ハーレムしやがって、こんの色餓鬼がぁ!
……イヤな気配だ。なんつーの闘気つーンデスカ?
どえらい気配がビンビンで、こっちはビリビリ、ピリピリだ。
おもわずチビっちゃいそうなんですけど。
「オイコラ! 俺様の目の前で朝っぱらからハーレムしやがって、こんの色餓鬼がぁ!」
ロミィ達の稽古を見ていた伝説の冒険者様が突如としてお怒りのご様子。
つーか、ハーレムするってなんだ、ハーレムするって。
妙な動詞を創作してまでお怒りな原因が不明な件に付いて、彼の御仁と相談したい。
「おい娘ども、ちょっとそのご主人様を借りるぞっ。らぁッ!」
らぁっ、じゃねぇよ。イキナリかよ。
相談もへったくれも無かったでアリマス。
先刻までロミィを筆頭に『強くなり隊』の稽古をご機嫌で見みてくれてたってぇのに、なんかイキナリぶちギレなこのオッサン(めちゃ強そう)がご登場。
常態化した未來視で感じた悪寒に従って全力バクステしてなけりゃ今頃、頭がもげて即死からの復活中ってところか。
チートな欠片の能力にマジ感謝。
今のは欠片が無きゃ完全に即死だ、初撃に容赦の欠片もねえ。
俺の何がロイさんをここまで怒らせちまったのかねえ。
それより……とんでもねぇ速さだ。どうわ! っぶねぇ。
ふう。マジとんでもねえ……ロミィどころかニックやあのロッソより断然はえぇな。
そう言や不思議だな……何故だ。
あの二人よりも早いってんなら、何故避けれる。
何故今のも凌げた?
「な~っはっはっは、らぁっ!!」
くっ、の、野郎っ。
考える暇もねえなオイ。
鬼気迫る笑顔ってああいうのを言うのかねえ。
ロイさんをよく見りゃ、手にしてんのは稽古の時に使ってた木剣かよ。
あんなもんを振り回してるだけだっていうのに、避けた先が何か衝撃波っぽいので粉砕されてるんですけど?
なんの格ゲーだツー話だ。ヒデェクソゲー感が満載だよ!
庭木だろうが高価そうな花が植えられた花壇だろうがお構いなし。それどころか、地面だろうが堅牢そうな館を取巻く壁だろうが、なんでもかんでも爆散して飛び散ってやがる。
唯の木剣がありえねえ破壊力を発揮しやがる件について、後でじっくりご高説願おう。
斬撃で発せられた衝撃波を躱した瞬間目に映る影。
あれは人の腕!?
まさか誰かが余波で怪我したのか、肘から先がくるくる回って……。
づぅぅ!
残念。ソレは俺の腕でしたって落ちかよっ、ド畜生っ。
正気かどうか不安になってきたぜ。こっちの頭も、あっちも頭もよう。
今のだって完全に避けたってえのにこれだ。
つーか、斬られた当人が一瞬気が付かないとか、現実にありえんのかよクソがっ。
つーか、アリましたよクソがっ!!
ニックやロッソの時にだって、漫画みてぇな動きだって思ってたのに。
今回のこりゃ、マジでヘビーだ。
今までの相手とは『マンガみてぇ』のニアリー度の桁が違う。
超マジ漫画!!
「どわ~っはっは! テメぇが人様に教えられる程ツエーのかどうか。どの程度の腕なのかをよう! この超絶強い俺様が直々に見てやろうってんだクソ餓鬼ィ。チンタラ躱してばっかいねえで、さっさと俺様を殺しに来いやあっ」
既に人の腕ぶった斬った癖に何言ってやがんだ、この脳筋さんは?
ちっとも躱せていないのに、問答無用での攻撃継続の模様。
余裕がクソ程も無くって、周りを気にする事すら儘ならねぇ。
下手したら、大惨事になりかねないんですけどお。
大ピンチすぐる俺。
やっべぇやべぇやべぇ!
