LET'S SWIM !
〈この物語はフィクションであり、作品が混じり合っていることは作者了解済みです。
今後のシリーズにはお互い影響を及ぼしませんので、ご安心下さい。〉
季節は夏!
毎日、まいにち、マイニチ、あっつーーーーーい!ですね。
皆さま、暑中お見舞い申し上げます。
こんな時こそ、水泳です!泳ぎです!プールです!!
と、言うことで、今日は「縁 ゆうこ杯・熱中症を吹っ飛ばせ!猛暑水泳大会」が開催されている。のである!
皆さま、お待たせいたしました!
種目はフリーの400メートルリレーです。
各チーム、スタートラインに集合しております。
『はるぶすと』チーム
第1泳者 鞍馬 秋
第2泳者 紫水 冬里
第3泳者 秋渡 椿
第4泳者 朝倉 夏樹
「おーっと!『はるぶすと』チーム、春夏秋冬? ではない。そうか、由利香さんがいるのでハルは参加出来ないのだー。これがどう影響するか!」
ソラ・コーポレーション、(株)時渡 合同チーム
第1泳者 手塚 一直
第2泳者 デラルド・ジツェルマン
第3泳者 遊井名田 一
第4泳者 アスラ・フルストヴェングラー
「こちらは勝ちに来ましたね! 負けず嫌いが3人もいるうえに、悪魔を2人配置してきた!しかし、さすがにこれは不公平だろうと声が上がり、ルエラさんより異界の皆さんには制御装置が配られています! 」
バリヤチーム
第1泳者 新行内 璃空
第2泳者 白川 魯庵
第3泳者 神足 怜
第4泳者 ゼノス
「こちらは第4泳者のゼノスにどれだけの力が宿っているかが勝負の鍵でしょう! ところでゼノスおじさん、泳げるの? あ、もちろん魯庵にも、制御装置は配られています」
第1泳者、スタートに着きました。
レディ・ゴー!!
何と言うことでしょう、3人全く同時に綺麗なスターーーート!
そしてそしてそして、この3人は競泳だと言うことがわかっているのか、全く同じスピードで、全く横並びで、しかも心なしか微笑みながら泳いでいる!さすが、各シリーズ男性主役陣。まわりが拍子抜けするほど穏やかな展開です。
そして!
第2泳者にバトンターッチ!
この3人は、物語中のくせ者たちがそろっている? なんていうと、冬里に恐ろしい目に遭わされると、夏樹が言っております。
その冬里、遅れている!
やはり制御装置がついているとは言え、悪魔には勝てないのか!
デラルド、魯庵、ほぼ同時にターーーン!
少し遅れて冬里がターーーーン………。あれ? 冬里が浮かんでこない、どうした!冬里!
と!思っていたら、冬里はコースのほぼ半分あたりで浮上した。しかも2人に追いついている!さすが一筋縄ではいかない!
そして、またまたほぼ同時に第3泳者へ!
言い方の悪さは許して! 作品中珍しい、混じりっけなしの人間対決! おーっと、ただ、身体能力の高さから、怜がリードしている?! いや、負けず嫌いの遊井名田くんも頑張っている。おおっ! 由利香さんの声援を受けた椿が、ぐんぐん追い上げ始めた!
アンカー!ほぼ同時に飛び込んだ!
ウォォォォォー!
ガォォォォォー!
遠吠えをしながら泳ぐのは、夏樹とゼノス!
アスラは静かに闘志を燃やしている!
「いっけえーーー!」、「夏樹!」
「アスラくん!」、「アスラーーー!」
「ゼノス!」、「おじさん!がんばれーーーー!」
わあーっ
と、大歓声がおこり…
3組は、なんと同時にゴールしたのだった。
「今日はどうもありがとうございました」
「いえ、うちの登場人物が失礼してなければ良いんですけど」
「それはお互い様だな。なにせ」
「「「個性的な連中ばかりなので」」」
3人は同時に言って、可笑しそうに微笑んだ。
大騒ぎだった打ち上げが終わり、他のヤツらはもう自分たちの物語へ帰ったあとだ。
シュウ・一直・璃空。
穏やか主役の3人組は、最後の挨拶を交わすと、またそれぞれ自分たちの世界へと帰って行く。
暑い夏の日の、すずしい水の中で繰り広げられた、熱いレースのお・は・な・し。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
毎日、あまりにも暑いので、作者、頭のネジが緩んでしまい、やらかしてしまいました。
暑い時は涼しく水の中で泳ぐのが1番!の、ショートショートです。
この暑さももう少しだと願いつつ、ですが、皆さま暑さ対策は怠りなく。
これに懲りずに、また遊びにいらして下さいね。それでは。