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エメルの戦闘日記  作者: かたパン
第1戦 リングキーを求めて
2/2

第2話 惑星からの脱出そして…

 艇の外に出ると最初におびき出して居た敵が異変に気付いたらしく、さっきの爆発音もあり群がって来て居たのだった。


「大佐、この状況まずいんじゃ…」


「馬鹿者、大の軍人が怯えてどうする、だが言ってることにも一理ある」


「俺が突破口を開きます、隊長達はその隙に逃げて下さい」


「馬鹿か部下を囮にする隊長が何処にいるんだ、それなら私が行く」


「いや俺が行きますよ」


「私が行く」


「俺が行きますよ」


「言い合いしてる場合じゃねぇだろ、じゃあ俺が行く」


「どうぞ、どうぞ」(2人揃って)


「こいつらワザと…てか古いな、故郷のテレビでやってたようなって、余韻に浸っている場合じゃなかった!!」


 そうだふざけてる場合ではない、相手からは発砲はしてこない、ジリジリと睨み合っている状態だ、すると…


 ガガガガガガガガ…!!


 突然後方からガトリングガンの発砲音が鳴り響いた、後ろを振り返ると降下艇が向かって来ていた、そして降下艇からジュンの声が聞こえた。


「先輩!!助けに来ました!!」


「ジュン!!お前なんでここが解ったんだ!?」


「先輩がメロを使って開いているマップを見て記憶したんすよ」


「そうか、そいつはすごいな、助かったぞジュン」


 気付いたらもう目の前の敵はすっかりいなくなって来ていた、だがその奥から奇妙な雄叫びが聞こえて来た、何かはすぐに解った、グールだ、ここで遭遇すればまず降下艇が狙われる、先にジュンを退避させないと。


「ジュン!!先に俺以外全員を降下艇に乗せて避難さしてくれ、俺がグールを引き付けておく!!」


「だから、エメル何度言わせれば分かるんだ、私もここに残る、軍曹お前も残るよな」


「あぁ可愛い後輩を1人残して逃げられっかよ」


「ありがとうございます、隊長、軍曹」


「さぁ、いっちょ派手に戦いますか」


 そしてジュンは素早く降下艇を着地さようとしたがここら辺は凸凹だらけで着陸しづらく降下艇からロープを垂らして引き上げることに、俺ら以外の隊員順々と乗せて行くが、間に合わなかった。


「グォォォォォォォォォォ!!」


 なんと二体のグールがいっぺんに出て来たのだった、グールはすぐさま降下艇を狙ったが、一体はフェニックス軍曹に阻まれ取っ組み合いの状況、もう一体は俺達が阻んだ、俺は隊長の指示で、グールに突進して行き、急いでかがんで股の間を通り抜け、素早く後ろに回り背中にアサルトライフルをお見舞いしてやった、そして怯んだ隙に隊長が首と胴体の鎧の隙間に、徹甲弾を撃ち込んだ。


「グェッ!?」


「よし効いているな…ん?まだ動けるのかしぶといな、エメル!!危ない!!」


「え?うわぁ!」


ドシーン!!


 危なかったもう少しでグールの盾で押し潰されるところだった、向こうを見るとフェニックス軍曹が倒れていた、俺ら2人でグールを相手するだなんて無謀すぎる、だが隊長が後ろからグールに近づき、鎧の隙間にスナイパーライフルの銃口を入れ、ゼロ距離で発砲したすると。


「グァァァァァァァァァァァァァァァ…!!」


 と雄叫びを上げて一体は死んだ、中から緑色の液体が大量に出て来た、そしてもう一体の方から何やら装填している音が聞こえた、エネルギー砲だ隊長を狙っている。


「隊長!!避けて下さい!!」


 ドンッ!!


「うわ!危ない危ないもう少しで御陀仏する所だった」


 だが安心したのもつかの間だったそのエネルギー弾は運悪く降下艇の後方左エンジンに被弾、メインエンジンがやられなければどうと言うことはない、しかしその衝撃で降下艇が地面に叩きつけられたのだった乗組員数人が投げ出され、重傷を負っていると見える、降下艇は無事なのか?


「ジュン!!大丈夫か?」


「いててて、はい、なんとか無事です」


「降下艇は動くか?」


「なんとか…!先輩後ろ!!後ろ!!」


「え?」


ドシーン!!