ヘラヘラ笑いながら、即死級の攻撃をお遊び感覚で放ってくるのを必死に躱す。
地面に落ちた腕を拾って無理矢理に切り口に捻じ込む。
魔力を全速で廻らせ、身体魔術も全開!
なおも笑いながら打ち込まれる斬撃を避けつつ指輪に付与したヒールを連打。
くっ付け腕ぇ!!
ゴリン、ガキン、ボキンとか嫌な音が体の中からめっちゃするんですけど。
あーぁもう、くそったれえっ。
イテェとかヌルイこと言う間もありゃしねえ、てなぁこの事。
だが俺は言うぞ。超イテェんだよ畜生ぅ!
くそっ、こんなもんっっっ!
片腕のままでさばけるか……てんだよっ!!
偶然、本当に偶々だ。
今日に限って身に付けていた『付与術 硬質化』を施してあるアームガードに追加で魔力を流し込んで更なる強化を促す。
ギィンギィンギャリンと耳朶に響く斬撃を受ける音。
チィッ! それでもまともに受けれそうにねぇな、クソったれっ。
仕方ねえ。受けきれねぇ攻撃は流して捌く。それっきゃねぇ!
斬撃に対し直角に受けたら負けのデスゲーム。
万一まともに受けた場合、途端に真っ二つにされるタイトロープ。
そんな未来だけを能力が、次々と通知をくれる。有り難くもねえ。
俺の『勘』はリナみたいな複数の未来を見せてこない。
本当に、単なる『勘』の延長のレベル。
だが、それは俺自身が成長すればするだけ、その精度が上がるってシロモノ。
そいつをフルに駆使して漸くコレですわ……。
そ、れでも何も、ないよりマシ、だけ、ど……な!
くうっ。
んなろぉ……銃を抜く暇さえまるっきりナシ。
縦、横凪、袈裟、逆袈裟。縦横無尽に走る剣線。
木剣自体は勿論、斬撃から出るあの衝撃波すら危険だ。
息つく間もない怒涛の斬撃。どの一撃も重い。
自分でもどうやって捌いてるかとか理解らねえ。
こんな『オラオラですかぁ?』みたいなのを辛うじてでも凌げている自分が不思議に思う位、完全に感覚だけで避け、躱し、防ぎ続ける。
俺は近接メインの戦闘職ではない。むしろ後衛職。
だのにこの俺の動き――。
予想以上に勝手に体が動いてくれている。
この世界での力の恩恵の根本……すなわち魔力。
有り余る魔力による身体能力の向上量が半端じゃないが故ってか。
こんなチートな体に召喚してくれたアンに感謝しなきゃだな。
てえ!?
ひィィっ。
あっぶねぇ……前髪をバッサリ持ってかれた。
危うく顔面を横に真っ二つかよ。
んなろぉ!
「ぬあっ!」
体をブリッジするようにそらして、デタラメで超絶な横凪からの刺突のコンボを回避。
同時にその勢いのまま後ろに回転し、オーバーヘッドキックの要領で顎先を狙う。
ヒット、目論見は的中。
どうよ!?
「ぬっげっ! っつつう~~~~~っ」
ヒデェ話だ――ある程度、いや、かなり強いってのは予想はしてたけど。
なんなんだこの人、マジで人か?
実際にたった今体感したソレは、予想の遙か上だと感じる。
なんとも、今のアレがほとんどダメージが無いとはね。
ありゃ完全に、いや……確実に顎先へHITしたハズ。
にも拘わらずロイさんは吹っ飛ぶで無く、アッパーで打たれたボクサーの如く、後方に頭をのけぞらした程度。
自慢じゃないが、今の俺のならば、熊でもワニでもぶん殴れば吹っ飛ぶんだぞ。
それを――軽々耐えきりやがった。
挙句、偶然とはいえ顎先に当てれてド頭揺らしたってえのに……。
あんなもん……常人であれば良くて脳震盪でノックダウン。
運悪けりゃそのままお陀仏コースだろ。
なのに――マジかよ――。
口内を歯で切ったのであろう……ペっと吐き出されたのは少量の血。
次に首に手をやりコキリと頭を傾げる仕草。
ニィとした笑顔のトッピング付き。
アカンや~~~~ん?
