心配するな。この手の仕事は慣れている。
「ぐっふっふ、ばれちゃあしょうがねぇっ!」
カッ!
観葉植物が薄気味悪い声をしたかと思うと光始め、どんどん姿を変えていく。
「希伊人っ!下がれっ!」
ターニャがそう叫び、俺はハッとなって我に返り彼女の後ろに下がる。
そして。
「ふははははっ!!見よっこれが俺様の真の姿だっ!」
観葉植物は最早そう呼べる代物ではなく、何本も禍々しい触手を伸ばし不気味なオーラを放っている。
「貴様一体何者だっ!?」
「俺は植物型エイリアン、ブライヤ!安藤希伊人!お前を連れ去るっ!」
「くそ、何が目的で俺を攫おうとしてんだよ!」
「知らないねぇ。俺はただ雇われただけだからな!」
「はぁっ!ふざけんなっ!」
「うるさいっ!こっちだって隙をつくためにずっと観葉植物のふりしてここにずっとスタンバっていたんだっ!……来る日も来る日ただ黙って水をかけられる苦行、お前にはわかるかっ!?」
「知るかっ!」
「このわからずやっ!ええい喰らえっ!」
ブライヤが涙ぐみながら触手をこちらに伸ばしてくる。
あぶねぇっ!
バキューンっ!
その時、眩い閃光が飛び触手を吹き飛ばした。
「希伊人!大丈夫か?」
「た、ターニャ!……その腕は?」
ターニャの右腕にはキラリと光るサイコガンが装備されていた。
「これは私の相棒だ。それより友子を連れて早く逃げろっ!」
「で、でも。」
「ふふっ私の事は心配するな。この手の仕事は慣れている。」
ドキューンっ!
ターニャがまたサイコガンからビームを放つ。
「あ、ああわかった。……おい!早く逃げるぞっ!」
「は、はわわわわわっ!!!」
「なにしてんだ逃げるぞって!!」
「はわわわわわわ!!!!」
駄目だ、完全に腰が抜けてはわわ状態になっている。
「くそ、どうすりゃいいんだっ!」
「おい希伊人早くしろっ!」
「へへっ頂きだっ!!」
ブライヤの触手が俺を目掛けて一直線で飛んでくる。
「ちっ危ないっ!」
ドンっ!
勢い良くターニャが俺を突き飛ばす。
そして。
「くっうわぁっ!!」
「へっへっへ。」
ブライヤの触手がターニャをからめとった。
くそっ!どうするっ!?
今日の九時に続き投稿します!
果たして希伊人とターニャはどうなるのか……。
お楽しみにっ!