 またグールに一発かまされる所だった急いで大勢を立て直した、どうやらさっきから俺を狙っているグールは、軍曹が言っていた通り知能があっただが通常以上の知能を持っていた


「エメル、さっきそこでプラズマグレネードを拾った、私がグールを引き付けておくから、合図を出したらこれをグールに付けろ」


「了解です」


 そして隊長は、乱射できる代物でもないスナイパーライフルをグールに向けて乱射した、その間に俺はグールの背後に回り込みプラズマグレネードを付けた、その時グールが暴れ盾が腹に直撃した、けれどもしっかりとプラズマグレネードは装着されていた、だがグールは動けない俺を掴んで巻き添えにしようとしてくる。


「はっ、離せ!!」


「エメル!!」


 これは死んだと思った、その時何かが雄叫びを上げながらこっちに突進して来ている、フェニックス軍曹だ。


「うぉぉぉぉぉぉ!!エメルを離せっ!!」


 ドンッ!!!


「グェッ!!」


 キュィィィィィィィン ドカーン!!


「グェォォォォォォォォ!!」


「大丈夫か!?」


「はい…なんとか…」


「軍曹、エメルを降下艇まで運んでくれ」


「了解です」


「隊長なんとか動きそうです援軍が来る前に早く!!」




◇◇◇◇◇◇




 助かったなんとか宇宙圏まで逃げ切れた、だが味方の戦艦までまだ距離がある慎重に行かないとすぐに見つかる今の故障している降下艇では十分逃げ切れる推進力はない安定して加速して飛行するだけで精一杯なのだ


「ジュン操縦を変われ俺が操縦する、ジュンは休んでおけ」


「ありがとうございます」


「さて一様は脱出に成功はしたものの敵は追ってくるだろう、早く戦艦に戻らないと」


「ここから戦艦までどれくらい距離がある、メロ?」


「だいたい直線であと30分くらいかと」


「30分か軍曹ミナの容態は?」


「辛うじてまだ息はしているが、意識がない、早くしないと死んじまうぞ」


「メロ、この艇の現在の状況がわかるか?」


「大まかにはわかりますが、詳細を知りたいならこのプラグをそこに差し込んでください」


 そしてメロからプラグが出てきて穴に差し込んだするとメロから艇の詳細が出てきた


「やはり後方左エンジンがやられてるな……よし、後方の右エンジンを止めてメインエンジンをフルスロットルで動かそう」


「確かにそうすれば時間は短縮できるな、ギリギリ安定して飛べるはずだ」


 俺は急いで後方エンジンを停止させメインエンジンをフルスロットルにした


 ゴゴゴゴゴゴゴゴ……


「メインエンジンだけでもけっこう早いっすね」


「全部のエンジンが正常だともっと速いんだがな、メロ、このままならどれくらいで着く?」


「約15分くらいで着きます」


「………?…!エメル!もっとスピードは出ないのか!!」


「どうしました隊長?」


「アンノーンだ!アンノーンの航空部隊が追ってきている!!!」


「うわぁーなんじゃあの数!?」


 レーダーで確認してみるとおびただしい数のアンノーンの小型機が映し出されていた、今度こそおしまいだと思ったら、その時前方からハヤブサが飛んできた、ハヤブサとは宇宙空間適用戦闘機のことだ、そのハヤブサはクラスター爆弾を装着しており、俺達の艇を通り過ぎた後、後方のアンノーン航空部隊に向けて炸裂させた、瞬く間にアンノーンの部隊は消えた


