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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

影無き者達の鎮魂歌

作者:憂鬱な盆栽
最新エピソード掲載日:2025/10/19
1890年、陸軍中野学校を最年少で卒業した榊 連司(さかき れんじ)は、日清戦争で諜報活動に従事し、多くの戦果を挙げた。
だが、戦場で散っていく命の数を数えるたびに、彼の心は静かに冷えていった。

1900年、戦いを離れた榊は、岐阜の山奥にある「飛騨郡梓谷村」の小学校に赴任する。
21人の生徒を受け持ち、怠惰で平凡な日々を望んでいた彼のもとに、ある日、かつての中野学校の同級生から密書が届く。
──「ロシアとの衝突、避けがたし。二〇〇四(明治三十七)年、開戦の兆あり」

榊は再び時代の波に呑まれていく。
谷の子どもたちを守るため、そして二度と無駄に命を散らせぬために、彼は“影の教育”を始めた。

やがて日露戦争が勃発し、梓谷の少年たちは一人の指揮官と共に、歴史に名を残さぬ特殊部隊として戦場へと向かう。

だがその戦いは、誰にも語られぬまま終わりを迎える。
霧深き谷に残るのは、帰らぬ者たちへの鎮魂の響きだけだった。
河合村の教壇
2025/10/19 20:23
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