俺の起死回生で渾身の蹴りの成果が、たったそれだけだった。
「へぇ……さすがあのババァが召喚んだ従者ってだけはあるのか。
魔術師系だと聞いてたからよう、俺様はてっきり、ご自慢の魔術をチンタラ撃ってきやがるだけの腰抜け野郎かと思いきや、そうじゃねえみてえだ。
ナッハッハ。こいつはちょいとした驚きだぜ?」
「ぜぇ、はぁ……そいつは、どうも。はぁ、はぁ」
「なんの。イセの鎧が無えとは言え、この俺様にひと当てするなんざ大したモンだぜ」
それにしても、アンタ余裕ありすぎだろう。
こんな気分の時に使う形容詞としての『常識外れ』って表現は、アンの身内が相手となると最早常識、コモン、アタリマエ、そういう類の共通用語になり下がりやがる。
稀に俺は、やはりこの世界が単なるゲームなのだろうと――現実ではないのだと錯覚してしまう時がある。
特にこんな化物を目の当たりにした時は尚更だ。
けれど、これは現実。
まがいもんじゃない、夢でもなんでもない、現実。
人は簡単に死ぬし、死ねば常識的な手段では生き返らない。
こちらの人間は少々たくましいが、車にはねられたりしたらきっと死んじまう。
だが、この超越者にはその『現実』が全く当てはまらない。
俺の渾身があの程度のダメージとは。まったく……開いた口が塞がらない。
もっとも、いま塞いだら酸素不足で頭がくるくるパーになっちゃうだろうけどね。
深呼吸を一つ――ふうぅぅ。
俺の蹴りはアンに言わせれば『竜すら倒せる』とかって威力らしいが、どうやらそれは誇張が過ぎるようだ。
ステータス看破さんが教えてくれる竜族の天衣ランク。
――完全な化物だ――。
「かっかっか、オモシレェ。もう少し見せてもらうとしようじゃないか。
いくぜハーレム野郎ォ!」
セリフは吐ききってから攻撃してきてくださいよ、ったく!
またもや銃を抜く暇を与えてもらえなかった。
初動を感じた時には既に、またもや近接領域。
またしても防戦一方。
しかしそれにしても……レベルが違う、違いすぎる!
単に戦闘力を表す数値としてのレベルがとか、クラスのレベルがって話じゃない。
これは……生き物としてのレベルと言うか、存在としてのレベルと言うか……。
とにかく、ロイさんの為す事すべてが圧倒的。
たとえば例のあの攻撃……ただ剣を振るうだけで衝撃波がでるとかナンセンスだろう。
それに、そんな力で振るった木剣が折れないのは何故だとか、色々全てまるっと全てが非常識で、圧倒的なのである。
同じ一族であるロミィ。
あの娘の『種』としての生命力と戦闘力は驚嘆に値する強さがある。
それは既知。
その驚嘆すべき『種』としての強さから、また更に一歩進んだ強さをこのロイさんには感じる。冒険者としての経験とか、戦士としてのテクニックとか、そんな小さな次元の話ではない強さをだ。
「すこしは手ェだせオラッ、つまんねぇぞ?」
無理を言う。
こんな存在に抗うには、俺程度のイキモノは魔力に頼る以外に方策が無い。もっとあらゆるもんに魔力を潤沢に回す必要がある。
しかしそれは俺自身は兎も角、身に付けている装備の方は持たない……これ以上はあの現象『魔力限界崩壊』が発生してしまうから。
現状、全身にフルドライブを掛けてはいるが、装備に対しては全力では廻せない。やれば崩壊が待っているだけ。
もどかしい。
「くうっ!」
「うらぁっ!」
いつかアンが言ってた。
物質には、定められた魔力の貯蓄限界値があるという。
それは大抵硬いものほど多い。そんな傾向があるらしい。
つまり、木より鉄、鉄より硬度の高い宝石類……と次第に上がってゆく。
更にミスリル等のより高位のレア素材で構成された武具や装具には、より多くの魔力が回せるらしい。
付与術の効果だけでなく、少しは装備の素材にも気を回した方がよいのだろうな。
十分だと思い込んでいたなあ。
「チイッ。こんのクソ餓鬼ィィ、しゃらクセェぞぉ!」
ちょっと待て……おかしい……。
何故だ、あんなに振り回して、あんな攻撃を放って、こんなに受けて……。
何故、ロイさんの木剣は壊れない?
