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【8/30書籍発売!】戦隊ヒロインのこよみさんは、いつもごはんを邪魔される!  作者: サンボン
コラボ番外編!「僕は異世界で美幼女姫様と刑事をする。」と大乱闘!
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魔神将チエ、こよみさん達を召還する!?

はい! 今回はおなじみGOMさんの作品とのコラボ企画!

「戦隊ヒロインのこよみさん」×「僕は異世界で美幼女姫様と刑事をする。〜異世界における科学捜査の手法について〜」でお送りします!

全部で5話! どうぞお楽しみください!

「ふあ……こんな朝早ようから呼び出して、なんやっちゅうねん……」

「あ、あはは……」


 冬晴れの早朝、青乃さんからの呼び出しで市ヶ谷の一角にあるビルに来た僕達は、エレベーターに乗り込み、司令本部がある階を目指す。


「せっかくの休日やったさかい、ホンマやったら耕太くんとデートしよ思てたのに……」

「まあまあ、しょうがないんじゃない? ブルー……おっと、青乃司令も大変そうなんだし?」


 口を尖らせるこよみさんに、紫村先輩が苦笑しながらポンポン、とこよみさんの肩を叩いた。


「……その割にはアンタ、何か嬉しそうやな?」

「え? そ、そうかなあ?」


 ジト目で睨むこよみさんの視線に、先輩は微妙に笑いながらそっぽを向いた。

 どうやらこよみさんの指摘はあながち間違ってないみたいだ。


 ——チーン。


 お、着いたみたい。


 エレベーターの扉が開き、司令本部の中に入ると。


「やあ、おはよう」


 そこには、ソファーに座る飯綱先輩がいた。


「先生、おはようございます」

「うむ」

「ところで、ブルーはどこにおるんや?」


 こよみさんが本部内をキョロキョロと見回す。


「ああ、もうすぐ来ると思うぞ? ……っと、噂をすれば、だな」

「お! 全員揃ったな!」


 すると、青乃さん……司令は、綺麗な秘書を連れてなぜかヘラヘラしながらやってきた。

 ま、まあ、一応司令の設定は“チャラい”だもんね……。


「ウッサイわ! こんな朝早ようから呼び出しおってからに!」

「まあまあ、そう怒るなよ……それに、今から話すことはお前達にとっても朗報だと思うぜ?」

「「「「朗報?」」」」


 ? 一体なんだろう……。


「実はな、“ヴレイファイブ”への補充要因のメドが立ちそうなんだ。“(すめらぎ)さん、アレを」

「はい」


 青乃さんの傍に控えていた秘書の皇さんが、タブレットの画面を僕達に見せる。


 そこには、僕と同い年……いや、少し若い?

 そんな男女の二人が怪人と闘っている映像が映し出されていた。


 ええと、これ……。


「そうだ。今は訓練機関でトレーニング中だけど、思ったより早く仕上がりそうでな。多分一か月以内にはお前達に合流できそうだ」


 そう言うと、青乃さんはウンウン、と頷いた。


「それより、この怪人って……?」

「ん? ああ、高田光機のせいで怪人にされた連中、うちで働いてもらってるんだよ」

「「「「ハア!?」」」」


 ええ!? そんなの聞いてないんですけど!?


「いやホラ、あの(・・)闘いも終わって、怪人達も居場所無くなっちまっただろ? だから、反町博士や岐佐一尉とも相談して、うちで引き取って訓練機関で働いてもらってるんだよ」


 え、いや、まさかそんなことになってるなんて!?

 ま、まあ……そんなこと言ったら、“ヴレイファイブ”全員、怪人だし……うん、考えないようにしよう。


「ということだから、先輩として仲良くしてやってくれよ?」

「まあそれはええとして……ひょっとして、用件はこれだけか?」

「? そうだけど?」


 訝し気に尋ねるこよみさんに、司令は暢気(のんき)に答えた。

 あ……これは、こよみさん怒り出すぞ。


「そんなしょうもないこと、いちいち呼び……「はいこよみさんストップ!」モガ!?」


 怒って司令につかみ掛かろうとしたこよみさんの口を、僕は慌てて塞いだ。


「と、とりあえず分かりました。それじゃ、今日はもう解散でいいですよね?」


 僕はこれ以上こよみさんの怒りが大きくならないように、司令にアイコンタクトして話を切り上げるよう促した。


「お、おお、もう終わりだぞ! 悪かったな!」


 ホッ……どうやら司令も察してくれたようだ……。


「さ、さあ! こよみさん、帰りましょう!」

「はわ!? もう……しゃあないなあ……」


 こよみさんは苦笑しながら僕の手を握る。


「そうだな、せっかくだし上代くんの朝ご飯でも食べに行くか」

「あ! それいいわね!」

「ようないわ!」


 なぜか家に来ると言い出す飯綱先生と先輩。

 当然、こよみさんは怒るわけで……。


 その時。


「な、何や!?」

「何よこれ!?」

「これは……!?」


 突然、僕達の頭上に黒い穴が出現する。


 そして。


「う、うわああああああ!?」

「っ!? こ、耕太くん!?」


 僕達の身体が黒い穴に吸い込まれてしまった。


 ◇


「イテッ!?」


 黒い穴から落とされた僕の目の前に現れたのは……って。


「ここ……どこ?」


 なぜか僕は、古代ローマの闘技場……“コロッセオ”のような場所にいた。


「はわわわわわわわわわ!?」

「うわ!?」


 突然こよみさんの驚く声が聞こえ、そして、こよみさんが僕の上に落ちてきた。


「はわわわわ……って、耕太くん大丈夫!?」

「え、ええ……」


 僕の上に乗っかっているこよみさんが、心配そうに僕の顔を覗き込む。


 すると。


 ——ドサ、ドサ、ドサ。


「イタタタタ……もう! 何なのよ!」

「ツウ……こ、ここは……!?」

「ッテエ……俺もかよ……」


 どうやら先輩、飯綱先生、司令も僕達と同じように黒い穴から落ちてきたようだ。


「こ、耕太くん……ここは……?」

「いえ、僕にも分かりません……イタリアにでも飛ばされてしまったんでしょうか……?」


 不安そうにするこよみさんに、僕はとりあえずそう答える。


 その時。


「コウタ殿! コヨミ殿! 久しぶりなのじゃ!」

「「ああ!」」


 僕とこよみさんは、驚きの声を上げて目の前に現れた女の子を指差した。


 だって、そこにはポータムで知り合った……魔神将のチエさんがいたんだから。

お読みいただき、ありがとうございました!

次話は13時を予定!


なお、異世界CSIの武士視点の番外編は下記からお読みいただけます!

物語本編と一緒にどうぞ!


「僕は異世界で美幼女姫様と刑事をする。〜異世界における科学捜査の手法について〜」

https://ncode.syosetu.com/n0208gj/

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キネティックノベルス様から8/30発売!
どうぞよろしくお願いします!


【戦隊ヒロインのこよみさんは、いつもごはんを邪魔される!】
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[一言] またまたコラボありがとうございます!
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