表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/24

4話 初の魔法

 昼飯を早々に済ませ、急ぎ足で屋敷の庭へ向かう。

 少しでも早く魔法を使いたいものだ。


 少ししてから母様がやってきた。


「おまたせ、バラ。ヤウラも。とりあえず、あちらに座りましょうか。」

「はい、母様。」


 ついに母様から魔法を教えて貰える。

 魔法使いに、俺はなる!!…はもういいか。

 母様に習って、椅子に腰かける。


「失礼致します」


 どこから現れたのか、母様お付のメイドが紅茶を差し出す。


「ありがとう、トグリ」

「ありがとう」


 母様お付のメイドさんは、トグリと言うらしい。

 トグリが出してくれたお茶を飲みながら、母様が話し始めた。


「それじゃあバラ、光魔法を教えるわね。」

「よろしくお願いします、母様」

「まずは見た方が早いわね。」


 そう言って母様は手を前に出す。

 何かと思うと、


「フラッシュ」


 母様の声とともに、視界が白い光に埋め尽くされる。

 あまりの眩しさに、俺は思わず目を瞑った。


「バラ…?バラ、大丈夫?」


 目を開けると、母様が心配そうな顔でこちらを覗き込んでいる。

 驚いた。何秒くらい固まっていただろうか。


「う、うん。大丈夫、ちょっとびっくりしただけ。」

「そう、良かった。」


 ほっとした顔で母様は座り直した。


「今のが光初級魔法(フラッシュ)よ。」

「凄かった!目の前が急にパァーって光って、凄く綺麗だった!どうやるの?」

「手を出してちょうだい。」


 母様の言葉に従い、手を差し出す。

 母様が俺の手を優しく握った。


 なんだ?胸の下辺りがぽわぽわして、身体全体が温まるのを感じる。


「なにか感じた?」

「うん。胸の下辺りが変な感じになって、体があったかくなった。」

「そこに貴方の器があるの。器からマナを取り出して、体を巡らせ、形をイメージすることで、魔法は形になるのよ。」


 つまり体が暖かくなったあの感覚は、魔力が体を巡ったということだろう。

 あの感覚の中でイメージすれば、魔法が発動するのか。


「やってみる!」


 腹部を中心に、身体を巡る温もりを感じる。

 そして、母様が先ほど見せてくれた魔法をイメージしながら魔法を発動する。


「フラッシュ!」


 俺の声と共に、世界が光に包まれた。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