あれは俺がやっているような単純に魔力を送っている事とは別モノっていうのか。
どわっ、ヤッベ! もってくれよっ。
んなろぉぉぉぉぉぉぉ!
ロイさんの苛烈な斬撃。往なすには厳しい角度の一撃に対し俺は、木剣が籠手に接触する一瞬だけ全力ドライブを実行し、あの斬撃を真正面から受けた。
すると予想通り、ミスリル製の小手は悲鳴を上げて小さな亀裂が入る。
同時にギンと金属的な音を上げて、籠手で受け止められらたロイさんの木剣が砕け散った。どうやら今頃になって、あちらさんの武器に限界がきたようだ。
「ちぃ! 集中が乱れたか」
「ぶふうぅぅぅ」
やっと一息つかせてもらえるみたいだ。
「お前のせいだぞクソ餓鬼! 俺様を相手に舐めたマネしやがって……余裕ぶっこいて考え事しながら戦ってたろうテメェ。おかげでコッチの気が散っちまったじゃねえか、このタコスケ!」
「はぁ、はぁ、ご、御冗談。はぁ、余裕なんて、ない、はぁ……」
考え事をしていたのは確かで、それを見抜いたのは流石としか言いようが無い。
けど今の俺を見て、どこに余裕があるように思うのやら。
脳筋さんの台詞はイマイチ理解が出来ん時がある。
腕は一回斬り飛ばされてるし、入れたのは無茶な体勢から適当に放り込んできた突きへのカウンター。しかもマグレの一回こっきり……。
その後は反撃に転じる隙も糞も皆無だった。
「まあいい……認めてやる。テメェがそれなりに出来るってこ、ぶろろろろろぉぅ!?」
おおう。ロミィの奴、また一段と速くなったな~。
イセの分体ってのが召喚する鎧との相性はバッチリみたいだ。
円滑にロミィの魔力が巡っていて金色化の時の身体能力の向上効率が良くなってる。
つうか、いつの間に自在に金色化できるようになったんだか……ロミィ、恐ろしい子。
それにしてもあの衣装……ミサキサン曰く、魔法少女の衣装って話だったけど、アレは本当にソレっぽいな。
母さんの好きな大昔の魔女っ娘でなくて、親父の好きな戦う魔法少女って感じだ。
「マスタぁいぢめるの駄目です。ロイ様」
おこ、なロミィさんの痛烈な一撃。
ロミィさんちょっと目が怖いですよ?
あり? あれ、マジでダメージは入ってるっぽいな。
覚醒したヤサイの星の王子に殴られた人造人間セ○みたいに腹押さえて悶絶してる。
すんげぇ~ゴロゴロしてる。
「マスタぁ、腕は大丈夫、ですか」
「ああ、大丈夫だよロミィ」
腕はぶった切られたけど、もうくっ付けたしね。
実のところ痛みはある。すんげぇ~あるけどちゃんと動く。
我ながらチートでワンダーでファンタジーな体が超キモイ。
戦闘中は良いんだけど、やっぱキモイもんはキモイ。
「今のうちにトドメさしますか。そうすればイジメ、なくなります」
ロミィが目をキランさせて怖い事を言い出した。
「駄目だよ。今も練習見てもらってたんだろう」
「練習見てもらえなくなるのは残ねん。でも排除しますか」
あっはっは、残念は残念なのな。
「排除はダメだって。この人はアンの友達だって言ったろ、マリーさん達と一緒さ」
「違います。マリアンヌ様はおししょー様です。ロイ様は助けてくれた、おしえてくれるひと、です。あと、あとあと、アン様はアン様で、マスタぁはロミィのマスタぁです!」
「う、うん?」
可愛い衣装のままパタパタふんすと一所懸命に大きなアクション付で力説しているが、根本的に何が言いたいのか、よくわからん。
もしかしてこれは、ロミィの中の優先順位の話をしてくれているのかな。
「ロミィ、マスタぁ怪我するのは怖いです。怖いは嫌いです」
そう言えば、ベリと戦ったあと俺が怪我をして帰った時もこうだったっけ。
