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魔法騎士となり第二王女の護衛となったが親友が第一王女と共に戦争を仕掛けてきました  作者: 夜桜陽炎


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23話 もう一つの主従

 ライガの親友であるクウガの魔法騎士団落第してからのお話

 魔法騎士団に落第したクウガは試験会場に出るなり、


「クソが!」


 地面を思い切り踏みつけて木々の葉っぱを落とす。親友であるライガの手前、カッコつけて退場したが本気で目指した魔法騎士団になれず悔しいくてたまらないのだ。


「魔法を使えない俺みたいなゴミよりも弱い奴らが騎士だと。ふざけるのも大概にしろ! こんなクソみたいな国なら俺が潰してやるよ!」


 誰かに聞かれたら反逆罪に問われそうな言葉を吐き捨てたクウガはその日の夜に王宮へと忍び込んだ。


(俺の侵入に気づかない。そんな連中が騎士団のトップとか笑わせる。このまま女王を殺す、、、、その後はどうするんだ?)


 王宮に忍び込んで女王の首を取れる所まで来たがその後を考えていなかった。オズワルドを潰すために象徴である女王を殺す。それは良いとしてその後を考えていないのは駄目だ。女王を殺したとしても3つの王家のどこかが次の女王になる。それではこの国は変わらない。だったら、


(女王を殺して3つの王家も皆殺しにするか)


 女王を殺して次に女王になる可能性のある者たちを皆殺しにしてしまえば良い。そうと決まれば実行あるのみと考えたクウガであったが、


「誰かいるのか?」


 近くに人の気配がする。しかも、とてつもない強さを持った誰かだ。


(女王か? いや、見張りの話だと女王は王宮の自室から夜は出ないと聞いた。なら誰だ)


 感じた気配から自分よりも強い。だが女王を殺す上で障害となる可能性があるのなら乗り越える必要がある。


(向こうが俺に気づいてないなら勝機はある。何も正面戦闘する必要はない)


 気配の感じる方に向かうとそこはバルコニーであり髪の長さや骨格から女性だと判断する。


(女だろうと関係ない。ここで殺す)


 そう思い刀を抜くが雲に隠れていた月が現れて女性を照らす。月の光によって見えた人物はとてもこの世のものとは思えない美しさをもった人物、アリス・フルール。女王、アリア・フルールの娘だ。


「!?」


 自分が殺そうとした人物に気づいて思わず驚いてしまったクウガは音を立ててしまった。


「誰?」


 ゆっくりとアリスが振り返ると刀を持った男がいる。普通なら悲鳴を上げそうな場面であるがアリス優しく微笑むとゆっくりと近づくクウガは逃げたいのだが金縛りにあったように動かない。アリスの挙動に見惚れてしまっていた。


「貴方は今日行われた魔法騎士団の試験にいた子ね」

「な、何でそれを」

「実はも試験会場にいたのよ」


 アリスも実は試験会場に来ていた。騎士団員の決定権は持っていないが自分の家に来る者を見に来ていたのだ。


「驚いたわ〜魔法を斬ってしまうんだもの。そんな貴方はどんな用事なのかしら?」


 当然といえば当然の疑問をぶつけられるクウガであったが、


「試験に落ちた腹いせに女王を殺しに来ました」


 なんて言える訳もなく押し黙るクウガ。そんなクウガに、


「何か訳がありそうね。ここじゃ何だから今から帰る所だから私の部屋に来て貰うわ、、、、、あっ、でも護衛に見られちゃうわね。どうしましょ?」

「問題ないです。普段通り帰って頂ければ」

「そう? それじゃあまた後でね」


 いつも通り帰るアリスをクウガは何の気配もなく後をつけていく。そして、


「部屋に戻ったら窓を開けておいてほしいね。ここ3階だけど大丈夫かしら?」

「大丈夫です」

「きやっ!」


 窓から侵入するクウガに驚く。


「驚いかせて申し訳ありません」


 驚かせた事に対してクウガは謝る。


「謝らないでちょうだい。今のは私が悪いから」

「それで何故不審者の俺を部屋に招いたんですか?」

「私と同じ魔法を使えない人間に質問があるの? この国は好き?」

「嫌いです。好きになれる理由がない」


 ノータイムで返答した。そんな返答に嬉しそうにするアリス。


「そんな嫌いな国を私が滅ぼすと言ったらどうする?」

「手伝います。俺に出来る事なら何でも」


 一国の王女が自国を滅ぼすという発言に動揺する事なくこれにもノータイムで賛同する意見を言ったクウガに驚く。


「驚いたわ。てっきり笑われると思ったのだけど」

「何故?」

「だって落ちこぼれの王女に何が出来るんだよって思うものじゃないの普通は」

「普通はそうかもしれませんけどさっきの貴女からは強い気配を感じた。女王の力を知らないので絶対とは言えませんがこの国で1番の力を」

「それが手伝う理由?」

「いいえ」


 否定する。


「2年前の貴女の妹の誕生日パレードを見た時に貴女を初めて見た。その時の貴女の表情があまりに辛そうで苦しかったんです。周りが魔法を使えるのに自分は使えずに劣等感を覚えている俺を見ているみたいで。それと同時にこの人を守る刀になりたいと思った。そこから努力して魔法騎士団の試験を受けたんですよ。まぁ、結果は落第ですけど」

「だったら貴方を私専属の騎士に任命します」

「えっ?」

「だから貴方を私専属の騎士に任命します」

「い、良いんですか?」

「良いの。とは言え表に出る事なくあくまで裏方として活動してもらうわ」


 そう言って通信機をクウガに渡す。


「命令は通信機を通じてするわね」

「了解」

「そして従者である貴女には私の秘密を教えるわね。私は魔力が全くない。そんな私から強者の気配がするのわ。この子がいるから」


 そう言ってアリスの巨乳から黒いモノが現れる。手足も何もない。ただ口だけのモノ。


「かつてこの世界を支配していた魔人。その魔人の始祖である魔神よ」

「魔神ですか。初めて聞きました」

「生き残りの魔人が自分たちを記録した書物を消したから聞いた事がないのは当然ね」

「生き残りの魔人? 生き残りがいるんですか?」

「えぇ。大帝国の大帝、ギールス。オズワルドの女王、アリアとソール家が魔人よ」

「女王が魔人。だからあんなに若々しいのか」


 年齢と見た目が合わないと思ったが正体を知って納得する。


「正確には魔神がいなくなってからの魔人の頂点である魔王よ」

「魔王ですか、、、、疑問なのですが魔神の方が格上なのに人の形を保っていないのは何故なんですか?」

「それはね、この子は力のほとんどを失ったからなのよ。大昔にこの子と相打った人間がいるんですって。何とか死なずに済んだけど力の全てを失った。復活するための魔力が欲しいけど依代となる人間を手に入れる事が出来ずに今日まで生きてきたらしいの。そんなこの子を2年前に見つけた。この子は復活したい私はオズワルドを滅ぼしたい。お互いの目的のために協力関係を結んだの」

「信じるんですか」

「信じてないわ。だけど確実にオズワルドを滅ぼすためにはこの子を利用するのが最適解なのよ」

「分かりました。魔神は信じられませんが貴女のために俺は命を賭けます」

「これからよろしくね。私の、私だけの騎士様」


 これがクウガとアリスの主従が生まれた瞬間だ。

次回は主人公サイド

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