表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

32/33

32.発見

 俺たちは宿屋で一夜を過ごした後、付近のダンジョンを探索することになった。

しかし……


「城下町、なぁ……。」


 宿屋の地図を見て頭を抱えていた。というのも、付近のダンジョンが城下町にしかなかったからだ。

城下町と言えば、あのリーブルとかいう奴がいる場所だ。しかもお姫様だっている。宝石を探し出す前に、あの街にいくのは気まずい。

加えて、俺の能力も既に広まっているだろう。


「何か身を隠せる物はないか?」

「うーん……私のマントくらいしかないわね、それでも良いなら貸すけど。」

「構わない、貸してくれ。」



 城下町は相変わらず賑わっていた。リーブルを称えるポスターが至る所に貼られていて、俺は思わず肩身が狭くなる。


「気持ち悪い……。」


ラミはそのポスターを見るたびに顔を背けて、マントをより深く被った。まあ、あんな目に遭ったのだから当然だろう。


「それで、ダンジョンはどこにあるんだ?」

「地図によるとこの辺り……でも、城下町にダンジョンが出るなんて。リーブルが知っていてもおかしくなさそうだけど。」


その時、目の前に突然人がわらわらと集まってきた!


「なんだなんだ!?」

「何、この人だかり!」


俺たちは突然のことに対応できず、人混みに押されて段々とその場から離れていく。しかも__


「ラミ!」


このせいで満足に歩くこともできず、ラミともはぐれてしまった!

一体何なんだ、この騒ぎは……!

そんなことを考えながら、抵抗もできず街の端へ端へと流されていると、あの最低な声がこだました。


「さあさあ皆さん!この【剣聖】リーブルが、華麗にこのダンジョンを攻略してみせましょう!」


正体は勿論リーブルだ。あいつの声高らかな宣言に、人々は興奮しながら次々と賛美を叫ぶ。

気付いてくれ、みんな……!そいつは俺の大切な仲間を傷つけた挙句、人のことを見下す最低な野郎だぞ!

俺の声は届かない。届くはずがない。

賛美を受けて調子に乗ったリーブルは、自慢の剣を空に掲げた。


「僕が来たからにはもう安心!何も恐れることはありません!天より授かりしこの力で、皆さんを守りましょう!」


リーブルの周りには、改めて捕まえたであろう仲間が三人いる。男が二人と女が一人、見る限り剣士、武闘家、賢者のようだ。


「もう行きましょう、リーブルさん。私、早く帰りたいんですから。」

「そうだね、ミーティア。それじゃあ皆さん、また後で!」


 人々の称賛と歓声に見送られながら、リーブル一向はダンジョンの中へ入っていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