは…どうして今のお前の状態になったかだ…」
キュッ…タルクは掃除を終えシンクの水を止めクロエの座るソファの前に腰を下ろす。
クロエ「…どういうことぉ?」
クロエは吸引器を取りながら聞いてくる。
タルク「つまり…その…ヤクを始めた理由だ…親は?」
クロエ「うっ... 親...? クロエは... ずっと一人だったかも....
クロエはヤクをさらに摂取しながら目を閉じて悦惚とした表情を浮かべる
クロエ「ふわぁ~...くらくらぁ...小さい頃から...ずっと...ヤクにふれて...」
タルク「…誰か…仲間は?」
クロエ「ずっと一人ぃ…誰もいなぃ…でも…タルクがいてくれる…♡」
タルク「…そうだな…」
クロエ「タルクはぁ?」
タルク「何が?」
クロエ「タルクの部屋のぉ…クローゼット開けたら色んなの書かれてたよぉ?」
タルク「っ…は!?あの…鍵付きのクローゼットか?」
クロエ「うんぅ!」
タルク「どうやって開けたんだ…」
クロエ「えへへぇ…」
クロエはニヤりとしながら針金を見せる
タルク「わかった…お前の才能は認める…だけど…あれは関係ない…あれは…なにも関係ない…」
クロエ「本当にぃ?じゃあ…ノアってだぁれぇ?」
タルク「ロアだろ…あれは…」
タルクは過去を思い出していく。
人はみんな生きてる内に最大限悲しむことが出来ない…
いなくなってから分かるものだった
人を殺す恐怖
再び失う恐怖
しかしもう一回得れるのなら…過去にもどって全てやる…優しさを捨てて
タルク「ただいま…」
ロア「おかえりぃ!ター!ロア待ってたよぉ!一緒に遊ぼぉ♪!」
ロアが駆け寄ってくる
タルク「悪い…疲れててな…」
この頃の俺は上流企業勤めで疲れが溜まっていた、今の仕事のように空いた時間は少なかった。
ロア「そっかぁ…疲れちゃったんだね…休んでていいからロアががんばるね!」
どこかしゅんとする…ロア
タルク「…まぁ…良い娘に留守番してたんだな?」
ロア「うん!ロア良い娘で待ってたよ!ターの帰りを楽しみにしてたもん!でもちょっとさみしかったかな…」
ロア…どこか道端で犬みたいにダンボールに捨てられてた…このくりっとした目には逆らえなかった…こいつは俺をターって呼ぶ…愛称をこんな幼い子につけられるとは思わなかった。
タルク「…そうか…何か食べたか?」
ロア「ロアまだ何も食べてないよぉ…?でもカニ雑炊が食べたいなぁって思ってたんだ♪」
タルク「…カニ雑炊…贅沢な…でも…今日は特別だ…」
暖かい時間だった、確か和食に俺がハマってた時に作って食べさせてあげたんだっけな。
ロア「えへへ!ロアうれしい!ロア、カニ雑炊大好きなんだぁ!ターが作ってくれるの?」
タルク「勿論な…ただ…まじで味わえよ?カニなんか滅多にないんだしさ…」
ロア「うん!ロア、しっかり味わうね!ターの料理、いつもおいしいから楽しみだなぁ!」
しばらくして…
熱々のカニ雑炊の鍋をテーブルに置いて…。
ウキウキしてるロアは可愛かった。
タルク「ロア…出来たぞ…」
テーブルに置かれた熱々のカニ雑炊を見て、ロアは目をキラキラさせる。
忘れられない目だった。
ロア「わぁ…すごくおいしそう!ありがとう!早く食べたいなぁ♪」
パッと目を輝かせたロアは、ちょこんと正座してスプーンを握る。
タルク「…あぁ…ほら…熱いから気を付けろよ?」
お椀に入れて渡す
ロアはお椀を受け取るとドキドキしながらも嬉しそうに微笑む
ロア「わぁ♡ありがとう!熱いから気をつけるね…いただきまぁす!」
まずはスプーンで一口、顔がぱぁっと明るくなる
ロア「わぁ!おいしい!」
タルク「…そうか?良かった…」
タルクは自然と笑みがこぼれる
ロア「うん!すっごくあったかくて、おいしいよぉ!ターの料理はさいこうだね♪」
タルク「…それなら良かった…今日は何して留守番してたんだ?」
ロアはスプーンでカニ雑炊を一口食べて、考えるような仕草をする
ロア「うーん、今日はね、お花を見てたよ!きれいなお花がいっぱい咲いてて、リスさんも遊んでたんだぁ…」
タルク「…つまり留守番せず家を出てたんだな…?」
ロア「えへへ、そうだね!でもロアはちょっとだけおさんぽしてたの!」
タルク「散歩か…なるほど…ところで…女の子一人が歩いてたって…お隣さんから聞いたが…まさか…」
ロア「えっ、ほんとに?それロアかな?動物さん見るの楽しいんだもん!
