いや、大丈夫……これは体質だから。
俺とニーナはテーブルの席に着き、夕飯ができるのを待っている。
俺から向かって正面に座っているニーナ、彼女もエイリアンバスターでしかもターニャの妹らしい。
あいつ姉妹いたのか、一人っ子そうなのにな。
世間知らずなところとか。
そんな事を考えながら俺はニーナの顔をまじまじと眺めていた。
本来、俺が女の子の顔を眺めると、その女の子は顔を引きつったり舌打ちしたり白目向いて動かなくなったりするのだが。
自分から言っておいてなんだか悲しくなった。
つか最後なんだよ。
俺はメデゥーサかよ。
しかし、彼女は動じない、別に俺に見つめられて石になった訳ではない。
何故かというと。
「…………すぅすぅ。」
寝てらっしゃるっ!寝てらっしゃるよこの子。
ニーナが首をこくりこくりと揺らす度に丈の合っていないエプロンの紐がズルリと小さい肩からずれ落ちていく。
その度に一歩一歩着実に彼女の膨らんだ山の頂上が見え隠れしそうで危うい。
「おい、起きろよ。」
流石にこれ以上はまずいので起こしにかかる。
「ん……うにゅぅ……。」
眠たそうな声をあげてニーナが顔をあげた。
「何、寝不足なのか?そしたら先に寝ててもいいんだぞ。」
エイリアンバスターというものがどれだけ激務なのかを俺は身をもって体験している、日頃の疲れも相当溜まっているだろう。
「いや、大丈夫……これは体質だから。」
「ああ、そうかい。」
「まだ話すこといっぱいあるし……それにお姉ちゃんのご飯食べたい。」
眠たそうな目を擦りながら気だるげに話すニーナ。
姉妹でもこれだけ性格が違うものなのか、ターニャはシャキっとしたネギみたいだがニーナはふわふわなパンみたいだ。
我ながらなんだこの例えは。
「おーい出来たぞ!ハンバーグだっ!」
ターニャが皿を器用に三人分持ってきてテーブルに置く。
肉厚なハンバーグの上にソースがお洒落にかかってあり見ているだめでも美味そうだ。
さっそく一口、うむ、見た目通り美味い。
「美味しい……やっぱりお姉ちゃんの料理は宇宙一だね。」
「そ、そうか悪い気はしないな、うん。」
「えへへ……お姉ちゃん、好き。」
ニーナが抱きつき頬をスリスリさせる。
こうして見ると仲のいい姉妹に見えてなんだが微笑ましい。
二人とも裸エプロンなのを除けばな。




