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本当の暗殺者を知る者はいない  作者: 紅羅
プロローグ
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プロローグ

初めまして、紅羅(ぐら)です。


二次創作を一度だけ経験してオリジナル初挑戦。個人的には無謀としか言えない挑戦なので批判もあって当然ですがなるべくアドバイス等をいただきたいです(笑)


なるべく継続してやっていきたいと思うので応援のほどよろしくお願いします。

「……藍叉(あいさ)、目標を視認した」


居酒屋街の街灯が煌々と夜道を照らす。

仕事帰りに飲みに行くサラリーマンでごった返す街。

今まさに、人混みの中で死人が出ようとしているのにも誰も気付くはずがなく、醜い顔をしてフラフラと覚束ない足取りで歩く。

この人混みの中を颯爽と駆けていく「影」

時折、常識を越えた跳躍で建物の屋上に跳んでは人混みを見回す。

何かを見つけたかと思うと5階建てのビルから飛び降り着地と同時に走り出す、


成人にも満たない子供が二人


なのに大人たちは誰も気にもとめない、いや、見えていないのである。

透明なのではない、酔っているからでもない


彼らが姿を見せていないのである。


先程藍叉と呼ばれた少女がもう一人の少年に合図を送る。

「大丈夫です、始めてください」

少年はこれから殺す対象に焦点を合わせ了解の意を示す。

「―――翳衝(えいしょう)-四刺(しし)-」

黒い閃光が走り、四本の糸のようなものが男の心臓に突き刺さり、男が人混みの中に倒れこむ

しかし、飲み屋街の賑わいは消えることなく、その男が死んだことに気付いたのはそれから暫くしてからだったという。


江戸時代、現在資料には殆ど残っていないが暗殺者の存在は江戸の街を賑わせていた。

当時、江戸の街は汚職や悪事に手を染める武士や百姓が何者かに殺される話はそう珍しくもない。

巷では暗殺者のせいではないかと噂されている。

しかしその記録は一切残っていない。

ではなぜ文献が残っていないのか?

証拠がないからである。

証拠もなく記録もない、よって残すものがない。

民衆の間で噂にはなる程度であって実際に見た者はいない。

当時は暗殺者とは空想によって生み出されたものだと言っても過言ではない。

だが実際にはいるのだ。

長い歴史をもち、影の業界では一目置かれている、正義のヒーローなのである。



ここで、軽く暗殺者の仕事を紹介しておこう


暗殺者は依頼主から依頼を受ける。

とは言っても、仕事を受けてただ対象を殺すのではなく、暗殺会と呼ばれる審議組織に依頼内容の審査を行ってもらう。

審査基準に沿った内容であれば暗殺は実行される、もちろん審査基準外であれば、依頼は破棄となる。

審査を通過した依頼は依頼を受けた暗殺者(アサシン)が実行する。


今回の件もまた、裁かれるべき人間が裁かれた「審判」であった。


「――――――任務完了」

少年は空を仰ぎ見ながら仕事を終えたことを呟いた。

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