ロアは少し目を伏せながら続ける
ロア「でもターが心配しちゃうかなぁ…ごめんね…!でもお花にリスさんはほんとにきれいだよ♪」
タルク「いや…良いんだが…いや…その…疲れたりしたらどうするんだ?逃げられないし…危ない人が多いんだぞ?」
そう言うと…ロアは少ししゅんとする…
ロア「うん…ちょっと疲れるけど…でもロアは大丈夫だよ!楽しすぎて忘れちゃうんだもん…でもターが心配してくれるのは嬉しいから気をつけるね…!」
ター「あぁ…ん…」
再び食べ進める
ロア「ん~…」
カニ雑炊を食べながらターの様子をじっと見てる
ロア「おいしいね!ターもいっぱい食べてね!ロアももっと食べるよ~!」
タルク「…お?そうだな…もっと食え…大きくなれるぞ」
ロア「うん!もっと食べる!ロア、大きくなりたいなぁ!ターと一緒にいられるならもっともっと頑張るもん!」
タルク「はは…そうか…大きくなったらどうしたいんだ?」
ロア「えっと…大きくなったら空を飛べるようになりたいなぁ!あと…どうしてもお菓子をいっぱい作りたいなぁ!ターにも食べてもらいたいし!」
タルク「空…あ…えと…お菓子かぁ…なら…将来ロアはパティシエかもな」
ロア「わぁ!パティシエいいなぁ!ロア、おかし作るの楽しそう!ターと一緒におかしパーティーしたい!」
タルク「…お菓子パーティー…楽しそうだな…」
やはり笑みがこぼれる
ロア「うん!ロア、おかしいっぱい作るからターもいっぱい食べてね!」
タルク「あぁ…」
そのままそのひとときは終わる
食べ終わったロアはお椀を置いて、満足そうにひと息つく
ロア「ふぅ…お腹いっぱいになった!ターと一緒に食べるの、ほんとに楽しいなぁ!」
タルク「そりゃ良かった」
食器を洗い片付け始める
ロアはターの様子を見ながら食器を片付ける姿をじーっと見つめる
ロア「すごいね!ぴかぴかぁ!ロアも手伝う!」
食器を少しずつ持ち上げ始める
ロア「これ…一緒にやるの楽しい!」
タルク「おう…ありがとうな」
片付けが終わるとロアはすっきりした気持ちでターを見上げる
ロア「わぁ…!きれいになったね!ターと一緒にお片付けできて、ロアもうれしいよ!」
タルク「偉いぞ…」
優しく頭を撫でてあげる…
ロア「えへへ、ありがとうター!ロア、もっとがんばる!」
捨てられたのは…両親の死別で…親戚からか…なんなのか…俺にはわからなかったが理解しておきたかった。
タルク「はいはい…ただ…もう寝る時間だろ?」
ロア「あぁ、本当だ!寝る時間だね!」
目を輝かせて
ロア「一緒に寝るの楽しみ!ロアの隣に来て一緒に寝よう!」
タルク「…ほら…今日もここだ…」
寝室に連れていく
ロア「ターのお部屋!ロアもまたここで寝れるの?嬉しい!」
飛び跳ねて部屋の中をキョロキョロと見て回る
ロア「ロアはターの隣で寝たいなぁ…」
タルク「あぁ…構わんぞ…遠慮するな…」
ベッドに横たわると
ターがベッドに横たわるのをみて、ロアも嬉しそうにベッドに飛び乗る
ロア「わぁ…ふわふわだぁ!」
いたずらっぽく笑いながら
タルク「…こら…ほこりが…」
ロア「わっ…ゴメンね!ロアはふわふわのもの大好きなんだ!」
タルク「知ってる…」
ロア「えへへ…ターはロアのことよく知ってるね!優しいターが大好き!」
もう一回聞きたい
タルク「…ありがとうな…絵本でも読むか?」
ロア「うん!絵本大好き!どんなおはなし?」