「こちらハヤブサ-1応答願います」


「こちら特殊部隊アルファ、救援ありがとうございます」


「間に合ってよかったそちらに乗せてあるバギーからずっと救難信号が出てたので何かと思えば、アンノーンの航空部隊だったので驚きましたよ」


「こちらハヤブサ-2敵影なし直ちに戦艦まで護衛します」


「ありがとうございます、こちらも負傷者を乗せていたので、助かります」


 そして15分後…


 俺達は戦艦に到着後すぐにミナを緊急治療室へ運びミナは一命を取り留めた、俺達は安堵した、メロは研究班に渡した


「いやぁーよかったよかった、エメルと隊長達と無事に帰ってこれて、今日は祝杯ダァ!」


「まだ早いぞ軍曹今は手がかりを掴んだだけだ、まぁ少しだけなら付き合ってやるぞ」


「僕は未成年なのでいいです」


「そんなこと言わずにさぁー」


「あれ?そういえばジュンは?」


「あぁ今ミナのいる病室にいるぞ」


「そっとしといてあげましょう」


「そうだなそういやぁーあいつらって付き合ってたもんな」


「私のせいで不甲斐ない思いをさせてしまった」


「隊長のせいじゃありませんよ」


「そうだぜ隊長!」


「エメル、軍曹…そう思ってくれているだけでありがたいよ」


「そうこなくっちゃ!」


「そうですよ隊長!」


「さて!!今日は飲むか!」


「おぉ!!」


「僕は自室に戻ります何かあれば声をかけてください」


「あぁゆっくり休めよ!」


「また後で」


その頃病室では…


「ミナ…俺のせいでこんな目に…」


「うぅ…うーん、はっ!ここは?」


「み…ミナ!!目が覚めたのかここは病室だよ…」


「そういえば私撃たれて…うっ!?」


「まだ休まないと、傷が開いちゃうよ」


「ありがとう、隊長は?」


「無事だよさっきエメルさんと軍曹とどっかに行ってたよ」


「よかったー、もし隊長に何かあったら私のせいだもん」


「そんなことないよミナ、今はまだ休んでな」


「うん、わかったありがとうジュン…」


 スー、スー、スー


「おやすみ、ミナ」


「にっしっしっお熱いですなぁジュン殿」


「ほどほどにしておけよ」


「い…いつの間にいたんですか隊長と軍曹!!?」


「ミナが目が覚めたあたりからずっといたよ」


「もぉ!!出ていってください!!」


「はいはい、わかりましたよぉ〜」


その頃エメル自室にて…


「今日は散々な目に遭ったな、まぁ1日で帰って来れたからいっか、今日の分の戦果記録(エメルが勝手に自分でつけている)書いとかないと」


 戦果報告


 今日、我々の隊は【リングキー】のありかについてわかった、今日の惑星探査では〈MDE・RF1-29〉通称"メロ"と名乗るロボを入手、色々と謎があり、色々と便利である、ちゃんとした使い方はまだ調査中、そして今日も仲間が大勢死んだ、中には生き残った仲間いる今夜?も仲間に黙祷をする。


「ふぅ〜、よし、寝るか」


 それから数時間後…


「エメル入るぞ」


「何ですか隊長?」


「艦長が呼んでいる至急ブリッジに急いでくれ」


「了解です」


 ブリッジに移動するとそこには我らの艦隊艦長が立っていた


「おぉ、エメル少尉よくぞ来てくれた」


「恐縮です艦長」


「早速で悪いのだが君が連れて帰って来たあの機械、君の方で管理してくれないか?」


「いいですけど、どうしてですか?」


「調べた結果【リングキー】とは5つの部品から構成されていたんだそのうちの1つがメロなのだよ」


「本当ですか!?」


「メロはいわばキーの持って部分らしい、そして部品の中で独立しているのはメロだけだそうだ」


「1番重要な部分を今回我々は持って帰投したということですか」


「そうなるな、今回の戦績はあっぱれなり、これからもよろしく頼むよ、エメル少尉」


「ありがとうございます」


「そして次の目的地は惑星"フェイル"だ【リングキー】のありかはもう特定した、フェイルに存在する島々の中の1つに、遺跡みたいなのがある、そこから地下に行けばいいのだが、中が迷宮みたいになっている、今回の作戦はココ大佐率いる小隊とフェニックス軍曹率いる大隊が迷宮に入る予定だ、他にも大隊5つを派遣して島の周りを護衛してもらう、もう既にアンノーンが探索に入ったらしい、奴らに部品を渡してはならんぞ!!」


「了解です!!」


 そして僕たちはまた戦場へと向かう、今度は生きて帰れないかもしれないそんな予感が頭をよぎる、だが弱音を吐いている暇があるなら戦って生き残るそれが戦士だから…そんなことを心に思いながら翌日…


