表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

11/17

第11話:野良〇〇が可愛いからって飯とか上げると調子乗って××されるから注意しましょう!⑤

俺が母さんの最後の1つを食べようと口もとまで運んだ時、木々の中からスライムがどこからともなく出現した!

「おっスライムだ」

町の基礎学校で習ったことがある。

スライムは青色・赤色・緑色等のゼリー状の生き物だ。

町の外ならどこにでもいて、ぷにぷにしている。こちらから刺戟しげきを加えなければ襲ってこない。ゼリー状なのでおいしそうに見えるが雑食のため味は最悪だと教わった。

『すらすら~』

かわいいなぁ……! でも学校の授業で習ったのとは違って色が黒いぞ。

たしかスライムはいろんな色があるとも教わったけど、黒色のスライムなんて初めて見た。

そこで俺はあることに気づいてしまった。

「あっ! 魔物よけの鈴忘れた!」

迂闊うかつだった。

町の中は特殊な魔物よけがおいてあるため魔物は近寄ってこないが、町と町の間の道は話が違う。だから馬車の中に魔よけの鈴が備え付けられているが、俺は今馬車に乗れず魔物除けの鈴を持っていなければこうやってスライム含む魔物が近寄ってくる可能性もあるのだ。

しかし旅を初めて一番最初の魔物がスライムだったのは幸いだった。

黒いスライムは犬や猫と同じくらいの大きさで目がうるるんとしていてかわいらしい

さすがにスライムにやられてしまう事はさそうだが……

『すらすら! すらすら!』

黒色のスライムがこちらに近づいてきた。

「ん? なんだい? おなかがすいているのかい?」

『すらすら! すらすら!』

「なんか見ててかわいいなぁ……。ほら少しだけだけどお食べ」

俺はサンドウィッチの三角形の先をほんの少しだけちぎると黒スライムに差し出した。

『すらー!』

黒スライムはぺこりとお辞儀をしたように見えた。


ぱくっ


スライムの目と目の間に小さな口がもぐもぐと動き出す。

「お、食べた食べた。おいしいかい?」

『すらー!』

スライムが跳ねている。どうやら喜んでいるみたいだ。喜んでいるところがなんともかわいらしい。


「よし! じゃあこのサンドウィッチ全部上げるよ」

俺は黒スライムに残りのサンドウィッチをスライムに差し出す。


ぱくっ


むしゃむしゃ……

スライムは喜んでいるようだ。夢中でサンドイッチを咀嚼そしゃくしている。

(母さんも俺に料理を作ってくれるときはこんな気持ちだったのかな)


『すすすすすすすす、すらー!すらー!』

ぺっぺっ

あれ、スライムの様子がおかしい!!

なんか舌を出してはぁはぁしている!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