異能世界の成り立ち
準初投稿です。
ある時、1人の子供が生まれた。
その子供は特別な力を持っていた。
物を触れずに動かす力、サイコキネシスを。
たちまち力の存在は全世界に知れ渡った。
それと同時に最初の子供と同じ様に、「異能」を持つ子供が世界中で生まれ始めた。
パイロキネシス、テレポート、怪力、超音波。
そしてその子供たちが大人になる頃に、とある事件が起きた。
「ニューヨーク大虐殺」、その事件はそう呼ばれた。
死傷約160名。
その犯人は1人の異能者によって、引き起こされた。
「ジェイブ•ハミルトン」
彼の異能は「支配」。
自分の意識を他人に移し、その体を操るという能力だった。
ジェイブは最初の体から、1人殺害しては次の体、というふうに、被害を広げていった。
ニューヨークは殺戮の街になりかけた。
しかし1人の男が立ち上がった。
彼の名は「ジョージ•ウェイストン」。
彼はひどく単純な男だった。
しかし正義漢でもあった。
さらに彼は異能者だった。
そのことが、彼を立ち上がらせたのだった。
彼の異能はシンプルな物だった。
しかし、彼には特異性があった。
異能が2つあったのだ。
「抵抗」と「加速」。
彼は抵抗で支配を退け、加速でジェイブを追い詰めていき、拘束した。
こうして世界で最初と言われている、異能犯と正能者が現れた。
それからと言うもの、各国では警察や軍に続き、対異能部隊が組織されるようになり、犯罪者といえば異能持ちが普通になった。
今では全人口のおよそ6割が異能者になった。
先進国では、街に1つずつの割合で正能組織と異能犯
組織が存在するようになった。
大都市ならもっと多くの組織が。
正能組織も民間から国営まで、異能犯組織も大組織から個人グループまで、街中に見られるようになった。
そんな世の中で、日本の片田舎に、時代に取り残された町があった。
「紫蘇町」、ここには正能組織も異能犯組織もなかった。
しかしそこには今はほとんど消えてしまった、ヤクザがいた。
これは、そんな時代に取り残された町を拠点にする、ヤクザ達のハートフル()な物語である。
評価、アドバイス等、よろしくお願いします。