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オークの狩り

本日2話目 今後は(一話も短いので)出来上がってたら2話を時間差で投稿する形にします。

 オークとして転生して数か月、驚くほどにあっさりと、俺は成長し、成体になることができた。

 ファンタジー小説でよくある、ベビーオークからオークに進化した!的なものではなく、普通にオークの赤子が成体のオークへとなる形での成長。要するに普通の生き物と同じように成長したということだ。

 とはいえ、それに苦労した印象はない。生まれた段階で木に投石すればめり込ませるほどの膂力を持った生物が、そうやすやすと死ぬわけもない。その高いスペックのまま成長すれば簡単に成体になることができた。

 ただ、元々の能力が高いためか、肉体の成長がもたらした影響は体感的に驚くほど小さい。どちらかというと、能力に追いつくように肉体も急速に成長したと言われたら納得してしまうような感覚だった。


 さて、数か月間オークとして生活してみた感想だが、正直な話快適……とは言い難いものの、ならば不快かと言われればそうでもないと言わざるを得ないような微妙な生活だった。勿論、これは日本における生活と比較してではなく、異世界に転移したということを勘案して、水準をかなり下げたうえで、の話だが……。


 まず、オークの身体スペックは子どものころからかなり高い。少なくとも、森に暮らしている他の生物ゴブリンやグレイウルフ、ホーンラビット、あるいはポイズンスネークと俺が勝手に呼んでいる生き物たちならば一撃で屠ることができるほどの力量差があるのだ。

 オークがどれほどの範囲で覇権を握っているのかは不明ではあるが、少なくとも俺たちのいるこの森の中では、俺の敵は、同族のオークぐらいのものなのだろうと容易に想像できるほどにはオークの身体能力は高かった。


 と、しばらく考えていると、数体のオークが狩りに出かけるようだ。と、言っても彼らに狩りという概念は無いようなのだが、森を練り歩けば即ちエサを探しながら歩き回るので、別に狩りでも良いだろう。

 オークの狩りは基本的には何をするわけでもなく、ただただ森を歩き回り、ご自慢の視覚や嗅覚で察知した、動くもの、匂うもの、食べられるものを愚直に追い回すのがオークの狩りである。

 とはいえ、別に息を潜めているわけでも、足音を殺しているわけでもない。それどころか、大して語彙などないのにゴギャゴギャと意味のない言葉を話しながら歩くものだから、獲物は逃げ出し隠れ、結局狩りの成功率は5割ほどだ。


 ……逆に言えばオークの優秀な感知能力と戦闘能力は、そんな狩人に喧嘩を売っているような狩りの方法でも半分程度は成功させてしまうという事でもあるのだが……。


 因みに、この森に棲むオーク以外の生物は、このあたりの生態系最上位であるオークに対応するために特化した物が多い。

 例えば、知能としては現代人と比較して数段落ちるゴブリンは、オークに対して警戒網を敷いており、一番老年のゴブリンが囮になり他が逃げおおせるという行動を取る。

 例えば、グレイウルフは強靭な脚力と機動力で、オークに発見された後でもオークから逃げおおせている。

 例えば、ホーンラビットはオークには入り込めない小さな穴の中に隠れ潜み、オークに見つからないようにしている。


 そのため、オークの主食は木の上から襲い掛かってくる。


「シャーッ!!」


 目の前のオークの頭上から、ともすれば頭の半分くらいならばかじれるほどの巨大な大蛇が大口を開けて襲い掛かってきた。そして、見る見るうちにドクドクと牙から紫の液体があふれだす。


 ……まあ、その後その大蛇は、オークに首根っこを掴まれ、地面に叩き付けられて逆にエサになったわけだが。

 俺を転生させたカオスという女神が俺をオークに転生させたのも、この性質があるからだろう。「オークには毒がきかない」これは、今回の牙による毒注入のような者だけではなく、摂食にも対応しているのだろうと思われる。完全に腐っているような食べ物であっても、あるいは捕まったゴブリンが飢餓状態にも関わらず、決して食べようとしない植物だろうが、気にせず噛み砕いてケロッとしているのがオークだ。病気にならない種族を要求したが、「病気のみならず、いかなる薬物、外的要因によっても肉体的なポテンシャルが低下しない肉体」がオークの肉体らしい。


 さて、先頭のオークが、蛇を頭からバリバリとかじりながら歩いていると、少し開けた場所に、明らかに生物が手を加えた跡が現れた。それはいわゆる原始的な柵であり、その後ろには人が住むには小さい、粗末な小屋が身を寄せ合うようにして建っていた。

 どうやら、不幸にも斥侯が上手く仕事ができなかったらしい。俺たちはゴブリンの集落を見つけてしまったようだ。


 そこからのオークの進撃は、ある意味圧巻であった。4体いる中の2体が、狙った獲物が被ったというだけで殴り合いの喧嘩に発展したり、一致団結したゴブリンに集られ、一時的に体の自由を奪われたり、オークたちは良いようにゴブリンに翻弄されつつも、結局力技でゴブリンの町を滅ぼした。


 そして、雄ゴブリンを口の中に放り込み満足すると、今度は雌ゴブリンを両手に抱えて帰路に就いたのだった。


 因みに、オークの群れの中での入れ替わりは意外と多い。オークの能力は非常に高く、このあたりならば返り討ちなど考えられないが、例えば鳥を追いかけて崖から落ちる、仲間同士で獲物を狙って潰しあい、水域や沼地で呼吸のことを考えず飛び込んで無事溺水、など、アホな死に方で発表すればなかなかの評価を得られそうな死にざまを晒した死体がたまに崖下や川の中に放置されていることがある。

 そのため、旺盛な性欲と驚くほど高い出生率を加味しても、群れの増減はそうそう起こらず、30~40程度の中で群れ?は推移している。


 まあ、他のオークのことはともあれ、俺は何とか元気に生きています。



 


 オークは、誕生直後の魔物たちで比較すれば最高レベルの身体能力を有します。具体的に言うと、同じ檻の中に幼体のドラゴンと一緒に入れておくとオークが勝ちます。

 知能レベルはお察しなので、檻じゃなければ逃げられた後、親を呼ばれるけど。

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