「エメルそろそろ出撃準備だぞ」


「はい隊長、今回はフェイルに向かうんですよね」


「そうだ今回の星も地球とよく似た環境らしいんだ」


「そうなんですか、けどなんで5つの惑星全てに酸素があるんだろう…」


「さぁなもしかしたら地球と成り立ちが一緒なのかもな」


「隊長はどう思いますか?」


「うーん、もしかしたら古代人が作った酸素発生装置でもあるじゃないか?」


「だとしたらすごいですね惑星一個分の酸素を発生させる機械だなんて」


「すぐ見つかりそうじゃないですか?」


「それもそうだな、おっと無駄話もこれくらいにしてさっさと降下艇まで行くか」


「そうですね」


「あとミナはまだ怪我が完治していないから、待機だとさ」


「そうですか」


 そんな他愛も無い話を隊長と交えながら俺は艇に乗り込んだそして今回の陽動作戦及びリングキーの部品回収の作戦の説明が艇で行われた


「今回の任務に参加しているのが我らA班そしてB,C,F,G,H班だD,E班は前回の作戦で全滅して、まだ再編最中だ今回は大規模な作戦になり人数もそれなりに多い、そしてリングキーの部品はこの迷宮の最深部にある、前回みたいな失敗は許されない心して任務につくように」


「(一同)了解!!」


「そして迷宮内部に入るのがA,B班の二班だけだ、その他の班は迷宮入り口の警備及び島全体の警備に当たっている、予想ではアンノーンが大軍で攻めてくるだろだが我々特殊部隊はアンノーンに対抗出来る力を有している、これ以上奴らの好きにはさせるな!以上!!」


「(一同)了解!!!!」


 今回の出撃機はスピアー10機(軍用ヘリ)、降下艇7機、スネーク7機(戦車)と言う結構大規模な出撃だった、降下艇は問題なく惑星に侵入し島に着陸した、島の浜辺に着陸したあとすぐに作戦実行に移った


「これより作戦を開始する全員配置につけ!!!」


 そして俺たちは予定通り迷宮に入った、中は何やら機械仕掛けの迷宮で途中で隊長とはぐれてしまい、1人だけになってしまった


「はぁー、よりによって隊長と離れるなんて」


「大丈夫ですこのわたくしがしっかりナビゲートさしていただきます」


「そういやメロだけ俺にずっと引っ付きぱなしだったよな」


「……エメルさん少し静かに、敵生態反応アリ」


「味方の反応は?」


「今の所ありません…こちらに向かってきます、いかがなさいましょう」


「取り敢えず敵の数だけでもわからないか?」


「ざっと50は超えているかと」


「さすがに勝てない、メロ何か武装はないのか?」


「わたくしに武装はありませんが、ファンネルなら集められます」


「何でもいい足止めできるならそれでいい」


「承知いたしました」


 メロが言ったその後どこからともなく浮遊する物体が飛んできた、その数は100を超えているであろう、そしてアンノーンが入ってくる入り口に集まり、アンノーンが侵入した瞬間…一斉にビームを発射した、瞬く間にアンノーンの大群が消えたそして壁は吹っ飛び何やら奥に続く経路が丸出しになった、そして俺は改めて古代技術の恐ろしさと、敵に渡してはいけない代物だと感じた。


「排除完了です」


「……何が起こったんだ!?」


「そこら辺にいたファンネル達に指示を出し攻撃させました、何か間違えでも?それとも少しビームを集中させ過ぎましたか?」


「いや………何でもない、先を急ぐぞ…」


 そして俺はキーの部品のある深層部まで何とか辿り着いた、だが何故か違和感を感じるそんな事を思いながら俺は足を進めていった、そして10分位歩いたあたりで俺の違和感の正体がわかった、そう…そこには特殊部隊の隊員の死体が大量に転がっていたのだ、そしてその中にはジュンの死体もあった、無惨にも引き裂かれた死体や潰れた死体、顔が無かったり内臓が飛び出していたりした、少し吐き気がした、そして俺は隊長と軍曹が見当たらない事に気付いた。


「これは!?」


「生態反応ナシ、全員死亡しています」


「ここで何があったんだ…うっ…」


「脈拍数が上昇しています、深呼吸をオススメします」


「いや…いい…先をいそぐか」


 奥の方をライトで照らしてみると、点々と続く血の跡もあった、俺はジュンのタグを取ってその血痕の跡を辿った、しばらくするとうめき声が聞こえてきた、そしてそこで俺は隊長と軍曹を見つけた、軍曹は重症であったがまだ生きていた、隊長は無傷でここまで軍曹を運んできたらしい、何があったのか聞いてみると、隊長は何が起こったのかわからないかと言って怯えていた。


「ここにいてはいずれにせよ危険です、一旦退却しましょう!」


「あ…あぁ…そ…そうだな…だが私は…腰が抜…けて…立て…ないんだ…」


「少し休んでいて下さい僕が護衛します」


 そして少しその場にとどまり隊長の話を聞く事にした

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