Heart
あなたがどこへ行こうとも
私を連れて行って
灼けつく陽射しを掻き分けた両手も
首筋の汗に吹いた風も
感じたままに感じたことを
忘れないで
私は鈴になり
あなたの歩調に合わせ
悲しく
優しく
震えながら
時に怒りに任せて激しく
響かせる鈴になり
あなたについて行きたいのです
泣きたいのです
鳴きたいのです
詮無いことに傷ついても
伸びていく空に
深く呼吸をしたあとに続く
その曲がりくねった道に
泣きはらした胸の
凪いだ海に
恐れる一歩に
喜びに合わせた手に
揺れたいのです
譲れないのです
あなた以外には
あなたがどこへ行こうとも
私を連れて行って
月のない心細い夜も
滲んだ明け方を映した瞳も
嗚咽もため息も笑い声も
ためらいもなく零して
忘れないから
忘れやしないから
私は心
感じたままに感じたあなたを
そっと
抱きしめている