【プロットタイプ】世界の見え方
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。
これは読者様の問題ではなく、私の問題。
詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。
注意事項2
瑠衣にとって、見えてる世界が違うように、暁歌だって当然違うと思います。
瑠衣は人形愛好家であり、自宅にも何度か人形を持ち込んで、非常に大切に愛でている。膝上に乗せる、髪を梳く。そうして同じ様に接している私を黙って見詰める。ただ観察する様に。ただ冷徹に。
「こうして人形達に接するの嫌だったりする?」
「別に。此奴らも大抵楽しそうな顔してる」
とな言われても、私に人形達の表情の変かは読み取れない。相変わらず人工的な無表情がそこにあるだけだった。瑠衣も何時もの様に表情は一切変化しないが、数少ない瑠衣が関心を寄せる言葉だった。
夢にまで出てきた美術書を読んでいると、ずっと優しい言葉に当たる。『美術に正解なんてない』、『貴方がどう感じたか。其れを形にするのがずっと大切』、『認識なんて人によって、時代によって千差万別なのだから』。
そこに一つの例が出ていた。最初、馬の走り方は前脚、後脚を目一杯に伸ばして走る様に思われていた。其れは絵画の描き方からも分かる事で、その時代の美味達は、一直線に体を伸ばして走っていた。しかしカメラの性能が向上すると、前脚、後脚がバラバラと蠢いている姿が描写されている。
カメラが出る前までは馬の走り方は一直線で、カメラが出て来た後は、脚は一直線では決してない。
「写術的な描写をするのは、ずっとずっと大変だと思っていた。其れは小説でも。ただ伝えるままに想像させるのが、どれだけ大変か知ってるつもりだった。
でも、それだけじゃない。写術的じゃなくても、背景に『何を伝えたいか』、『何を感じたか』というのも同じくらい大切なんだって思った。
でも人形の表情が分からないのは許して欲しい」
私には瑠衣の人形達の表情が分からない。何を思っているのかも、何を伝えたいのかも何一つ分からない。其れが私の世界だから。
でも瑠衣にとってはその日、その日によって表情は違うし、誰と接しているかでも僅かに変わるそうだ。其れこそが瑠衣が見てきた世界なのだから。
「感じ方が人と違うのは当たり前だ。男女だって、色の見え方は違うのだから。だからお前が此奴らの表情が分からないのも、責められる事じゃない」
そう言って、また人形と戯れていた。無表情の中に、僅かな慈悲があった。
動画サイト漁っていたら、色の話があったんですよ。
ピンクと桃色は違う。
オレンジと橙も違う。
一緒にするな。
って。でも其れを見た後に、美術読んで思ったこと。
『人がどう認識したか、なんて人によっても、時代によっても全然違う。問題は何を伝えたいか』だって。
その人にとっては見た色が『桃色』に見えたのかも知れないし、『橙』に見えたのかも知れない。
もしくは、雰囲気を崩したくないからそう言ったのかも知れない。
本当のところは本人しか分かりません。
それにわざわざ指摘を入れるのは、野暮だよなぁと思います。
男性と女性で、色の見え方が違うってご存知でしょうか?
X染色体とY染色体、つまり遺伝子の問題だそうです。
だから男性の方が感じる色合いが少なく、女性の方が多い。
『この色のリップを買ってきて』と頼んだのに、いざ渡されたのは違う色だった。なんかちょっと色薄い。
っていうのは、これが原因らしいです。
男女で色の見え方が違うんですよ。
だから貴方が何を感じたか。ってのを大切にして欲しいとは思います。
マナーとか言葉使いとか、突っかかりとか気を付けて。
色と同じで、嫌な人は嫌だし、構わない人は構わないから。