表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夏草  作者: はなすけ
1/1

叔父の死

叔父が亡くなったのを聞かされたのは1990年の8月10日の朝、少年が登山に出掛けようとしている時だった。

「忠おじさんが亡くなったから今日は登山に行くのはおやめ」

昂揚の無い少し青ざめた声色で母が言うのであった。

少年は母の言に気が動転したのか登山用ザックを担ぎ上げ、ハッとして床に下ろし「嘘」と言った。

何故叔父が死んだのかと母親に問うと、母は妙に怯えるとも悲しむともとれる表情になり少年の頭を軽く触りながら「おじさんね、首を吊って死んだの」少年は予想を裏切る母の言葉に色を失いながら頭を垂れ、袖のほつれた糸屑を引っ張り「嘘だ」と母に小さく叫び自室へ通じる狭い階段を駆け上がり布団に潜り込んだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