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カミュ、Aブロック本選本選1回戦に参加する。 2

 第一試合が終了し、インタビューが入っている。

 ナーサスさんは「ダビアはちょっと堪える力が無かったな。もうちょっと踏ん張れればね。次はカミュだ。あいつは強い。ケルググン以上かもしれん。次が決勝のつもりで全力を尽くす。そして勝つ。」

と言い腕を高く上げた。

 ドワーフや古参の兵がナーサスコールで迎えた。


 ダビアさんは

「とにかく一撃目がどうしようもなく強かった。完敗です。」

と言った。



2.第2試合、カミュ(俺)とキグナスさんの試合


 実況解説者はケルググン殿やナーサスさんなどの実力者から高評価を得ている未知の強豪、その実力は如何に、という評価を俺にしている。噂ではケルググン殿と互角、ラオンよりも上、さっきのナーサスさんおインタビューでもあのドワーフの英雄があれだけ警戒している使い手、あの竜王すら、Aブロックはカミュで決まりと言うまだ見ぬ強豪、その実力は如何に、と言って煽っている。

キグナスさんの攻めを俺が受け、スキを見て攻めるという試合になるだろう。キグナスさんは経験のある強者、カミュは高評価だが互角か、などと言っている。


 俺とキグナスさんが舞台に上がった。

 キグナスさんは俺に向かい、

「ケルググン様の言う実力者と大舞台で試合が出来て光栄です。以前アイナ村指導をして頂き敵いませんでしたが、敵わぬまでも全力で戦わせて頂きます。」

と言ったので、俺は

「よろしくお願いします。」

とのみ答えた。


 審判の試合開始という合図があった。

 俺はキグナスさんに向かい突っ込んだ。キグナスさんは俺に一撃を加えようとしてきたが、俺はその剣を体ごと避け、そのまま頭上に寸止め、勝負ありだった。


 俺は、ケルググン殿を見てうなずいた。ケルググン殿は苦笑していた。


 アイナ村応援団、竜の方々は沸き、魔族は落ち込んだようだった。

 ナーサスさんは笑いながら頷き、トリッパーは親指を立て、ククリコンは手をたたき喜んでくれた。


 勝負タイムは4秒だった。


 試合後のインタビューで

「キグナスさんは攻めが強いので逆にこちらから攻めに行った。次はナーサスさん。あのような強い剛斧の相手とは戦った事が無いので、非常に楽しみにしている。戦歴では全然敵わないが、鹿島新當流の免許皆伝として恥ずかしくない戦いをしたい。そして勝ちます。」

