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第三話『飲まずにはいられないっ!』

『そこでしばらく隠れておれ、いい感じに近くの大きな街で孤児院を経営しておる修道女にお告げをしてくるから』


 クソジジイ神様みたいなこと言ってんな……


『神様じゃもの、そりゃそうじゃろ』


 アタシはこんなめんどくさい設定の世界を作った神様なんて認めねぇけどな!


『ゲームにハマってた時に作ってしもうたんじゃもん』


 いいから修道女とやらを読んでこい!クソジジイ!


『もうお告げはしとるわ、馬鹿め。同時に複数の事ができたりするから全知全能なのじゃ』


 くっそぅ、無駄に位が高いよこの神様!


『まぁ、着くまで三日ってところじゃな』


 は?三日……?


『そうじゃ、クッソ田舎の辺鄙な村じゃしな、馬車で三日ならまだまだ近い方じゃて』


 おい、それまでどうやって飢えをしのげばいいんだクソジジイ!!


『あー……考えとらんかったわい……仕方ない、到着するまでは天使に世話させるわい』


 おぉ、天使まで居るのか……さすがというかなんというか……


 しばらく後に、無駄に乳の大きな不機嫌そうでキツイ顔の天使がやってきたのだった。


「お待たせいたしました。私は創造神様の秘書のマルエルです。天使としての階級は熾天使で、主に補佐仕事の守護天使をしております」


 あ、はい、ようこそおいでくださいました……それで、アタシの食事は……


「えぇ、その件ですが、創造神様より与えられた加護により、非常に不本意ながら貴女に食事を供給できます」


 え……アタシに食事を与えるのそんなに嫌なんですか……?


「人間に食事をあたえるという行為自体はさほどでもないのですが……その手段が……しかしまぁ、三日程度の仕事ですし手当ても出ますから、早速お食事になさいますか?」


 あ、はい、じゃあお願いします。


「では、失礼します」


 次の瞬間、いかにも天使といった外見の真っ白いローブを開き、アタシは熾天使様による『授乳』を受けたのであった。

 恥ずかしそうにアタシに授乳する熾天使様の顔は、この世のものとは思えないほど美しく、可愛らしかった。まぁ、実際にこの世のものではないんだが。


 本日の食事メニュー 『熾天使の母乳』

人間の母乳がどうなのかは知らないが、牛乳より甘味が強く、脂肪分が少ないようだ。

神様の加護によるものらしく、平均的な母乳よりも甘く設定してあるらしい。アタシの意識としてはこれが初母乳なので比較はできないけど……

お腹も満たされたし美味しかった。あと熾天使様がかわいかったのもあって大満足だ!


 そして、アタシはまだ知らなかった。これから食べることになる微妙料理やマズ料理の数々を……

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