真岡の英雄
そして迎えたジュニアトライアル(M2)そこで陣営は驚いた。いつもパドックでは一番体格のでかいホクトノキズナが今日は小さく見えたのだ。門別からの有力馬チッピチャッピーやダテノマサムネの体重は500をゆうに超える、ホクトノキズナは470でよく言えば鍛え抜かれた体である。しかし有力馬はどれもムキムキに見える。「これはどうなるかわからんなぁ」ぼそっと呟く高橋、それに頷く喜多方、そして響くファンファーレ。ゲート入りが始まる、13頭立てのレース。ホクトは9番、「大逃げ」チッピは最内枠の1番、韋駄天ダテは5番、この三強ムードでレースが始まる。前頭はやはりチッピチャッピーが6馬身リードそしてダテノショウグンとその他の馬が中団、そしていつも通り最高峰にホクトノキズナである。3コーナーから4コーナで直線コース。一気にダテノマサムネが差す、しかし大外からホクトノキズナが一気に追い込むが、依然として先頭はチッピチャッピー、ダテノマサムネは前半かかりすぎたかズルズル後退、代わりにホクトノキズナが二番手につける、しかし先頭はチッピチャッピー、しかし持ち味の勝負根性で一気に捉えにかかる、のこり50m、一気にならんで、交わした。先頭がホクトノキズナに変わったところで二頭がゴール板を抜けた。その時、場内からは大きなどよめきがおきた。まさか二戦目の馬が、ハイレベルの門別の馬を抑えて一着、このとき観客やオーナー調教師騎手の斎藤全員がこう思った
この馬は怪物だ、、、と