表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

詩*卒業写真*

少女の頃

作者: a i o

内側の磨り減った靴

アンバランスな足跡


軋む教室の椅子

背もたれにしか預けられない背中


同じ制服でラッピングされた

不揃いなかたちの整列


渦巻く甲高い笑い声

尖った目の光


窓から伸びゆく世界

チャイムの囲う檻


叱責する白いノート

納得するもののない消しゴム


教室という水槽

消えゆく泡のような会話


数式が通り抜ける

隠されたピアスホール


何処にも繋がらない渡り廊下

終わりのない持久走


私の名前が空転する

出席番号の存在証明


行き先の変わらない通学路

透明なビニール傘に隠れる


いっそ誰にも

覚えてなんてほしくなかった身体

濡れないように

濡らさないように









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 高校が共学だったので、眺めていた女子に対してこんな印象を持っていました。 そんな若い頃を思い出しました。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