表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界ちっちゃなパン職人、焼けば魔獣が寄ってくる!? 〜みんな私のパンにメロメロです!!〜  作者: ありぽん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

15/61

第15話 未来の洞窟パン工房設立計画!? いつの間に?

 作り方を聞いた後、それがどんな感じなのか自分たちなりに考えて、みんな持ってくるようになったの。


 泥や葉っぱ、自然界にあるもので、生地らしき物を作ってきたり、私のパンに似ている形を作ってきたり。ほら、しっかりと材料をかき混ぜられます!! って、私の前で実践する魔獣もいるし。


 あとは、パンの作り方を全部頭に入れてきて、私の前で発表することも。凄いんだよ、どこぞの会社のプレゼンみたいに、真剣に発表してくるの。思わず拍手しちゃうほどにね。


 と、こんな風に、みんな私に弟子入りしようと頑張ってくるんだ。


 ただ、そこまで頑張ってくれるんだから、普通だったら弟子入りを考えてあげるんだろうけど。やっぱり魔獣だとね……。もし教えてあげられたとしても、結局は作れないと思うの。


 大体だよ? もし弟子入りを許可したとして、全員で街に行くのかって話よね。この世界の街のことを、人のことをまだ分かっていないけど、絶対大騒動になるはず。


 だから私はちゃんと断らないとって、みんなにはっきりと、弟子は取らないって言っているんだ。


『お前たち、ヒトミの話や、俺たちの話しを聞いているはずだろう。弟子は取らないと、しっかり伝えてあるはずだが?』


『分かってる。でも、諦められない』


『そう、だからきちんとお願い』


『このまま黙ってるなんてできないぜ』


『それにヒトミが子供だからダメっていうなら、ヒトミが大人になってから、ここでパンを作って貰えるかも。その時にお手伝いできるでしょう? そのためにも弟子入り!!』


 ん? どういうこと? 初耳なんだけど。ここでパンを作る? 何その未来計画。


 いつもは弟子入りの話ししかしない魔獣たち。だけど今日は、それ以外の話をしてきた。これ、初めてじゃないかな? グルルたちもみんなの言葉に、ん? って顔をしたよ。


『お前たち、何の話しだ?』


『あのね、どうして弟子入りがダメなのかのお話と、この前のお話し合いのこと。それをみんなでまた、お話し合いし直したの。それでね、ヒトミはまだ小さくて……』


 みんなの話はこうだったよ。私がパンを作れないかもしれない理由はいっぱいある。それはちゃんと理解してるし、できないのは仕方ない。


 ただ、それ以外にも問題がある。私はまだ小さい人間。時々ここへくる人間は、子供はいつも遊んでいて、大人がいろいろしてるって話をしていた。それは魔獣たちも同じ。なら、私は小さいってことで、そもそもパンが作れない可能性がある。


 でも、もし私が大人になったら? そうなれば、全部の問題なくなって、パンが作れるはず。だって大人だもん。きっと今みたいに美味しいパンを、いっぱい作れる。


 だから私が大人になるまでに、この洞窟にパン作りのための道具や材料を揃えておいて。弟子たちもパン作りの修行を続け、いつでも私のお手伝いができるように準備しておく。そうして、私が大人になったら時々ここへ来てもらって、私にパンを作ってもらう。


 そうすれば、たくさんパンが作れて、誰も争わずに美味しく食べられるから、みんなニコニコ。


 となると、やっぱりここはまず、私がパンを作れるか確認する必要がある。だから、街には絶対に行かないといけない。

 その上で、街で修行できるならそのまま街で修行。できない場合は、必要なことだけ確認して、洞窟へ戻って修行。洞窟で修行の時は、今言った通り必要なものを準備して、私が大人になるのを待つ。


 これでどっちにしても、みんなでいっぱいパンが食べられるようになってニコニコ、だって。


 うん、みんなちょっと、いろいろしっかりと考え過ぎじゃないかな? え? 魔獣ってこんな生き物だっけ? いや、確かにライトノベルとかだと、言葉が話せる魔獣は、知能が高い設定だったりするけど。ここの魔獣はみんなそうなの?


『むっ、確かにそれはそうだな』


 頷くグルル。


『それはそうだな、じゃないわよ!』


 シエラがしっぽで、バシッ! とグルルの頭を叩く。


 グルルとこの子たちって、いったいどれくらい歳が離れてるのよ。今この子達が話してくれたことはさ、普通グルルの方が先に思いつくもんじゃないの? できるかどうかは別としてさ。それに、グルルは止める側でしょうよ。


『あなたたち、弟子の話はダメって言ったはずよ。ということは、弟子関係の話もダメよ』


『でも』


『パンは大事』


『それに、いつヒトミが行っちゃうか分からないし』


『だから今のうちにお話し』


『大体、人の多い場所に私たちが大勢で行くことはできないでしょ。それに、ヒトミはまだ小さいのよ。みんなに教えていたら、疲れて倒れちゃうかもしれないわ。小さい子は体力がそんなにないんだから。特にヒトミは、私たちより体力の劣る人間なのよ? そこまで考えたのかしら?』


『あー、そうかぁ』


『ヒトミが小さいって、僕たちちゃんと分かってたはずなのに』


『それは、オレたちみたいの動いたら、体力つくんじゃないか?』


『だから、私たちと人間を一緒に考えたらいけないって、今言ったばかりでしょう』


『でも、あれはできるようになったんだろ?』


弟子入り志願の魔獣の1人が、私の腰に付いている物を手で指してきたよ。 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