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5話:旅立ちの日⑤

「お……父さん?」

クソ親父は酒先ほどまでを呑んでいたとは思えないほど、落ち着いた姿を見せていた。

「ディーン、お前が戻ってきたら話したい事がある」

親父の眼光は俺の瞳をだけを見続けていた。

容姿は酒の飲み過ぎでぷっくりと頬はふくらんでいるがその眼の威圧感は只者ではないと思った。

「話したい事? 戻ってくるのは次の冒険者更新の3年後だよ? 今じゃダメなの? 」

「今は……言えない、言う事ができない」

「もしかして父さんの事だから秘密の酒蔵の場所とかか?」

「……まあ、そんな所だな」

「それは大丈夫、俺は酒飲みなんかにならないからな。父さんのように毎日無職で酒ばっかりのんで、さらに母さんだけに家事や仕事をさせて……そんな父さんのようには俺はなりたくないんだ」

「父さんのようにはなりたくない……か」

「冒険者になってたくさんお金を稼いで、母さんを楽させたいんだ、その為まずは王都ミルトに行ってギルドの依頼をたくさん受けてやるんだ」

「……そうか……身体に気ををけるんだぞ……特に……うっ!」

そう言って父さんが立ち上がると家の出入り扉へ走り、扉を開けていつものように……


『オロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ! ゴホッゴホッ! ウェッオロロロロロロゴロゴロオロロロロロロ! ゴロロロロロロロロロロロロ! ゴホッゴホッ! ウェッオロロロロロロゴロゴロオロロロロロロ!』

いつも通り庭先から汚声が聞こえた。

全く飲んだ酒を毎回ぶちまけるなんて、酒のどこがいいのかわからない。

(お食事中の方すみません)

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