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異世界ちっちゃなパン職人、焼けば魔獣が寄ってくる!? 〜みんな私のパンにメロメロです!!〜  作者: ありぽん


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第31話 粉以外の材料の確認、可愛い名前のふっくりん

「これは、もーもーのみるく」


「そうだ」


「これは、もーもーのばた」


「そう、バタだ」


「これが、ちり」


「よく覚えてたな。そうだ、これがチリだ」


「しゃと」


「そうだな、サトだ。で、とりあえず最後が……」


「ふっくりん!」


「よし! 全部正解だ!! おチビは、うちの見習い連中よりもやる気があるし、覚えもいいな。まったく、うちの連中に少しは見習わせたいぜ」


 まぁ、私はパンの知識があるし、それに地球のものとほとんど同じ感じだから、すぐに覚えられただけなんだけどね。


 パンの試食の後、残りの粉も調べてみたんだけど、どうにもしっくりこないまま、全ての確認が終了。結局、最終的に優先する粉を、10種類ほど選んだよ。パンを焼く時が来たら、まずはこの10種類から試すつもり。焼く順番も後で決めるよ。


 そして粉の確認が終わった私が、次に確認したもの。それは、パン作りに必要な他の材料ね。パン作りには、水やミルク、塩、砂糖、バター、ドライイーストが必要だから、それらを確認したんだ。


 他にも卵やチーズ、ジャムを使うこともあるけれど、それはまた、パンが焼けるようになってから。今はまず、基本のパンを焼けるようにならないとだめだし。


 ということで、材料を確認していくと。まず牛乳は、普通にミルクだったよ。モーモーっていう、牛に似た魔獣がいて、その子たちからミルクをもらうんだ。


 お屋敷には魔獣小屋があって、モーモー以外にも、生活に欠かせない魔獣たちがそこで暮らしているの。とても優しい子たちばかりで、私もモルーも、すぐに仲良くなれたんだ。


 グルルは、近づくと怖がられちゃって、今、少しずつ慣れてもらっているところ。ここで暮らすのに、ずっと怖がられたままなんて困るもんね。グルルがとっても優しい魔獣だって、ちゃんと知ってもらわないと。


 そして、そのモーモーのミルクから作られるのが、バターならぬバタ。味見させてもらったら、完璧にバターだったよ。作り方も、地球とそんなに変わらないみたい……? 

 いや、魔法を使っている時点で違うか。まぁ、その辺の作り方は分からないけれど、バターがあってよかったよ。


 あ、ちなみにパンに必要な材料を、ちゃんとパンが焼けるかを確認してからだけど。パパにお願いして、マジックバックに入れさせてもらうつもり。

 グルルとモルーがね、たくさん物が入るんだから、パンの材料もいざという時のために入れておけって。


 そして、チリとサト。これは、塩と砂糖だったよ。塩の作り方は、基本は海水から作るみたいで、海ではよく塩作りが行われているらしい。海は、地球の海と同じね。


 ただ時々、木の実や果物から作ることもあるし、川で作ることもあるんだって。海みたいに塩辛い水が流れていて、美味しい塩が作れるとか。さすが異世界、まさかっていうものがあるよ。


 サトは、ブブーンという、蜂に似た魔獣の巣から取った蜜を使ったり、チリと同じ、木の実や果物から作ったり。他にも、樹液や岩から流れ出る蜜から作ることもあるらしい。岩から流れ出る蜜って、いったいどんな蜜なのか……。


 そして最後、パン作りでとても大切なドライイースト。この世界にも、これがないと絶対にパンが膨らまないと言われているものがあって、パン作りの時には必ず使われるみたい。それが、小さな粒状の材料で、名前はふっくりん。


 ふっくりん。ほかと比べると、ずいぶん可愛い名前だよね。誰が名付けたんだろう? 効果をそのまま名前にした感じなのかな。


 ただ、名前はちょっとアレだけど、これがドライイーストの代わりになるなら、しっかり使いたいところだよ。


 そういえば地球では、ドライイースト以外にも、生イーストや天然酵母とかもあったけど、私はドライイーストしか使ったことがなかったな。


 でもまぁ、このふっくりんが、ドライイーストと同じように使えるなら問題ないよね。もしダメでも、いろいろ試して、使えるようになればいいし。


 と、まぁ、こんな感じで、パンを焼くために必要な材料は、バカ神の言った通り、ちゃんと揃っていたよ。


 となると、ここからはもう1度、この世界のパンの作り方を見せてもらって。その後実際に私が作ってみるって感じかな。


 ……そう、思っていたんだけど、何だかんだで時間がかかってしまって、今日、厨房で作業できる時間はあと少しに。

 だから最後に、この世界の基本的なパンを、もう1度作ってもらって、今日は終わりにすることになったんだ。


「まずはだな。この間から何回か見せているが、この粉を、このくらい入れて……」


 いつも通り、バクスターさんが、いつも使っている粉を、適当に入れ物に入れる。この世界では、料理の時に量を測るという習慣が、ほとんどないみたい。いつも感覚で作るんだって。


 測るための道具はあるけれど、そんなものは気にせず、いろいろと経験を積んで、腕を上げていくらしい。


 それを聞いた私。それでとっても美味しい料理ができるんだから、確かに必要ないかもしれないけど。パンを作る時は、大体でもいいから量を測りたいなぁ、って思っていたの。


 そうしたら、私が地球で使っていた計量カップと、同じくらいの大きさの入れ物があったから、パン作りの時は、それを借りようかなって。自分の記憶を頼りに、目盛りを思い出しながらね。測らないよりは、きっといいはず。


「で、あとの材料も、バババッと入れてだな。水を入れて、こうやって混ぜる!」


 うん。もう、その時点で私のやり方とは違う。確かに混ぜるけど、そこは材料を分けて……。


「そうすると、混ぜてるうちに、こんな感じにまとまるだろ。そしたら、作りたいパンの形を作ってだな」


 さっさと生地をちぎって、丸い形を作るバクスターさん。そして……。


「よし。あとは焼いて終わりだ」


 ……うん。やっぱりこれ、やり方を少し変えるだけでも、本当にもっと美味しいパンが作れるようになるんじゃないかな?

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