と言った。


キグナスさんは

「アイナ村で何度か立ち会ったことはあるが、今日はその時より全然早くて全く太刀筋が見えなかった。自分の未熟さを思い知った。」

と言っていた。


3.第3試合、ケルググン殿(魔王軍宰相)とコールマンさん(魔族軍第1隊副隊長)との試合


 実況解説者はケルググン殿の勝ちは揺るがないが、コールマンさんがどこまで食い下がられるか、と言っていた。


 ケルググン殿が舞台に上がる時、ナーサスさんに肩をたたかれ何かささやかれていた。

 ケルググン殿はナーサスさんを見、そして俺を見て苦笑して舞台に上がった。


 審判の試合開始という合図があった。


 コールマンさんは剣で突いてきたがケルググン殿はそれを剣で受けすかしてコールマンさんの喉元に剣を寸止めした。勝負ありだった。


 闘技場は大ケルググンコールが起きた。


 ケルググン殿はコールマンさんと握手してコールマンさんの右腕を上げた。


 勝負タイムは4秒だった。


試合後のインタビューで、

「コールマンはかなり上達した。突きが以前よりかなり早く重くなっていた。」

と言い

「カミュ殿が勝負タイムで挑発してきたので私も乗ってしまった。」

と言った。


コールマンさんは

「ケルググン様に突きを褒められ嬉しい。今度立ち合うときは更に褒めて頂けるよう頑張る。」

と言った。


 俺の勝負タイムはたまたまナーサスさんと同じ4秒だっただけであって、意識してした訳ではないのにな。

 挑発なんてしていないのに、と思った。


4.第4試合 トリッパー(旧セト領所属)とロベルトさん(魔族軍第6隊隊長)との試合


 試合前、トリッパーが俺の傍にやってきた。

「皆さんバケモノだ。俺も4秒で勝たなきゃならないのかな。」

と言って来たので

「4秒より早く終わらせたらどうだ。その方がみんな驚くぞ。」

と笑いながら言った。


 実況解説者は、今までの3試合、現役魔王軍全敗! と煽っている。トリッパーはセト戦で我が魔王軍を苦しめた勇者であり実力はあるが、予選での勝ち方がケルググン殿やナーサスさん、ロベルトさんの様に圧倒的でなくその分ロベルトさんが優位。トリッパーが攻め、ロベルトさんが受ける中でトリッパーのスキを見つけ反撃するだろう、との予想を述べている。前夜祭で、現役魔王軍は大したことないと言ったトリッパーに魔王軍の実力を見せつけるであろう、と言っている。


 トリッパーが俺とククリコンに

「では行ってきます。」

といい舞台に上がった。

 ロベルトさんはすでに舞台に上がり、トリッパーを睨みつけている。


 審判の試合開始という合図があった。


 トリッパーは突っ込んだ。誘いも兼ねて完全に無防備に見せている。ロベルトさんは振りかぶり頭を狙って来た。その剣を受けつつそらす。相変わらずうまい。ロベルトさんがそらされた剣を再度打ち込もうとしたところ、その前に喉元に剣を寸止めした。勝負ありだった。


 観客席の魔族からどよめきが湧き、旧セト領応援団からはトリッパーコールと拍手が沸いた。


 トリッパーとロベルトさんはお互い向いあい、小声で何かささやきあって礼をした。


 勝負タイムは4秒だった。


試合後のインタビューで、トリッパーは

「ロベルトさんは受けが得意と聞いていたので敢えて攻めていった。一発で一本入ったのはたまたま。この大会はカミュさんと戦う為に出場したので、次も全力で戦い勝ちたい。」

と言い、ケルググン殿を見た。ケルググン殿はにやりと笑い頷いた。


ロベルトさんは

「セト戦で戦った他の隊長達にトリッパーは強いと聞いていたが、想像以上に強かった。次はケルググン殿だが頑張ってほしい。」

といい、トリッパーに手を差し伸べ握手した。


1試合30分なのが、4試合共4秒で終わってしまったので、時間が余りすぎてしまい、運営はこれからどうすると大変そうだ。


 俺はナーサスさんの元に行き、

「次はよろしくお願いします。」

と手を出し、ナーサスさんはその俺の手を握りながら

「ああ、こちらこそ頼む。」

と言った。


 ククリコンは俺とナーサスさんに向かい

「皆さん本当に強いね。でもおいらもがんばるね。」

と言った。


 結局急遽魔王軍の戦い前の舞踏や、剣劇、竜の航空ショーで時間をつぶすこととなったらしい。

 魔王軍は現役幹部が全敗の中受けてくれたらしい。


 武闘会出場者は帰るもの、見ていくもの半々だ。ケルググン殿とナーサス殿は帰っていった。

 ククリコンは、アイナ村の応援席を見で見るといい、俺もそうしようと思ってアイナ村応援席に一緒に行った。


 皆、勝った俺を讃えてくれた。仲間が褒めてくれるのはうれしい。そしてククリコンに明日頑張れと応援していた。


 俺たちは村民たちと観劇し、宿に帰った。ククリコンは明日試合なので、明日試合後宴会をしてくれるとの事。

 皆で宿の飯を普通に食べた。


 宿の方も祝福してくれ、号外を見せてくれた。武闘会中は大部分の仕事が休みになるそうだが、休めない人たち、宿泊関係、警備関係、医療関係等の人の為に号外が配られるとのこと。


 寝る前に素振りをククリコンとして、お湯で体をふき、寝るまで号外を読んだ。

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