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70話 ヤリたい放題砲台

こちらの作品は、小説サイト「カクヨム」の方で最新話を更新しております。

是非そちらでもお読み頂けると妹達が喜びます。

「それで、お兄ちゃんはアーシェとどこに行ってたの?」


プニプニ。


「正確にはアルちゃんも一緒だったけど、魔界に行ってたんだ」


プニプニ。


「魔界? なんで魔界に?」


プニプニ。


「あぁ、実はちょっと大きなことをしようと思ってね。国を作ろうと思ってる」


プニプニ。


「国……? どうして国を作るの?」


プニプニ。


「ちょっと歴史を大きく変える必要があってね。そのためには国を作るのは悪く無いと思ったんだ」


俺は現在、妹達に今日の出来事を根掘り葉掘り聞かれていた。


ではなぜこんなにプニプニしているか、というと——



ここが露天風呂だからである。



今日1日迷惑と心配を掛けたお詫びとして、一緒にお風呂に入ることを強制させられたのだった。


「ロッカ……その、胸をあまり擦り付けない方が……」


「あらお兄様? 私の貧相な胸では満足出来ませんの? お兄様は胸が大好きだと思っていましたが?」


「いやそうだけど……その……あ、シロ、そこは持ち上げちゃダメ」


「裏側が見えなくて……スケッチ出来ない……男性器……」


「スケッチなんてしなくていいから……ジーコ、その、腕を股に擦り付けるのは……」


「はぁ……兄様が……いけないのですわ……今日は……あ……逃しませんわよ……あぁ……」


妹達がヤリたい放題だ。俺は罪悪感があるので逃げられない。


〔はい賢者時間、そりゃ賢者時間、もういっちょ賢者時間、兄さん少しは我慢したら? あ、まただ賢者時間。なんかこうしてると私が抜いてるみたいだね。あ、賢者時間〕


今もこうしてアルちゃんが賢者時間をかけてくれないと、俺のエクスカリバーが現世に顕現してしまう。


「兄上、失礼します」


「ルドぉ、おまたせぇ」


ここに来て、神々の与えた果実の降臨か……まずいな。


〔アルちゃん、ここからが正念場だ〕


〔はいよぉ、全く兄さんはダメダメだね。もう抱いちゃえばいいのに〕


それはまだいかん!! まだ時では無いのだ!!


イクスとハーピが体を洗い終えて、俺の両足の方にそれぞれ座る。


そして……脚を果実で挟み込んだ。


おぅい……なんじゃこりゃ。サイズ的には脚くらいで丁度いいってことですか。

やばいぶっ飛ぶ。アルちゃん!! もっとペースを上げてくれ!!


〔もうやってるって!! 今マクロ組んでるから待って!!〕


「お兄ちゃん! 話聞いてる!?」


唯一俺の体に触れていないキュウカからお叱りを受けるが、俺の目の前で仁王立ちしている姿でも相当ヤバい。綺麗すぎるだろ……あぶねっ! アルちゃん!


「え……っと、ごめんなんだっけか?」


「もう全然聞いてない! この前のアポカリプスの奴らと関わりがあるのかどうか話してたんでしょ! もう、みんなもやり過ぎです! これじゃ話が出来ないじゃないですか!」


