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異世界ちっちゃなパン職人、焼けば魔獣が寄ってくる!? 〜みんな私のパンにメロメロです!!〜  作者: ありぽん


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第5話 あの時何があったのか? そして初めて見た魔法

 私と目があってから、すぐに私の方へ飛んできたモルフィン。私の顔の周りを飛び回り、転んだことに慌てながら、何度も『大丈夫じょ?』と声をかけてくれてね。

 だけど、転んだときの全身の痛みに、私は答えることがでず。そうしたら誰かが、私を持ち上げて、地面に座らせてくれたの。


 それをやったのが、大きなオオカミ似の生き物で。彼はやっぱりグルルという名前で、『大丈夫か?』と言いながら、モルフィンと一緒に私を見てきたんだ。


 だけどすぐに、2人の顔がとても困ったような、困惑したような顔に変わって、『大変だ!』と大騒ぎしはじめてね。2人の反応に驚いて、ちょっとだけ涙が止まり、私は自分の体を見てきたよ。


 そうしたら、あちこち擦りむいていて。しかも所々、少しひどい傷もあって、血だらけとまではいかないけど、かなり大変な状態だったんだ。どうもゴツゴツした地面に転んだのが、いけなかったらしい。


 こりゃあ、痛いわけだ。さて、これからどうするか。まだ体が痛くて動けそうにないし。なんて、今度は傷の酷さに、逆に冷静になって、そんなことを考えた私。ただ……。


『おい、俺は今すぐこの人間の治療する。お前はシエラを呼んでこい!! 俺が完璧に治せないはずはないが、一応シエラに確認してもらう!!』


『わ、分かったじょ!!』


 グルルにそう言われ、3つある通路のうち、グルルと自分が出てきた通路ではなく、まだ誰も出てきていない別の通路へと飛んでいったモルフィン。


 そしてグルルは、モルフィンが飛んでいった事を確認した後、すぐにあることをしてくれたの。そしてそれが、この世界で初めて見る魔法になったんだ。


 グルルは治癒魔法を使えてね、すぐに私の怪我を治してくれたよ。こう、透明で綺麗な黄緑色の光が私を包むと、どんどん怪我が治っていって、全部の怪我が治るまで、15秒もかからなかったかな。


 それから、治療が終わった後は、物を綺麗にする魔法、クリーン魔法で私の体も綺麗にしてくれたんだ。これがまた凄くて、血も体の汚れも服の汚れも、すっかり綺麗になって。何だったら最初の私よりも綺麗になったんじゃ? って思ったくらいだったよ。


 状況は大変だったけれど、初めて、しかも2つも魔法を見られて、テンション爆上がりの私。それに対して、ずっと心配そうな顔をして、ワタワタが止まらないグルル。


 と、その頃に戻ってきたモルフィン。すると洞窟の奥から、ズルズルと何かを引きずる音が聞こえてきて、数秒後。


 私たちがいる場所に、こう、コブラを大きくした感じ? 大きさは、胴体の直径が3メートルくらい、体を起こした高さは8メートルくらいで、全長は長すぎてちょっと分からないくらいの、大きなヘビ似の生き物が入ってきたんだ。


 さすがに驚いて、私はグルルの後ろに隠れたよ。これまでのことで、少なくとも私の敵ではないって分かっていたからね。


 ただ、このヘビ似の生き物、別に怖い存在ではなく、グルルがモルフィンに、シエラという名の誰かを呼びに行かせたでしょう? そのシエラが、このヘビ似の生き物だったんだ。


 シエラは相手の怪我や病気を知る力を持っていて、グルルは彼女に、私の怪我がきちんと治っているか確かめてほしいとお願いしてくれたの。


 最初は私がいることに、ちょっと驚いていたシエラ。でもすぐに優しく笑いかけてくれて、怖がっていた私には近づかず、怪我を調べてくれ。それで全部完璧に治っていることを確認。


 それを聞いたグルルとモルフィンは、とても安心した表情に。だけどその後、シエラはここで何があったのか、2人に説明を求めて。それで話しを聞いたシエラが、2人を怒ってくれたんだ。


ちなみに、さっき怒ってくれている時にシエラが、


『私の尾で、あなたたちをはっ倒すわよ!!』


 って言ったけど。もうすでに1度、2人ははっ倒されていて。それからは、そうやって言われるとすぐに謝るようになってね。

 たぶんだけど、この3人の中でシエラが1番怖いんだろうね。グルルも相当強い生き物だと思っていたんだけど。


 それからシエラには、怒るのが一旦落ち着いていた時に、怪我を調べてもらったお礼として、フランスパンをあげたんだ。


『はぁ、もうあなたが怒っていないなら、一旦この話は終わりにしましょう。この後はヒトミの話をしないと。いけないし。でも後でもう1度しっかりと、あなたとは話をするわよ!』


『あ、ああ』


『わ、分かったじょ』


 あ~あ、まだお叱りは終わりそうにないね。本当、私はもう気にしていないんだけど。


 なんて思っていた私。次のシエラの言葉に、今度は私が慌てることになったんだ。


『それじゃあ、ヒトミ。今度はあなたの話をしましょう。どうしてここにいたの? お父さんやお母さんは?』


 き、きた!! さて、どこまで私の話が通用するか……。

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