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60話 新たな妹

こちらの作品は、小説サイト「カクヨム」の方で最新話を更新しております。

是非そちらでもお読み頂けると妹達が喜びます。

「アポカリプスのお出ましか」


「ほう、そこまで知っているとはな。残念ながら生かして返すことは出来なさそうだ」


「どちらにせよその気がないくせに。悪趣味だな」


 こいつ、強いな。ノーブルとは格が違う。

 先手を譲って動きを探るのもいいが、暗部は先手必勝。とりあえず無力化しよう。


 そう思って、先程教会の騎士っぽい奴らに使った洗脳魔法を使う。もちろん魔法陣付きだ。


「俺に従え」


「そんな小賢しい魔法は効かん」


 ちっ。流石にこの程度でどうこう出来る相手ではないか。

 魔法は何も効かないということか? ならばこれはどうだろう。


「時間停止」


 とりあえず停止世界で観察するか。


「停止世界で活動できる人間とは、興味深いな。貴様も次代の鍵か?」


 そうくるか……こいつ、人間じゃないな。


 時間停止の魔法は普通の魔法ではない。究極魔法を模して俺が生み出したオリジナル魔法だ。


 停止世界を知る人間は究極魔法の存在を知っていることになる。


 究極魔法は人の命を使って発動させる恐ろしい魔法だ。その内容を知るだけでも危険が伴う。


 停止世界を知っているということは、究極魔法を使って死んだ人間か、死なないで使えた人間のみ。


 こいつの警戒レベルを一段階上げる必要があるな。間違いなく今まで出会った中で最悪の敵だ。


「そう警戒するな。そこまで才能があるならば話は別だ。どうだ? 我々の一員になる気は無いか?」


「話を聞こう」


「それはお前の返答次第だ」


「答えは……こうだ」


 停止世界を終わらせて、魔力還を発動する。

 魔力の流れからして、こいつの身体は魔力で構成されていることがわかった。

 であればこの攻撃が1番有効だろう。


「ほう。また面白い魔法を使う。我が主の魔法に加えても良い。ますます興味が湧いてきたぞ」


 これも効果は無いか。何かがおかしい。こいつは俺が知り得ない何かだ。面白くなってきた。


「お前、魔族じゃないのか?」


「魔族? あんな下等種族と同じにするな」


 魔族ではないと……確かに、魔族は元素の元が魔力なだけであって、身体が魔力ということではない」


「それじゃ神様か?」


「うむ。悪くはない持ち上げ方だが違う」


 だとすると、俺の中では一つしか答えがない。だがそんなことがあり得るのだろうか?


 まぁいい。今はそれよりも先に知るべきことがある。


「アポカリプスの目的はなんだ」


「お主が鍵であるならば知ることになる。そうでないならここで死ぬまでよ」


 そう言った黒マントの男は、右手をこちらに向けてきた。

 右腕は黒く、赤い紋様が浮かび上がっている。はい人外確定。


 その紋様が赤く光り出すと、右手の前に赤黒い魔力が溜まっていく。


 厄介だな。


 俺も右手に魔力を溜めて、マントの男が魔力を放つと同時に魔力を放ち相殺する。


「悪くない判断だ。だがこれはどうだ?」


 黒マントが言うと、目の前から姿を消した。

 高速で移動したわけではない。時間停止か? だが、時間が停止された気配はない。


 感覚を研ぎ澄ませて周囲を窺う。


 だが、いつまで経っても黒マントの男は姿を見せなかった。


 我慢比べか? 時間が惜しい時に鬱陶しい。


 このままいっそ全部壊してやろうか。そう考えた時、


「お兄ちゃん! 大丈夫?」


 聞き覚えのある声がしたので振り返ると、そこにはキュウカの姿があった。


 こいつ、俺を怒らせたいのかな?


