表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/8

1



…視界が暗い…俺はどうやら無事に死んで地獄?に行けたらしい。

…右腕と首以外が動かない。というか何か重いものが身体の上に乗っている気がする。

ははん、これが地獄での最初の罰か。

なるほど。重石の刑ってか?

なんて思っていると学生時代毎朝聴いていた忌忌しい音が流れ始めた。


ピ、ピ、ピピピ!ピピピ!

ピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピ!!!!


「うるっせぇ!!!!」

俺は堪らず右腕をグーの形にして思いっきり音がする方に突き出した。


「ッ!?」

少し遅れて右腕の拳に痛みが襲ってくる。

忌忌しい音がなっていた物の壊れる音も聞こえた。ガッシャァァーン!!と。


「……ん?アレぇ?お兄ィ起きたぁ!!」


忌忌しい音を鳴らす物を壊したかと思えば次は懐かしき妹の………妹?

俺はその声を聞いた瞬間、暗闇の中で目を大きく開いて辺りを見回す。

すると一縷の光が見えた。

俺はその光が見える方へと右腕を伸ばし、カーテンの様な物を掴んで顔を引っ張り出した。


俺は暗闇の正体であるベッドから顔を出して辺りを見回す。

そこには見覚えのある部屋、高校時代毎日俺を起こしに来てはベッドの上に乗る妹。

ハハ…なんだよこれ…可笑しいだろ。

確かに俺はガス爆発で死んだ筈だ。

死んだんだ!!

ふざけるな!!死ねると、解放されると思ったのに…神様はそんなに俺が苦しむ様を見たいのかよ……クソぉ…クソぉ…。


「お兄ィ?大丈夫?お手手が……」

「…………おはよう。…目覚まし時計の事と手の事は黙っといてくれ。」

「あ、うん分かったー!」

「……それより俺のベッドから降りてくれ」

「うん!降りて、先朝ご飯食べちゃうね〜!あ、お兄ィも早く来なよ!じゃないとお兄ィの分も食べちゃうから!」

妹の柚は満面の笑みでそう言って下の階に降りてった。


「…………クソ」


俺は死んだはずだ。

あの時、確かにライターの火を点けて爆発する音を聞いたのを覚えている。

なのに…どうして?

死は絶対では無いのか?

この世に存在する唯一の不変すらも捻じ曲げる何かがあるとでも言うのか?



「俺は死んだはずなんだよ……なのになんで生きて…どうして高校生の頃に戻ってるんだ…?」


本当に全く意味がわからない。

ガス爆発を起こして死んだと思っていた永世DTは高校時代に戻って青春をやり直します!ってか?

ふざけるな。

どこの、な◯う系だよ。


まぁ、細かい事は朝食食ってから考えよ。 




 


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