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異世界ちっちゃなパン職人、焼けば魔獣が寄ってくる!? 〜みんな私のパンにメロメロです!!〜  作者: ありぽん


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第13話 私のパンは万能パン? そして新たなる問題?

 例えば、ちょっとしたことだと、風邪気味だったのが治ったとか、食べ過ぎてお腹を壊していたのがすぐ治ったとか。


 他にも、人間ならタンスの角に小指をぶつけると、大変なことになるでしょう? 魔獣は岩に小指をぶつける、っていうのがあって。その結果、人間みたいに大変な事になって、でもそれがすぐに治ったとか。いや、魔獣がそれでいいのか? とは思ったけど。


 あとは、私はひと口だけ食べさせてもらったんだけど。木の実の中にお酒の味がして、しかもアルコール成分が入っている? と思われる木の実があって。その木の実を食べ過ぎた魔獣が、頭がガンガン痛み、気持ちも悪かったのに、それが治ったとか。


 もう少し重症だと、今までどうやっても治らなかった古傷が治ったとか、視力が良くなったとか。中程度のねんざや打撲、炎症や毒の影響まで回復した魔獣たちもいたし。


 さらに大きなものだと、治らないとされていた病気や、致命的な傷まで治った。魔力が暴走していた魔獣が安定したとか、ずっと抱えていた呪いの影響が消えたとか。


 そんな重症だった魔獣たちも元気になって、次々と私にお礼をしに来てくれるようになったんだ。


 なんでそんなお礼を、私にするのか。それがね……。1週間前まではこんなことなかったから、どうして今? と思って、グルルたちに聞いてみたんだ。それでグルルたちもおかしいと思って、魔獣たちに話を聞きに行ってくれたの。


 そうしたらみんな、最初は気のせいだと思っていたんだって。ただ、症状が良くなったのが、私のパンを食べてすぐか、1日くらい経ってからで。しかもパンを食べた以外は、いつもと違う行動をしていなかったから、もしかしたら、くらいには考えていたみたい。


 ただ、同じような魔獣たちがいることが分かり、その魔獣たちに話を聞いたら、状況が自分と一致。じゃあ、やっぱり治ったのは、私のパンだということになり。その話が出たのが、ちょうど1週間くらい前で、だからその頃から、お礼を言いに来る魔獣が増えたんだ。


 今来てくれた、ミミちゃん家族もそう。ミミちゃんは大人になると、クマの2倍くらいの大きさになる、うさぎ似の魔獣。ただ今は2歳の小さな女の子だけどね。


 そんな小さなミミちゃんが、私の所へやってきたのは、今から5日前のこと。私のパンで病気が治ると聞いて、お父さんと一緒にパンをもらいに来たの。


 そこで詳しく話を聞いたら、ミミちゃんのお母さんは、不治の病に侵されていて。しかも、もう長くないらしく。最後の頼みの綱と、私のパンを貰いに来たってことだったよ。そのことはグルルたちも知っていて、間違いないらしく。


 そこで私は、本当に私のパンが、病気を治せるかは分からないこと。みんなの症状が良くなったのは、たまたまかもしれないことなんかを。きちんとミミちゃんたちに話してから、パンを渡したんだ。だって本当に私のパンで治せるか、分からなかったからね。


 本当はパンに力があるか、調べたかったの。でも、この森で唯一、物の力を調べられる魔獣が、ちょうどどこかへ遊びに行っていて、調べることができなくて。


 だからみんなが治ったのは本当にたまたまで、私のパンが何の力も持っていなかったら、ミミちゃんのお母さんの病気を治せないでしょう? そのことを、しっかりと説明したんだよ。


 そうして今日、ミミちゃん家族がやってきてさっきの報告。シエラが調べたら、完璧に病気が治ったって。


 うん、それについてはとっても嬉しかったよ。ミミちゃん家族もみんな幸せそうだったし。ただ……。


 本当に私のパンが? もしかしてバカ神が増やした事が、関係しているなんてことないよね? 


『ほほほ、ヒトミのパンはさすがじゃのう。どれ、わしも食べるかの』


『婆さん、今日の分はもう食っただろ!! これから俺の分を出してもらうんだからな!』


『何を言っとるか。昨日の分を取っておいたんじゃ。まったく、いい年をして子供みたいなことを。少しは自分の分を、分け与えるという考えはないのか』


『俺の物は、俺の物だ』


『おいら、この前くうちゃんにあげたじょ!』


『そうかそうか。モルーは優しい子じゃのう。それに比べてグルル、お前と言ったら』


『ふん、お前はその後のお返し目当てだろう』


『おいら、お返し貰ってないんだな。ちゃんとあげたんだな。グルルはダメなんだじょ』


 ニヤッと笑いながら、そう言うモルー。


『うるせぇ!』


 バシッとしっぽでモルーの頭を叩くグルル。


『やめんか!!』

 

『ぐえっ!!』


 バシッ!! とものすごい勢いで蹴りを入れられ、壁に飛ばされるグルル。一瞬大丈夫かなと思ったけど、すぐにグルルは立ち上がったよ。


『何すんだよ!!』


『大の大人が子供に何をするか!! それと、そろそろ別の客が来るのではないか? お前はパンなど食べていないで、その対処をせんか!』


『……チッ、婆さんはそのままで良かったんじゃないか? 今更若かった頃まで力が戻ったって、仕方がないだろう』


『何か言ったか?』


『何も!!』


『こんにちはー!!』


『ヒトミいるかぁ!?』


 と、グルルが返事をした時だったよ。今『別の客』って言葉が出たけど、新たに起きている問題が、私を訪ねてきたよ。 

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