10話 作戦
朝、タルクは銃を手元に置きながら起きておくつもりが気付いたら眠っていた、目覚めの焦りと同時に
見えるクロエの…
クロエ「いっち!にぃ!さん!しぃ!」
よく分からない体操に安堵していた。
タルク「おはよう…」
クロエ「おはよー!タルク!」
タルク「何してるんだ…」
クロエ「クロエ体操!」
タルク「…そうか…どんな体操だ?なんか…横に手
を伸ばすだけなのか?」
クロエ「ううん!それだけじゃないよぉ?
見ててぇ…?」
クロエは地面に手をつけて四つん這いからの犬の
ポーズ!
タルク「…ヨガか?それ…」
クロエ「クロエ体操ぅ!!!」
タルク「そうか…」
タルクはそんなクロエをよそにコーヒーを淹れ始める
クロエ「そういえばタルク…いつまで
ここにいるのぉ?」
タルク「あと3日の滞在だ…(奴への復讐の為に
宿泊代を奮発したんだ…失敗できない…)」
クロエ「えぇー…クロエ帰りたい…」
タルク「は?なんでだ?」
タルクは不思議だった…何故ならクロエが食べ物を
満足するまで食べれる他かなり快適な部屋だ…
マッサージチェアも喫煙スペースもテレビもある。
タルク「マ…マッサージチェアはもう使ったか?
きっと虜になるぞ」
クロエ「クロエ凝ってないもん…柔らかいよ?
ほらぁ?」
クロエは近づいてきてタルクの手を掴んでは自身の身体に寄せる。
タルク「おぉ…確かに柔らかい…ってこれ胸!!!」
クロエ「でもクロエは凝ってないのぉ!」
タルク「そうか…喫煙スペースは?」
クロエ「クロエタバコ吸ってないもん…」
タルク「ヤクは?」
クロエ「どこでも吸うぅ…」
タルク「それダメなんだがな…テレビは?」
クロエ「あ!テレビぃ!そうそう!見てたよ!」
タルク「そうか…なに見てたんだ」
クロエ「確か途中だったから…」
クロエはテレビのリモコンを手に取ると電源を
つける。
タルク「どれどれ…」
テレビ「ぎょぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
モンスターが叫ぶ。
タルク「っ!!!なんでホラー映画のビックリシーン丁度でやめたんだよ!」
クロエ「んぅー…だってクロエ眠かったんだもん…」
タルク「…はぁ…(にしても…こいつにホテルの設備が刺さらないのはまずい…)」
クロエ「あぁーもぅ帰りたいぃ!!」
タルク「分かった分かった…帰るのは無理だが…代わりに願いを聞いてやる…なんかあるか?」
クロエ「んー…帰ったらワンちゃん飼って!」
タルク「ワンちゃん?」
クロエ「クロエ犬好きなんだ!クロエハウスの時に野良犬と遊んでたからっ!」
クロエは思い出を熱く語る…。
公園で犬と追いかけっこしてた事、犬と吠え勝負
してたこと…
タルク「嫌われてんじゃねぇか…」
クロエ「んぇ?」
その時だった。
ヴー…ヴー…
タルク「…ん…」
タルクはポケットからスマホを取り出し画面を見る
タルク「…(カール…確か…前に帰る前に…)」
タルクは思い出す。
タルク「…そうだ…カール…1つ良いか?」
カール「なんだ?」
タルク「あんなの授業を受けてやったんだ…トニー
という警察官の情報をくれ…」
カール「色々と言いたいことはあるが…なぜそいつを知りたい?」
タルク「…トニーという警察官は狙われている…
バスターに…」
カール「…そうか…敵でも味方でもないが…
老いぼれの授業に参加してくれた礼はしてやる…」
そうだった、つまりカールの電話は警察官についての情報だ。
タルク「もしもし…」
カール「…トニー・コールソン38歳…バスターを捕らえた時は34歳で現在刑事に昇格、今日は丁度休日をハミントンのショッピングモールで家族と過ごしている」
ツー…ツー…電話が切れる
タルク「…(なお…このメッセージは三秒後に隠滅
されるってか?簡潔なじじいめ…)」
タルクはスマホをしまいクロエに目を合わせる。
タルク「クロエ…仕事だ…そんなに退屈ならこい…
刺激のある遊びだ」
クロエ「んぇ!?遊びぃ?行く行くぅ!」
タルク「…(とりあえずショッピングモールの子供用コーナーで遊ばせとけば良いだろ…)」
そのままクロエを車に乗せてはショッピングモールに出発する。
~ショッピングモール~
タルク「さて…クロエ…いいか?」
クロエに話しかけようと振り替えると。
いない
タルク「…」
タルクは辺りを見渡す。
…
アナウンス:迷子の…クロエちゃん…至急一階の
サービスカウンターまで起こしください
女性「ふぅ…クロエちゃん、これで来てくれると良いですね…いくつの娘なんですか?」
タルク「…さぁ…二十歳かそれ以下か…」
女性「は…二十歳…?」
女性は様々な思考を巡らせる。
女性「…(この人は犬を飼っていて間違えて犬年齢を人間の年齢に例えるみたいに間違えて…)」
クロエ「タルクぅ!よんだぁ♪?」
タルク「呼んだ…行こうか…あぁ…えと…ありがとう…」
タルクは礼を言い…さっそうと出ていく二人。
女性「は…はーい…」
…そうしてまたショッピングモールを探していくが…
クロエ「…ねぇタルクぅ…」
タルク「なんだ?」
クロエ「この紐邪魔ぁ…」
周りの人達も注目してくるその行動とは。
タルク「なんだよ…お前はこれくらいしないと
ダメだろ…」
タルクはクロエの首輪に紐を繋げて犬の散歩のようにしていた。
タルク「…(周りはプレイだと思っている…少々癪だが…復讐の為…復讐の為…)」
タルクはクロエを連れ捜索を続けるのだった。
続