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カミュ、同盟会談を見る。

 同盟会談の日がやってきた。

 まず、竜族がやってきた、というか竜族は前泊した。


 竜側の出席者はファフニール、バッチ、カムストック

 魔族側の出席者は魔王、宰相ケルググン、ラオン

 村側は、村長、ルオ、医者のハッサン先生だった。

 

 竜側、魔王側とも人化していた。


 ハッサン先生が参加したのは、村側としては医術交流について話したいとのこともあったからだった。


 時間通りに魔族の2人、魔王及び宰相ケルググンが到着し、村にいたラオンと合流した。


 竜側の出席者はファフニール、バッチ、カムストック、村側は村長、ルオ、ハッサン先生、俺、ククリコンで出迎えた。


 ファフニールと魔王ベルゼバブはお互いにあいさつし、俺の案内で温泉に行った。

 おれは外を見張るために番台に位置し、温泉の周りはローランさん、ラオンで固めた。


 話がはずんでいるのか、それともうまくいってないのかわからないが、魔王と竜王はなかなか温泉風呂から出てこなかった。


 そろそろ時間なので、そう中に告げると中から竜王ファフニールの声で

「わかった、すぐ出る。待っておれ」

という声が聞こえた。、


 二人が出てきた。ファフニールは俗にいう和装っぽい服(竜の正装らしい。)、魔王は漆黒のフード付きマント(これも魔王の正装らしい)を着て出てきた。


 上手くいったのか否かと思いファフニールを見ると、俺を見て親指を立て微笑んだ。


 どうやらうまく言った様だ。


 魔王が俺を見た。オーラ、威厳が凄い!


 同じ王でも、竜の王ファフニールは民にとって親しみやすい王。

 わがままでバカではあるが、国民にとって親しみやすい王で、部下にとっても、強いしあいつの為なら何かやってやると思える王なのではないか、と思う。


 それに対して魔王ベルゼバブは民にとってこの人についていけば間違いないと思わせる王。

 カリスマがありこの人の言う通りやっていれば間違いがない、そう思わせる王なのでは、と思う。


 魔王は俺に言った。

「貴殿がカミュ殿か。ケルググンに勝ったそうだな。今回の件でアイナ村にそなたがいると聞きケルググンがそなたと腕試しをしたいと言ったので許可した。ケルググンは今まで魔族を本当によく支えてきてくれた。その功を見ると、例えそなたとケルググンの立ち合いでこの同盟が壊れても仕方がないと思い許可した。ケルググンは立ち合いでそなたに負けたと言ったが、とても晴れやかな顔をしていた。礼を言う。」


「魔王殿。あの勝負は私の負けです。ケルググン殿の勝利ですよ。」


 魔王は俺の顔をしばらくじっと見つめ、そして笑いながら

「そうであるか、共に自分が負けと思う勝負であったか。」

と言った。


 俺はローランさん、ラオンと共に魔王を会談場所である村長宅に案内した。

 ファフニールはその途中、屋台の食べ物を魔王に進め、魔王も笑いながらそれを食べ、また事前にラオンに聞いたのだろう。ルオさんの開発した石鹸を買っていた。


 そうこうしているうちに、ケルググン殿とバッチ、カムストックさん、村長とルオさん、ハッサン先生の待つ会談場所である村長宅についた。会談参加者であるラオンさんは村長宅に入り、ククリコン合流後、おれとローランさんは村長宅周りを警護した。


 「気づきましたか。」

 ローランさんが俺とククリコンに言って来た。

 ククリコンは

「気づきましたね。人間のスパイがいますね。」

 俺は

「どうする。斬るか。いや、ケルググン殿、バッチ、ルオさんははこの会談を人間が探りを入れていることくらいは気が付いているはず。あの3人がそのままにしているということは何か考えがあることだろうからほっとくか。」

 ローランさんやククリコンは放っておくことに賛成した。


 この会談をアイナ村で行うことについては、再三再四人間側、ボーナンや王都から苦情が来て、村側は、『では王都で魔王軍や竜を追っ払ってくれ』と頼みこんだりしてのらりくらりとかわして実現した。


 いやあ、しかしスパイ多いな。20はいるか。

 それだけ気にしているということか。


 なにか邪魔がはいらなければよいが、と思った。


 どうやら終わったらしい。村長宅から歓声が起きた。


 この後昼食を取った。村長宅にいる連中は魔王の希望で村長夫人の料理+屋台の名物。

 魔王は興味深く食べて村長夫人に礼を言ったとの事。


 そして、村の広場で魔王と竜王ファフニールが握手をし、同盟の宣言をして同盟書にサインをした。


 これで、何百年もの間争いにらみ合って来た竜と魔族が完全に同盟を行った。


 村長が最後に、この歴史的事実にアイナ村が関わったことに感謝の意を表し、アイナ村は今後も竜や魔族と友好関係を結びたいと述べ、同盟の会談が終わった。


 その後、ローランさん、バッチを除く竜たちは北側の砦を人化のまま出て、出た後竜化して竜の山に戻り、魔族はラオンを除き村の北西まで人化して進み、その後元の姿に戻り領土に戻っていった。


 長い歴史的な1日は終わった。


 しかし、人間のスパイが目につき、今後王国がどう出るか気が重くもなった。

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