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幻聴  作者: マキ
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ガードレール

 毎朝、駅に行く時、川沿いを歩くと、ガードレールに何かが当たった音がする。私は、普段ガードレール側を歩いているから、リュックサックに付いているキーホルダーか、パスケースの紐が当たったのだと思っていた。


 先週、私はアルバイトがあって帰るのがかなり遅くなった。郵便局の前を通る時、いきなりお線香の匂いがした。死ぬかもしれない、と思った。私か、近所の人か、既に死んだ幽霊かと怯えながら歩いていたら、目の前から黒猫が歩いてきた。絶対に私だ。と思った。

 車の音はしない。いきなり猛スピードで飛び込んでくる可能性も有るが、どちらかといえば、殺人鬼が潜んでいるとか、川に落ちるとかの方が有り得そうだった。

 私は怖くて、川に落ちないように、川とは反対側を歩いていた。そしたら、バァァ〜ンという、ガードレールに何かが当たった音がした。私以外、誰もいなくて、ガードレールにはリュックサックどころか蹴った石も当たらないような距離があった。

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