翼竜王との戦いでふっ飛ばされた時もロミィは……。
そうか俺が弱っちいのがいけないんだろうな。
けど、ちょっとくらい我慢して欲しいカモ。
「そっか心配掛けた。よっと」
「ふわう?」
俺はいつもの様に、腕に乗せるようにロミィを抱き上げた。
なんか久しぶりに抱っこした気がする。
このお日様みたいな匂いが俺は大好きだ。
「な、平気だろ? 俺はちょっとやそっと怪我しても死なない。痛くも無い」
「知ってます。でも怖いです」
「そっか、なら俺はロミィを怖がらせないように強くなるよ」
「はい。ロミィも強くなります」
「そうだね。でもロミィにはもうちょっと俺を信頼して欲しいかな」
「しんらい、ですか」
「そう。俺は決して死なない。絶対ロミィのところに帰ってくるんだって。信じて欲しい」
「……はいっ!」
「いい子だ」
お日様の匂いを堪能しつつ金色の髪を一撫でするると、ロミィ猫みたいに目を細めてくすぐったそうにした。
「チッ、その調子じゃあ続きはお預けか」
「ええ、遠慮してもらえると助かります」
「ケッ! ツまらねえし、締まらねえなオイ」
「その代わり、ってことでもないんですが……この後もう少しでいいので、俺より余程武人として有能で将来性のある、そちらの娘達を見て頂けないですか。二人とも武を志すものとして、これ以上の喜びはないでしょうから」
いつの間にか復活して顰めっ面で俺たちの事を見ていたロイさんに、羨ましそうに眺めていたリナとへっぴり腰ながらも真剣な眼差しを送って来ていたケーナをお願いした。
「ああ、ヒマ潰しにもなるしそれは構わねえ……ところでテメェ、位階は?」
「俺は付与術士ですよ。武人としての位階なんてありません」
「ハンッ――嘘クセェ――」
(テメェくらい使えて、んな訳あるかよう)
無意識で本当に全開戦闘になっていたらしく、勝手に発動していた『雑踏の会話検知』の術、その効果がロイさんのほんの小さな呟きを拾ってきた。
「よし、ならこの俺様が『武導士』の位をくれてやる。そんでちったぁ格好がつくだろうよ」
「そんな無茶苦茶……なっ!?」
「あ? どうした」
「えっと、何でもない、です」
おいおい、天衣様ってぇのは他人の格付けまで出来るってか!?
ステータスさんの窓が急に飛び出しNewの表記が目の前に飛び込んでくる。
むう……てことはだ、謎の格付け宣言により戦士、つまり俺の表記ではファイターのレベルが導士級まで上がってやがるとか?
……な~んてご都合主義なことは流石にないか。
でも、備考欄に武導士(仮)とか謎なモンが増えてんですけど。
あ、いや上がってる……なんとまあファイターとレンジャーが一ずつ上がってる。
どうせなら俺としては、アーチャーのほうを上げて頂きたかったんですがねえ。
いや、これは欲張りすぎだな。
さて、これで修行の成果と合わせた今の俺のレベルはっと。
エンチャンター、二十二。アーチャー、八。レンジャー、四。ファイター、三。
そして唐突に新たなクラス『モンク』を取得した訳だ。
もう驚きゃしないもんね。
ステータスさんを抜き出すとこんな感じか。
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名前 ケイゴ・ヨネハラ
クラス エンチャンター(異) 22Lv
アーチャー 8Lv
レンジャー 4Lv
ファイター 3Lv
モンク 1Lv
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やれやれ。こんなステータス、人の事をバケモノだなんて言えないね。
ぶった切るのもアレだったので普段よりちょっとだけ長いです。




