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異世界ちっちゃなパン職人、焼けば魔獣が寄ってくる!? 〜みんな私のパンにメロメロです!!〜  作者: ありぽん


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第17話 戦闘訓練、2人の連携

『今日もしっかり倒せるかしら?』


『ヒトミ、きちんと狙いを定めるんだぞ。モルーも、相手をうまく誘き寄せろ。それから毒で弱らせるのは半分だけにしておけ。しっかりした状態のものを、ヒトミに倒させたいからな』


『それと、しっかり止めをさしなさい。それから確認もするのよ。モルー、あなたこの間それで、怪我をしそうになったのだから』


『分かってるじょ!! しっかり攻撃するじょ!! ヒトミ、おいら先に行くから、そこで待っててだじょ!!』


「うん!!」


 私はグルルから少し離れたところに立ち、しっかりと構える。その間に、ある物に向かっていくモルー。そのある物からは、攻撃態勢の時に発せられる、『キキィーッ!!』とか『キィィィーッ!!』という鳴き声が聞こえてくる。向こうもこっちも、やる気満々だ。


 何が起きていて、私とモルーは何をしようとしているのか。実はこの洞窟には、ちょっと面倒な魔獣がいる。その名はネズッツー。見た目はネズミに似ているけれど、猫くらいの大きさで、どでかいネズミって感じかな。ついでに頭に小さなツノが1本付いているよ。


 このネズッツー、まぁ、面倒な魔獣で。地球で問題になっているネズミと同じく、どこにでも現れ、周囲の物を何でも齧り壊たり、食べ物を食い荒らしたり。時には病気まで振り撒くこともある、魔獣たちからも嫌われている魔獣なんだ。


 しかもこれまたネズミと同じで、どんどん数を増やすから、集団で襲いかかってくるんだよ。


 あ、地球のネズミと違うところもあるよ。良いことじゃなくて悪いことでね。ネズッツーは岩だろうと、どんなに硬い壁だろうと、それを砕いて中を突き進み、どこにでも入り込んでくるの。だから今も、洞窟の壁を突き抜けて、私たちの部屋に入ってきたんだ。


 なら、入られる前に、気配を感じ取れるグルルたちが対処できないのか? って思うでしょう。これがまた面倒なところで、少しの間ならネズッツーたちは、気配を消すことができるんだよ。だから被害が広がっちゃって……。


 でも、私たちだってやられっぱなしじゃないよ。姿が見えれば別。ネズッツーくらい、グルルやシエラ、マーゴお婆ちゃんにしてみれば、そのへんで飛んでいる虫みたいなもので、一瞬で始末して、被害が広がらないようにしてくれるんだ。


 ただ今日は、私とモルーが訓練する日。


 どこででも生きていけるように強くならないとってことで、モルーは少し前から戦う訓練をしていたんだけど、そこに私が加わることになって。

 そうしたら、それに合わせて、外の森に住んでいるクマ似のクーマーが、私用に木刀みたいな物を用意してくれたんだ。


 そして最初は本当に小さな、私でも相手ができる魔獣から訓練を始めて。最近だとモルーと一緒なら、ネズッツーを倒せるようになったの。


 こう、ちゃんと剣みたいに使うんだよ。これがまた、木刀みたいなのに切れ味が良くて、力強い一撃にも使えて、私でも上手く扱うことができるの。

 だけど、普通に手で触るだけだと絶対に切れなくて、自分の手を傷つけることがないんだ。切ろうと思った時だけ切れるんだから不思議だよ。本当にいい武器をもらったよね。


 あっ、ちなみに魔獣を倒すことに関しては、少し思うところはあるけれど問題ないかな。ライトノベルや漫画みたいな世界をバカ神にお願いした時、魔獣や人、他の種族と戦うこともあるだろうなって思って、精神体制と苦痛耐性をもらっておいたの。


 そのおかげもあってか、最初の魔獣討伐でも、それで気分が悪くなるとか、気持ちが沈むってことはなかったよ。


『ヒトミ、行くじょ!!』


「うん!!」


 今回のネズッツーの数は全部で4匹。ちょうど2匹ずつ倒す感じかな。モルーが2匹のネズッツーを私の方へ追い立ててくれて、しかもその時に、1匹はモルーの攻撃で毒状態にしてくれるよ。


 グルルとシエラが、私はまだ戦い始めたばかりだから、私が戦いやすいように、半分は毒で動きを鈍くしておいて、元気な方を先に倒せって。


 モルーはその時々で、毒を使うか判断。決めてから戦うよ。ネズッツーの大きさから……、今日はたぶん使わないはず。私より前から訓練してるから、その分戦闘は上手。ネズッツーより小さいけれど、しっかり倒せるよ。調子に乗らなければね。


 戦闘が上手く行くと調子に乗って、時々怪我をしそうになるんだよ。この前もそれで、ちゃんと止めをさせてなくて、ネズッツーに怪我させられそうになったの。

 だからその辺を今、グルルとシエラがしっかり教えているところ。最近はマーゴおばあちゃんも一緒に注意しているよ。


『ヒトミ、行ったじょ!! 1匹はどくどくだじょ!!』


 モルーが私の方へ追い立ててきたネズッツーの1匹の背中を、ザシュッ!! と爪で引っ掻いた。すると引っ掻かれたネズッツーは、少し走ったあとにフラフラと歩き始めたよ。モルーの毒は即効性なんだ。だからすぐに毒が効くの。


 さぁ、モルーのおかげで毒の1匹は後で倒せるから、今は元気に止まらず、私の方へ突進してきているネズッツーを倒すぞ!!

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