世界は僕にやさしくない
フィクションです。そんな真剣な顔して読まないで☆どーぞ
聞き覚えのある歌が聞こえる。
それは、始めはゆっくり流れるようなテンポで進むのに、途中から激しく絶望を叫ぶような歌だった。
僕はゆっくりと立ち上がり、開かない窓を右から左へ引っ張ってみる。
当然、開かないようにできてるから、開くハズがない。
思いきって、窓を叩いた。ありったけの力で。
ガシャン、と音がして窓は割れた。
割れた窓の向こうには、鉄柵。向こうにはいけない。灰色の廊下。誰もいないのか、物音一つしない。
僕は膝から崩れるしかなかった。
抜け出せない独房。
真っ暗な部屋。
あるものは、唯一持ち込みを認められたCDプレーヤーと、電気と、トイレと、水道。
こんなはずじゃなかった。今頃はきっと、英雄と呼ばれ人々に愛されたはずなのに。そのために頑張ったのに。
僕がここに入れられる4年前。
前々から続いていた隣国との戦争。
それを終わらせるために、僕は一人で訓練してきた。
どこからか僕の話を聞いた我が国の首領は、僕を雇いにきた。
重要な荷物を運んでほしい、と。
なんでも、この荷物を運び終えたら、戦争は終わるらしい。
報酬金額が今までにない金額で、僕は喜んでそれを受けた。
今まで、とは僕はこうゆう仕事を請け負って、生活をしていたわけであって。楽ではなかった。
しかし、これを成功させれば、戦争が終わる。僕が終わらせるっということは、僕は戦争を終わらせた英雄になるということ。
気分よく街へ帰る。
予定通り、荷物を車で運ぶ。
思ったより小さめな荷物。こんなものが?という疑問を抱いて、僕は車を飛ばす。
目的地へ着く。もう国境をこえ、隣国に入っていた。
しばらくまつと、受取人らしい男がやってきた。
そいつは、荷物をあけ、確認をした。
中身は・・・
隣国の、王女。
そこへ、軍人がやってきて、隣にいた男は撃たれて頭が飛び散った。
囲まれた。
やられた。
この戦争の発端。
隣国の王が我が国にこういってきた。
「王女が貴様らにさらわれた!今すぐ返さねば全面戦争を仕掛ける」というもの。
こちらの首領はそれを否定。やがて戦争が始まった。
そして王女を僕に持たせて、捕まえさせ、返す。
なるほど、これで悪人は僕になった。
やられた。
そしてこんな何もないところで生活をしている。
僕は戦争を終わらせて、金を貰って、英雄と崇められて・・・
幸せに暮らしたかっただけなのに!!
くそ!
くそくそ!!
現実は、僕に厳しかった。
僕は、死刑のない隣国の独房で、死を待つ。
恨みながら。
この世界を。
いかがでしたか?雑な文章最後まで読んでいただき、ありがとうございます!これからはこのワールドシリーズで、暇を捻りつぶしていただきたいと思います。☆よろしくね☆では、また後ほど!