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第四話

それから私は、みなみが描くのに飽きるまで、みなみに話しかけたり、グラウンドで絶賛部活動中の運動部を眺めたりして、暇を潰した。いつもなら、みなみが帰る時間まで自分の部活に専念しているのだが、今日はどうにも気が乗らないのだ。


「みなみー。サッカー部の練習おわったよー。帰んないの?」


日が傾いてきて大半の部活動が練習を終わり始めた。サッカー部その一つで、みなみのあこがれの先輩がいるからとかそんな事は一切はないのだが、とりあえず目についたから話題にあげてみたのだ。


「んー。もうちょっと」


みなみは、キャンバスから筆をあげる事なく感情のない返事をする。その様子から察する限り、帰る気はほとんど無いようだ。


傾いていた日はだんだんと沈み始め、あっという間に夜が訪れた。


「みなみー、もう帰ろうよ。夜になっちゃったよ?」


そう声をかけてみたものの、今だに筆をおく気配が無いので、まだ帰る気はないらしい。


「んー…あと少し」


あと少し。

それは一体何時間に及ぶのだろう……。本人にはあと少しやら、もうちょっとやらを繰り返している自覚はないのだろうが、我慢の限界だ。このままでは学校で寝泊まりするはめになりかねないので、みなみをひきずってでも家に帰らせなくては。


「みなみ。帰るから片付けして。これ以上遅くなったら、またママさんに怒られる事になるよ」


「……もうちょっと」


このもうちょっとを了承したら、またズルズルと伸ばされて、数時間は待つはめになる。


「そういってから何時間たったとおもってるのさ。ほら、洗うから筆かして」

夏休みが終わりましたので、このシリーズの投稿は少しの間お休みします。


10月頃に次の話を投稿する予定です。

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