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閑話 銀槍イリス

「これで40体目!」

私の突き出す銀槍がポイズンキラーフロッグを貫き絶命させる。

ここはナード王国東にあるトト大湿地帯。

私、二級冒険者のイリスは大量発生した魔物ポイズンフロッグの討伐を終えた。

ちなみに冒険者は10級から始まり、数字が低いほど強い冒険者だ。

私はパーティーは組まないソロ専門の冒険者。

愛用の魔法銀槍を使い続けているせいか[銀槍]と呼ばれる事がある。

「まさかここまで大量発生しているなんて…」

ポイズンキラーフロッグは大型犬ほどの大きさの紫と黄色の斑模様の蛙。

その特徴はとにかく毒ということ、武器の舌に毒、皮膚にも毒、粘液にも毒、肉にも毒、血にも毒、すべてが毒の蛙。

私の着ている魔法銀の鎧は毒をある程度防ぐ効果がついている。

なので直接依頼がきた。

「………ッ!」

身体がふらつく少し毒を受けていたようね。

昨日、露店で買った解毒薬を飲まないと

「………気が進まない…」

解毒薬はとにかく渋いから嫌だ、どれくらい渋いかというならコップの水に一滴でも解毒薬が入ったらわかるくらいに渋い…

「でも飲まないとこのふらつきは治まらない…よし」

意を決して口をつける。

「ゴクッ…!?…ゴクッゴクッ…ゴクッ……」

解毒薬を一気に飲み干す。

「ウソ………美味しい」

この味…ナードベリーの味。

ナードベリーはナード王国特産の甘くて酸っぱい果物。

「え………もう解毒されてる?」

身体のふらつきがもうなくなっている。

魔法薬なみに解毒が早いなんて…なにこの解毒薬。

「よくわからない…まさかこの薬水も味が?…ゴクッ…!?…味が違う…苦くない…ナードレモネだ」

ナードレモネもナード王国特産の酸っぱいくて少し甘い果物。

「………ふふ、あの露天商は当たりね。別の味はないか聞いてみようかしら」

私は足取りも軽く王都へと帰るのであった。



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