第43話
アマヤさんと亮介くんが冷戦の後で初めて交流した時。
鈴木くんは十分に信頼できない。
彼が運転を始める前に、私たちは再び口論になった。私はヘルメットを取ったが、乗ろうとした時、彼の隣にどう座るか考えることを思い出した。
「横向きに座ってもいい?」
鈴木くんは苛立ちを隠さなかった。
「俺の腰につかまれば—」
「絶対嫌」
「は?」
彼の声が上がった。
「ちっ。じゃあね」
彼はバイクを点火して加速して走り去った。完全に私を見捨てて。
「鈴木くん!この腐ったゴミ!」
私はヘルメットを彼の背中に向けて投げようとしたが、彼はスピードを上げて、私の見捨てられた場所に鋭いUターンをして戻ってきて、笑っていた。
「お前は選り好みしすぎだ、バカ。分かった。帰ろうぞ」
私はヘルメットをかぶったが、意図した通り横向きに座る前に彼に白い目を向けた。
「首を危険にさらしたくないなら、しっかりつかまって、アマヤちゃん」
鈴木くんの言う通りにしたが、このクソ野郎の体には優しさが埋め込まれていない。彼はウイリーをした。
後ろのハンドルをきつく握っていなかったら、落ちていただろう。心臓発作を起こしそうだった。
「鈴木くん!!!」
私は肺から全ての空気が出て行くまでバンシーのように叫んで、私の高い声が鈴木くんの鼓膜を出血させるまで。
「くそ!!!だめだ!降ろして。お父さんに電話して迎えに来てもらう」
「—あー!はい。やめて、アマヤちゃん。女の子っぽいかんしゃくをやめて」
「誰がかんしゃくを起こしてるの?ふざけないで!私を殺すつもり?!」
鈴木くんは笑って、ため息をついた。
「落ち着いて、冗談だった。ごめん。君の反応はいつも度を越している。しっかりつかまって」
それから彼は片足を下ろして、ついに安全に運転する前にバイクを適切に調整した。鈴木くんが安定した運転をする気があったことに感謝、私の熱い頭は秋の冷たい風によって結局冷やされた。
陸橋に着いた時、鈴木くんは速度を落とした。前を見ると、バイカーのグループが見えた。鈴木くんはその男の子たちのグループから静かに迂回した。
「アマヤちゃん、降りて座る位置を変えて。畜生……」
鈴木くんはシューッと音を立てた。
「早く」
私は降りたが、混乱と不信の表情を見せるまでではなかった。
「なんで?」
鈴木くんは返事をするために私を見る前に、前方をチェックし続けた。
「俺はクソギャングを辞めたが、彼らは俺に辞めさせたくないブラック企業みたいだ。ちっ!さあ、覚悟を決めて。俺につかまった方がいい、彼らを追い越す」
「何?」
「横向きに座るより俺につかまった方がコントロールが効くと言ったんだ。ギャングに囲まれている」
次回:アマヤさんはボニー、亮介くんはクライド。ライド・オア・ダイ。