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カミュ、改造手術を行う。

ついに秘密結社にはつきものの改造魔人(本編では機器生物)を作ります。


機器生物というネーミングはあまりよくないかもと思います。どんなのがいいか考え中です。

 カミュはモグラを拾い家に帰った。


 このモグラをどうしようか、とにかくポーションをかけてみたが治らない。モグラが弱りすぎてすでにポーションが効かない状態になっているんだろう。この状態になった場合、たとえパーフェクトポーションを利用しても治らないだろう。


 念のためパーフェクトポーションと同等の効果を示すパーフェクトヒールの呪文をモグラにかけてみたが状態はかわらなかった。


「さて、どうしよう。」カミュは考えた。


 現世ではキルトロンの科学の知識は前世の記憶として覚えていたが、ある時期から生物と器物を組み合わせた機器生物を作った事がなかった。


 前世では、地球の人類が科学に溺れ、自分たちの都合で地球を壊しながら暮らしていくのが許せず、このような人間を粛正するというキルトロン統領の考えに賛同し人間を滅ぼすために幾多の機器生物を作ったが、現世の人間は、自分たちが生きていくために地球の許容量の中で地球を開発するという考えで、地球を開発することに対して地球に感謝するという気持ちを持ち続けていたからだ。


 また、過去に無意識生物であるゴーレムを生成し、それにハサミを組み合わせた機器生物を作ったことがあったが、そのゴーレムは自我を持ち、そして人間が魔王軍に攻められたとき人間をかばうために魔王軍に特攻して破壊された。


 それからは2度と機器生物を作ることがなかった。


 ただ、何故かわからないがカミュはこのモグラを助けたいと思った。このモグラが自然を守るために勝ち目のない魔獣に立ち向かった姿が、かつてのゴーレムを思い出させたからかもしれない。


 カミュは指先に魔力を集中し、魔石にさらに魔力を注入し、その魔石を心臓とバイパスしてつなぎ、モグラの様子を見た。


 うまくいけば心臓から血管、神経を伝わり魔力がいきわたり少しずつ体力が回復する。


 あるていど体力が回復したら全身に弱いヒールをかけ、だんだんそのヒールを強めていき最後にパーフェクトヒールをかければ治るのではないかと望みを繋げた。


 しかし、思ったよりこのモグラの体は弱っていたようで、魔石から流れる魔力で死にはしないが回復はしない、そんな状態が続いた。


 カミュは、モグラの回復力を増すために、内臓や他の体の部分にさらに魔石を付けようとしたがモグラの他の器官も弱っており、魔石のつけようがなかった。


 このモグラを生かすためには、モグラの体に心臓の魔石の魔力と同期した体力回復の魔力を有する他の部分を取り付け、その部分から体全体へ回復効果が回るようにし、回復力の魔法が弱らない様に2方向からモグラを回復させるしかなかった。


「くそっ」


カミュは思った。


 前世、キルトロンの機器生物を作る場合は、動物の死体に機械の心臓、思考回路の機械を取り付け、機器のパワーが最大となるように筋肉と機器を接続すればよかったが、現世のテクノロジーは所謂中世並みでこれらの機械が作れない。


 前世であれば、モグラ内部で損傷が激しく使用できない部分を機械にすれば治るのだが。


 そのかわり現世では前世ではなかった魔法がある。初期動力に魔石を使用し魔力を使用すればよいので、動力を機械で作らねばならなかった前世よりはその点では楽だ。しかしその分その他は生物そのものの生の肉体を使わねばならず体が弱っていると再生することは難しかった。


 カミュは体力回復の魔法を付与できる機器を探した。ハサミ…ダメ。ナイフ・・・ダメ。・・・・


 ドリルがあった。左手でモグラに弱いヒールを当てながら、右手でドリルに強い体力回復の呪文を付与させた。そして十分な体力回復の魔力をドリルに付与した後、モグラの鼻にドリルを取り付けた。


 モグラの鼻に取り付けたドリルから、モグラの体全体に体力回復の魔法が伝わるようになった事で、心臓に取り付けた魔石から心臓、血管、神経に魔力がいきわたり、心臓の動き、脈が徐々に活発になってきた。もうこのモグラの体から生命力が失われることはないだろう。後は回復呪文をモグラの体にかけながら損傷した内臓を修復すればいい。


 ただしカミュにはモグラの内臓の仕組みはわからない。だから、モグラの内臓を治す際、人間の内臓機能を参考に修復していく。


 このモグラには悪いが、今後はモグラの食事ではなく、人間の食事をしてもらうことになるだろう。


 内臓を修復し、ヒールの呪文を徐々に強くしながら様子をみると、モグラの体がだんだん回復していく様子が解かる。


 カミュはパーフェクトヒールを唱え、回復している胸部、腹部を閉じて、モグラ全身に包帯を巻いてベットに寝かせた。


 これで手術をしたことにより他の症状が併発しない限りこのモグラは助かるだろう。


モグラには、


1.鼻先に治療の為とはいえドリルがついていること

2.内臓の修復で人間仕様にしてしまったので、今後食事は人間と同じものを食べないといけないこと

3.自我を持つようになり、人間と話すことが出来る様になったこと


を詫びねばならないが。


 しかし、生物の心臓に魔石を直結するだけで回復は可能であるはず、理論上可能であるはずだがまたしても魔力を付与した機器を接続しなければ生き返らせること、改造することは出来なかった。


 また、体に接続した機器に体力回復を付与すると自我を持ち人間と話せるようになるのだが何故かはいまだにわからない。




 モグラを見ると寝息をたてスヤスヤ寝ている。なんとかヤマを越えたようだ。


 カミュも自分の部屋に戻り、寝ることにした。


今後、カミュがどんどん改造魔人を制作する方向でいくか、必要最小限、どうしようもないときだけ

制作する方向にするか・・・考え中です。


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