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魔法騎士となり第二王女の護衛となったが親友が第一王女と共に戦争を仕掛けてきました  作者: 夜桜陽炎


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49話 創世魔法

 ライガとクウガの共闘によりノヴァを撃破する事に成功したかに思えたが、、、、

 ライガとクウガによりノヴァは撃破された。しかし、真っ二つになったはずのノヴァが笑う。


「勝ったと思ったか?」

「「!?」」


 2人は距離を取る。ライガは残り少ない魔力で雷撃をノヴァに向けて放つのであったが、


「無駄だ」


 ノヴァを覆う莫大な魔力によって弾かれてしまう。


「何で生きてんだよ。まさかテメェも俺と同じ」

「いや、お前と同じような超回復じゃあない。元々死んだ人間だ。意識と魔力により無理矢理体を動かしているだけ。真っ二つになっていようが問題ない。そして、創世魔法は発動可能だ。これにより俺は死体でない本物の生きた肉体で復活する」

「させっかよ!」


 2人は攻撃するが、


「無駄だと言っただろ。お前らじゃ、いや誰にも止められない。創世魔法により世界は生まれ変わる。お前らはただそれに巻き込まれるだけなんだよ」

「クソが!!」


 必死に攻撃するがビクともしない。


「創世魔法、発動」


 創世魔法の発動すると同時にノヴァの肉体が魔力となり消えていく。


「本当に長かった。これでようやく俺は普通の暮らしが出来る」


 そう言ってノヴァは完全に魔力となり消えるのであった。攻撃していたクウガの刀は魔力に飲まれて消えて刀を握っていた右腕も飲み込まれて魔力になる。


「チッ!」


 このままでは全身が飲み込まれて消えてしまうと思いクウガは右腕を切り離して距離を取る。もちろん超回復で右腕は瞬時に生えてくるので無傷ではあるのだが、


「魔力のない俺の体すらも魔力になって創世魔法のエネルギーに変換されちまう」

「しかもどんどん広がっていく。こうやって魔力を広げて世界全てを魔力に変換して得た魔力をエネルギーとして初めて創世魔法が発動するって訳か」


 会話中も魔力は広がる。おまけに、


「徐々に早くなっているな。広がるスピードが」

「そうか?」

「確実に早くなっている。離れるぞ」


 分かりづらいが確実に早くなっている魔力に2人は離れてアルスとアリスの所へと戻る。アルスは戻って来たクウガがライガと共にいて安堵の表情を見せる。


「ライガ! 良かった。生きてたんだ」

「喜んでるところ悪いが不味い事になった。ぽっと出野郎を殺したは良いんだが創世魔法が発動しちまった」

「止められないの」

「無理だった。魔力が広がっていくんだが何でもかんでも魔力に変換しちまうあれを止めるのは誰にも出来ない」

「そんな、そんなのってないじゃん。勝ったのに。これで終わりなの?」


 姉であるアリスに負けた。そのアリスはノヴァに利用されて倒れた。そして元凶であるノヴァは死んだ。それでも創世魔法は発動する。短時間で色々な事が起こり頭が回らずにアルスは泣く。


「すみません。貴方の魔法騎士として俺は何も出来なくて」

「ううん。謝る必要はない。むしろ主であるあたしの方が何も出来てない。アリスお姉様を説得出来ずに勝つ事さえ出来ない不甲斐ない主でごめんね」

「謝らないでください。貴女の騎士になってから勝ち星が特になく創世魔法の発動を止める事も出来なかったのは俺の力不足です」

「なら、お互い様ね」

「そういう事です」


 どうするも事も出来ずに終わってしまう前に言いたい事を言う2人に、


「何を終わった気でいるのかしら?」

「あ、アリスお姉様! 無事だったんですか!」


 倒れていたアリスが復活していた。


「魔力を失った反動で気絶していたけどようやく目を覚ましたわ。クウガから経緯は聞いたわ。確かに創世魔法の発動は止められない。だけどノヴァの創世する世界には絶対にさせない」

「何か手立てがあるのですか」

「あるわ。創世魔法による創られる世界の条件を変更する」

「そんな事出来るのですか!」

「あの魔力は私がかき集めたもの。そしてノヴァは死んだ。邪魔される事はない。つまり、条件変更は可能」

「条件変更は可能と言いましたがどのような世界を創るつもりで? 場合によっては」


 殺気を放つライガ。それを遮るようにクウガはアリスの前に立つ。


「安心してちょうだい。私たちは敗者。好き勝手する気はない」

「それを信用しろと」

「待って! ライガ。ここで争っても意味がない。お姉様に任せるしかないのよ。このままじゃ元凶のシナリオ通りになっちゃうんだよ」

「それはそうなんだけどよ」

「ぐだぐだ言うなよ。創世魔法の条件変更はアリス様にしか出来ないんだ。黙って見届けろ」

「わかったよ」


 渋々納得するライガ。


「それじゃ行ってくるね」

「頑張ってください。お姉様」

「任せてちょうだい」


 アリスは広がってくる魔力に向かう。


「さて、最期なんだし姉として妹にカッコイイ所見せないとね!」

「それをアルス様に伝えれば良かったのでは? 見てくれって」

「きゃ、いたのね。クウガ」

「当たり前でしょ。俺は貴女の騎士なんですから。最期たでお供しますよ」

「そっか。そうよね。ありがと」

「創世魔法の条件はどうするつもりで?」

「魔力のない世界かな。また創世魔法を発動する事がないように。それ以外だとこの数年で死んだ人間の蘇生と記憶の改竄。問題は?」

「ないと思います。ただ一つ質問が」

「何かしら?」

「新たな世界に貴女は?」

「ケジメはつけないとね」


 ケジメとはつまり自分は新たな世界にいらないという意味。それを理解したクウガは、


「ケジメというなら俺もですね」

「その必要はないわよ。貴方は命令されただけ」

「拒否しなかった時点で同罪ですよ」

(何を言っても聞かないわね。これは。まぁ、私1人だけ消してクウガとマタタビは蘇生すれば良いでしょ)

「なんて思ってるでしょうが許しませんよ」

「へ? 分かるの?」

「何年一緒にいると思ってるんですか。分かるに決まってるいるでしょ」

「そっか。そうだよね」

「そもそも泣いている主を1人にするなんて騎士失格でしょ」

「え」


 アリスは泣いていた。覚悟は決めていたが世界から自分が消える事に恐怖していた。そんなアリスを抱きしめて、


「貴女の事を1人の女性として愛していたからこそここまでついて来た。最期までいさせろよ」

「うっ、うわああああ! あ〜ん!」


 1人静かに泣く事はあっても声だけは出さずにひっそりと泣いていたアリスは子どもだった頃のように声を上げて泣いた。


「貴女が求めた理想は美しかった。それはすぐそこまで来ている。さぁ、行きましょう」

「うん! 最期の度へ」


 涙を払いアリスはクウガの手を握り、クウガもそれに応える。2人は笑顔で魔力に突入する。そこから一気に創世魔法発動のための魔力は世界に広がり新たな世界が創られる。

次回、最終回

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