非日常への前兆
処女作です。暖かく見守ってくださると助かります。
辻褄合わせの為一部改訂しました。
ゴン! ゴンゴンゴン!
「ねぇ、開けてよ一条くん。ねぇってば!」
暗い部屋の中に扉を叩く音が響く
その部屋の片隅に俺はうずくまっていた
俺には分からなかった
何故彼女はこんなになってしまったのか
分からずただ殺されるかもしれないという
恐怖で体が震えていた
「一条くんなんで逃げちゃうの?もう私達を邪魔するあの女は居ないんだよ。私の元へ帰ってきてよ、ここを開けてよ一条くん!」
「・・・」
「・・・開けて、お願い開けて開けて開けて開けて開けて開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろぉぉぉぅ!」
ガシャン‼︎
扉が壊れ、彼女が家の中に入ってくる。
カツ カツ カツ
だんだん足音が近づいてくる 足の震えが止まらない
足音が不意に止まった。ガチャリ ギィ ギ ギギー
扉が軋みながら開く
「あっあぁ、殺さないで、頼む殺さないでくれぇ」
逃げないと逃げないと早く彼女から逃げないと
本能が警鐘を鳴らす
たが、彼女を見ると逃げ出そうなんて考えはあっとゆうまに消えた。逃げれる訳がないそう理解してしまった。いや、理解させられていた。
「ここに居たのか〜一条くん♪ 駄目だよぉ私達の愛の
巣から、勝手に逃げ出しちゃ もう絶対に離さないからね。ずっとずっとずーーーと一緒だからねイチジョウクン」
だんだん薄れゆく意識の中で、またあの生活に、逆戻りだ....と思いながら俺は気を失った。
何故こうなったかは時間を少し遡る
――――――
――――
――
チリリリリリン チリリリリリン
「んっ 今何時だ? ってもう8時⁈ ヤベっ!」
俺の名前は一条 光 桜田高校に通っている高校2年生だ
今俺は絶賛遅刻中なわけだが俺が悪い訳ではなく8時に間違えてセットした、昨日の俺が悪いのだ。だから俺は悪くない。そう俺は悪くない……
勿論そんな屁理屈が通用するわけもなく
そのまま生徒指導室へ連れ込まれて今に至る
「おい! 一条聞いてるのか? 全く貴様は何回めだと思っていやがる」
「12回めです!」
「誰も答えろとは言っていない!」
えぇーいやそれはないでしょー、こっちは言っただけなのに。 まぁこれを言ったらまたなんか言われるから我慢我慢
「一条、聞こえてるぞ」
「えっ?」
この後さらに怒られたのは言うまでもあるまい。
やっと解放されて教室に着いた頃には二限目の休み時間だった。扉を開けるとクラス中から視線を食らうが
なんだ一条か、と言うふうにすぐに元に戻った。
ただ一人を除いて
「一条くんどーしたの今日遅かったけど、おかげで
一条くんと一緒に居る時間が少なくなっちゃったじゃない私一条くんと8時間は一緒に居ないとダメって教えたでしょ」
朝っぱらといっても昼に差し掛かっているのだが
冗談をかましてきたのは笹原 茜 クラスで一位二位を争う美人である。
しかしこいつは、時々冗談が冗談に聞こえない時があるので少し怖い。
「今日なんで遅れたの?」
「あ、あぁ 目覚まし時計を間違えて8時にセットしちゃったんだハハハッ」
「馬鹿じゃないの貴方?」
「むっ失礼だぞ 怜」
この俺を小馬鹿にしてきたこいつは木下 怜小学生以来の幼馴染だ
「ちょっと、今私と一条くんが喋っていたですけど
勝手に入らないでくれませんか?」
あとこいつらというか茜は一方的に怜の事を嫌っている。前どうしてと言ったら「あの女はお邪魔虫なのよ」とわけわからん事を言っていた。こちらとしたら
仲良くしてもらいたいのだが。まぁ無理だろう
「私が光と喋っちゃいけない理由でもあるの?」
「ありますよ。私と喋っているからです!」
「そんな暴論始めて聞いたわ」
ハァっとため息をついて怜はこっちを見て言った
「まぁいいわ、一条くんちょっと話があるんだけど
放課後空いてるかしら?」
「放課後?空いてるけど今じゃ駄目?」
「駄目よ」
即答だったあまりの早さに 言葉を失いかけた
「そ、そうかい」
「ほらっ授業始まるわよ」
気づいたらもう授業開始1分前になっていた
「あっ本当だ。準備しなきゃ」
「へー放課後に呼び出しですかこれは後をつける必要がありそうですね。 一条くんは私の物それを取ろうとする奴はユルサナイ」
そう呟いた茜の顔に表情はなかった
更新は不定期更新になると思いますがよろしくお願いいたします。