表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
少女ギャル  作者: シーケー
第2章
14/62

第9話

アマヤさんの真の混乱。

「はい」鈴木くんが言うのが聞こえた。


 手が枕を探してしっかりと抱きしめられるようにもがいた。


 また痛みの波が来た時にできる限りきつく。


 ドアがきしむ音が聞こえて、看護師が入ってきた。なだめるような声で話した。「どうしましたか?」


 それで、私は泣いた。すすり泣き続けると、看護師は私を慰めて鎮痛剤をくれた。


 放課後のチャイムが鳴るのが聞こえるまで何時間も眠った。目がパチパチと開いて、一人残されていることに気づいた。


 カバンを取って起き上がった。やっと力が戻ってきて、痛みも和らいだ。校門を出ようとした時、壁にもたれている鈴木くんを見た。「元気?」


 月のものの時期だ。「また会っちゃったから、いいえだ」そして歩き続けた。でも、彼はついてきた。


「家庭教師のセッションがあるんじゃない?」彼は聞いた。


「マジ?」振り返った。「今日は休みよ。毎秒あなたの顔を見ないで休憩させてくれない?」


「あ...…」鋭く息を吸った。「とりあえずカバン渡して。月のものの時期は女性は疲労するって聞いた」手招きした。


 鈴木くんをちらっと見て、慎重にカバンのストラップを外した。「これ」


 鈴木くんがキャッチし損ねた時、地面に投げた。


「拾って」


「ちっ」鈴木くんは拾いながら言った。「失礼だな」


「鏡の前でそれを言いなさい」と言い返して、鈴木くんより速く歩いた。


 鈴木くんは追いついてきた。二つのストラップを胸に巻き付けて。それで鈴木くんはバカみたいに見えるけど、鈴木くんの顔はいつも無関心だ。我慢した。


「紳士のふりして恥ずかしくないの?」


 彼は歩調を緩めて私の方を向いた。「なんで?いらない?ほら、重いカバンを喜んで返すよ」


「鈴木くんは文句言ってる」とけしかけた。


「まさか、アマヤちゃん?それがアマヤちゃんの感謝の表し方?」


 肩をすくめた。「誰かが本当によく教えてくれたから」


「うるせー」


 彼を無視して、歩き続けた。私の家に着いた時、彼はカバンを返してくれた。「アマヤちゃんのカバンです。じゃあね。家まで気をつけて」鈴木くんは言って、何でもないかのように振り返った。


 混乱のために彼が歩いていくのを見ていたのを覚えている。


 鈴木くんはいつも失礼な男の子だし、こういうことで私の悪い意見を揺るがすべきじゃない。


 でも鈴木くんがする思いやりのないことすべてに対して、鈴木くんは一瞬でも立ち止まることを知っている。


 結局、彼をどう理解すればいいのか分からない。

次章:期末試験と誘惑

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