「キュウカも恥ずかしがらずに兄上に触れればいいじゃないか。ジーコを見てみろ。もう羞恥心の欠片も無く兄上の腕を貪っているじゃないか」


「失礼なこと……いいますわね……私は気づいた……だけですわ……んぅ……兄妹に恥ずかしがる必要は……ないということにです……い……あ……く」


うん。もうカオスです。


「ジーコ……顔が緩んでる……」


「こりゃすごいねジーコ」


なんか他の妹達も観察してるし。


「おっほん、それじゃ話すよ」


ジーコも一応フィニッシュを迎えたことだし、他の妹達も話を聞くために姿勢を正した。


そして、俺が何故国を作ろうとしているのか、この国のシステムについて、魔界に行った理由、そして魔界で調査できたことを妹達に話した。


「兄上は……また一人で世界のために戦っておられるのですね……」


真面目な話を聞き終えた瞬間、それっぽいことを言いながら脚を果実で挟み込むイクス。ちょいちょいちょい。


「お兄ちゃん、私達に出来ることはある?」


キュウカが俺に訪ねてくる。

すごいな。少し前までであれば多少無理があっても自分の許容範囲以上のことをこなそうとしていたキュウカが、意見を聞いてきた。

この前の一件で考えを改めたのだろう。自分の知らない世界、レベルを知って身の丈に合わないことには手を出さないという気持ちが見える。

成長したな。今のキュウカであれば、もう少しレベルの高い要求をしても大丈夫そうだ。


「今考えてる中でみんなに任せたいことは、新たな力を確実なものにすることだ」


妹達には、鍵のことについては話していない。

さすがにこれを話すと、妹達は世界のために自分達を犠牲にしかねないと考えているからだ。

そうならないために俺は今行動を起こしている。


だが、妹達には自衛出来る程度の力を付けて欲しいとは考えている。それは——


「新たな力ですか?」


「そう。心当たりがあると思うけど、精神力を使った精神術のことだよ」


鍵である妹達は、精神術というものが使える。


今のところそれが発現しているのは、

シロの"自然に愛される力"

ウドの"愛の力"

ハーピの"夢の力"

キュウカの"支配の力"だ。


それも完全な能力ではない。ハーピは昔から発現していたのである程度能力も把握出来ているが、シロなどはただ自然に愛される力なわけがない。まだ知らない力が眠っているはずだ。


それを、アルちゃんの力を借りて確かなものにしようというわけだ。


〔任せて兄さん、姉さん達のためなら一肌も二肌も脱いじゃうから!〕


頼もしいな。


「ここから先は、精神力を使えないと戦いにならない敵と対峙することになる。みんなにも、その力を使えるようになって欲しいんだ」


「その、まだよく分からないのですが……精神力とは、どうやって高めるのですか?」


「精神力を高める方法はそんなに難しいことじゃない。ウドの愛の力がいい例だね。要は、"思いの力"だ」


そう、守りたい誰かを思ったり、成し遂げたいことを追い求める強い心だ。


「そうなのですね……ちなみにお兄様はどうやって精神力を高めているのですか?」


俺か? 俺は……


「みんなのことを強く思うことかな。大切な妹達のことを守りたいという願いが、俺に力をくれている。そういう意味では、俺の強さはみんなのおかげでもたらされていると言えるね」


〔ちなみに今一番精神力が高まっているのは誰だと思う? 兄さん以外で〕


「この声は、アルファ?」


「誰でしょうか?」


〔実はね……ジーコ姉さんだよ。理由は……わかるよね?〕


おい……アルちゃん。それは……まずいのでは?


「なるほど。そういうことか。兄上、お手をお借りします」


そう言ってイクスが俺の手を股に挟んだ。そのまま腰をうねらせる。


「なる……ほど……これは、兄上を……感じるっ……」


待て、待ってくれ! それは違うぞ多分! ジーコとイクスが特殊なんだ!


逆の手がロッカとチセに拉致される。4つのマシュマロとレーズンに包まれた。


「確かに……お兄様の……いいですわ」


「大変、愛おしく感じますわね……」


ちょっとアルちゃん! どうにかしてっ!?


〔散々こき使われたからなぁ。それに、面白いし? 真面目な話も終わったし、たまには姉さん達としっかりとスキンシップとったら〜〕


スキンシップどころではない! あっ! シロ! そんなとこに息を吹きかけないで!!


「かわいい……生き物みたい……」


キュウカ、助けてキュウカ! このままじゃ俺……


ミンナニタベラレチャウ。


「もう! そういうことなら仕方ありません! お兄ちゃん!」


仁王立ちのキュウカが俺に近づき、そのまま顔を持って、そのまま始まりの生命の洞窟へと俺の顔を誘った。


ああああああああああああああああああ!!


妹パワーが……!!!



——そこから先は何も覚えていない。


気づいた時には、ベッドの上で一人で寝ていた。


アルちゃんによると、話を濁されたが妹達はちゃんとそれぞれの部屋の送り届けて、今はぐっすり眠っているということだ。


ねぇ、本当に、



何も起きてないよね??


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