タルク「どれが良いかな…」
ロア「ロアは…お姫様が出てくる話が好き!でもね、ロアはお姫様になりたいなぁ…」
タルク「…お姫様…誰が王子になるんだよ…まさかもう相手が…」
ロア「え?ロアの王子様?うーん…ターが王子様でもいいよ!ロアの優しいターが王子様だったらみんな喜ぶよ!」
タルク「…そ…そうか…と…とりあえず絵本読むぞ…よく聞け?」
ここはかなり安堵したと思う…。
ロア「うん!ロアはちゃんと聞くよ!ターの声も大好きだから楽しみにしてるね!」
タルク「昔の話…あるところにお姫様が一人いました…そのお姫様は周りとは違い…一つ尻尾が生えていました…」
ロア「おひめさまに…しっぽ?」
タルク「………。そのお姫様は周りとは違う自分に嫌気がさしていました……。…お姫様は誰にも相手にされなかった…」
ロアは少し沈んだ顔をしてもじもじしながらターの話に耳を傾ける
ロア「おひめさまは寂しかったのかな?ロアも嫌われちゃうのは悲しいけどどうして周りの人はお姫様を相手にしてくれなかったのかなぁ…?」
タルク「…お姫様は…尻尾が生えているので…悪い影響があるのではないかと市民に噂されていたのです…」
ロア「えぇ!みんながそんなこと言うなんて…お姫様、すごく悲しそう…ロアは尻尾があっても大丈夫なのに!ターもそう思うよね?」
タルク「…そ…そうだな…そして…お姫様はとうとう自分を………ここまでだ…」
絵本をパタンと閉じる…これ子ども向け絵本か?って思った。
ロア「えっ、ここまで?お姫様はどうなっちゃうの?ロア、すごく気になるよ!もっと続きが聞きたいなぁ…!」
手をベルのように小さく叩いて、ワクワクしながらターを見つめる
タルク「…え…え~っとだな…し…幸せに暮らしたんだ」
ロア「あ、そうなんだ!お姫様は幸せになったんだね!よかったぁ!ロアもそういう話、大好きだよ!」
タルク「…それは良かった…さ…もう寝ろ…な?」
ロア「うん、わかった!ターと一緒に寝るの、大好きだからね!夢の中でもロアと一緒に遊ぼうね!」
今は夢の中でしか会えない。
タルク「…あぁ…ほら…」
優しく頭を撫でて寝かしつける
ロアは目を閉じて、ターの優しい手の温もりを感じながら嬉しそうに微笑む
ロア「ありがとう、ター…。ロアはすっごく幸せだよ。大好きだよ、ター!」
言い返せば良かった
…思いでは…現実に引き戻される音で終わった。
クロエ「タルクぅ?」
タルク「…なんだ?」
クロエ「ぼうっとしすぎぃ?どうしたのぉ?」
タルク「なにも…っておいおい!」
クロエが引き出しの銃を触っていた。
まったくこいつは本当に…。
続く
過去は少し蛇足っぽくなりましたが…かなり愛がありましたね。
さて
ロアかノアで迷いましたが…最初ノアの予定が他に…ミア、メアで迷いましたが、ロアという一人称が一番しっくり来たんですね、彼女の名前で迷ったということはかなりストーリーのつまってる娘でかなり悲しいストーリーでかなりタルクの復讐の理由に絡んできます。
それと後からロアに変えたのでノアが残ってるかも…
クロエも本当は金髪設定が良かったのですがゲームキャラと被ってしまう…創作は難しい…。
それと一番大事なのが!
この物語の終わりを完璧にする曲をSUNO AIで作り上げかなり似合うので最終回共に…!と考えています!わりと自分でも聞いてしんみりしてた曲なのでインパクトは大!