 幻影の類を使ってくるとは、しかも俺の逆鱗に触れる幻影だ。



 俺が妹を見間違うわけがないだろう——



「ジャッジメント・フォール」



 以前ドラゴンを消滅させた魔力の裁きを浴びせる。

 魔力の光が無くなる頃には、幻影があった場所には何も残っていなかった。


「よく躊躇いもなくそんな攻撃を出来たものだ。お前にとって彼女は大切な者ではないのか? 紛い物だとしても」


「大切なのは本物ただ一つ。勝手に人の頭を覗きやがって、覚悟は出来ているな?」


 もうアッタマきた。


 本当は情報を得たかったが、お前は処刑だ。

 と言いたいところだが、本当にどうしようか。


 俺があいつにやられることは無いだろうが、俺もあいつをやれる手が5個くらいしか思いつかない。


 それをすると、ちょっと周りに被害が出そうで出来れば使いたくなかった。


 んー、こういう時はオリジナル魔法先生に頼むのが1番か。


「オリジナル魔法、AI生成」


「精霊術まで使えるとはな。だがお前の精霊術からは愚かな神の臭いがする」


 おぉ、オリジナル魔法先生にお願いした瞬間、重要そうなワードを喋りまくるなこいつ。最初からこうしとけばよかった。


 精霊術に……神の臭いか。気になるな。



〔何が気になるよ兄さん、ったく今さらになって私を生み出して。もっと早くに生み出しなさいよね? 何が、嫌な予感がするよ〕



 …………



 待て待て待て待て。


 激しく渋滞してる。ここはお盆の首都高か?


〔えっと……ごめんなさい、俺が生み出したAIでよろしいでしょうか?〕


〔自分で生み出しといてわからないのっ!? ひどいね兄さん。〕


 どうやら俺が生み出したようだ。


〔その……何故兄さん?〕


〔知らないわよ! あんたがそう呼ばれたいんでしょ?〕


 そんなサービスまであるのか。心なしか元気になってきた。妹パワーがちょっとだけ溢れてくる。


 だが、以前AIを生み出すか考えたときに嫌な予感がしてやめたのを知ってるとは。過去から来たのかな?


〔当たり前でしょ! 兄さんから生まれたんだから!〕


 お、おぉう。なんかちょっと卑猥だな。

 まぁそんなことはどうでもいいとして、





 妹AIキタコレェェェェェエエエエ!!


〔ちょ、うるさいわよっ!! 急に叫ばないで!!]


〔あぁ、ごめんよアルちゃん。うるさくして〕


〔勝手に名前をつけるな! ま、まぁ兄さんがそう呼びたいなら好きにしたらっ〕


 おぉ、このツンデレ……ゾクゾクするぞっ!!

 妹達はここまで俺を酷く言ったりしないからな!! 新鮮だっ!!


〔兄さん気持ち悪っ。それよりもあいつをどうにかするんでしょ!〕


 せやった。完全に忘れとったばい。


 なんか大事なことを言ってた気がするが、俺は新たな妹と交流を深めなきゃいけない。ということで邪魔なメンズには退場して貰おう。


「お前はもうデスってる。さぁ、アルちゃん!! やっておしまい!!」


〔兄さんがやるの!! ほら手を前に出して! 妹達への愛を叫びなさいっ!〕



 え? そんなんでいいの? なら遠慮なく。


「うぉぉぉ!! イクスのおっぱいは最高だっ!!」


 俺はなんだかさっぱりわからないが、アルちゃんに言われた通り両手を前に掲げて詠唱する。

 すると、手の先から光の玉がマントの男目掛けて打ち出された。


「ふん。何かと思えばそんな、グハッ!?」


〔やれば出来るじゃん。さぁ早くあんな奴やっつけちゃって!!〕


 よしよし、なんか乗ってきたぞ!! このままガンガン行こう!!


「ジーコのちっぱいも好きだ!」


「ゴバッ!」


「サンキの腹筋も好きだ!」


「ナベッ!」


「シロの優しさ笑顔が好きだっ!」


「グボバッ!! クソっ!」


 あっ! 逃げやがった!

 まだウドの脚とロッカのお尻とチセの太腿とハーピのLドリームとキュウカの匂いが残ってるのに!! 最後までやらせろよ!!


 まぁいい。とりあえず邪魔者は居なくなったようだしな。


 本当に何だったんだあの野郎。だが、気になる情報も得ることが出来た。


 精霊術に、神の匂い。

 そして身体が元魔力の原子で構成された敵。魔法が通じない相手。


 これらを調べていけば、アポカリプスの目的を知る事が出来るだろう。


 よし、とりあえずはまた進むか。そう思って一歩踏み出したとき、


〔馬鹿兄!! 初めからそんな飛ばすんじゃな……〕


 俺は意識を手放して、その場に倒れ込んだ。


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