14話 妹をディナーにマッサージしたら大変なことになった
ちょっとスケベですが許して。イクス可愛い。
妹達が入学して、3年の月日が流れた。
俺は高学級に、妹達は中学級。
まだ幼さの残る妹達だが、少しずつ大人になっていると感じる。
今までは可愛いと思うことが多かった妹達が、綺麗だと感じる瞬間が多くなってきたのだ。
「兄上、今日はどちらに向かわれるのですか?」
「あぁ。今日は王都にある騎士団事務所に、今度の魔獣討伐訓練の資料を出しに行く」
今は魔術委員の委員会室で仕事をしていた。
一緒に仕事をしているのは長女のイクスだ。
「王都の騎士団ですか……興味がありますね」
「イクスは騎士向きの戦闘スタイルだもんな。少し稽古をつけて貰えるようにお願いしてみようか?」
「よろしいのですか!? はい! 是非とも手合わせしてみたいです」
最近のイクスと渡り合えるのは、俺か剣術の先生くらいだもんな。
先生も最近は、イクスの速さに着いていくのがやっとだとボヤいていた。
そういえば妹達の誰が魔術委員になったかというと、1年ごとに交代制になった。
小学級1年生の時はウドとキュウカ。
2年生の時はロッカとチセ。
3年生の時はサンキとシロ。
中学級の1年生になった今は、イクスとジーコが魔術委員だ。
こういった事例は過去に無かったが、妹達が皆優秀で、先生達に掛け合ったところ許可を貰えたらしい。
ちなみにハーピは辞退している。
委員会の仕事は向いていないと考えたのだろう。
埋め合わせとして週末の休みの日は、必ず1時間ハーピと日向ぼっこをするという約束をしている。
ある意味一番いいポジションを得たかもしれないな。
「よし、それじゃ行こうか。ジーコの仕事が終わる前に帰って来たいからな」
ジーコは今、俺と同じクラスのクラウスさんと仕事をしていた。
クラウスさんは現在魔術委員の委員長だ。
俺? 俺は別の仕事も兼任しているため委員長ではない。
「そうですね。今日の晩御飯も楽しみです」
委員会の仕事があった日は、仕事終わりに一緒にご飯を食べにいってる。
今日は特別豪華な店を予約しているからな。
学園を出て、王都にある騎士団事務所への道を歩く。
自身の剣に手を添え横を歩くイクスからは、騎士の風格のようなものを感じる。
イクスが妹達の中で一番発達が早いからな。
細くスラリとした脚、小ぶりで梨型のお尻。
程よい肉付きの腰回りと、引き締まったくびれ。
そして、まだ子供とは思えない豊満な胸。
顔も小さく、地球であればこのままモデルとしてデビューしても何も問題はないと言えるほど美しい。
このまま育ってしまったら、すれ違う人々の目を奪い続けることになりそうで心配だが、綺麗になっていくイクスを見ているのは、俺の最大の楽しみでもある。
最大の楽しみには他に8個あるんだけどな。
まぁ何があっても俺が守れば問題ないか。
「兄上、如何なされましたか?」
おっと、ジロジロ見すぎたみたいだ。
あまり見過ぎて嫌われたくはないから程々にしないとな。
「何でもないよ。それよりも着いたようだ」
イクスを発育を堪能していたら、あっという間に騎士団事務所に着いてしまった。
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「以上が資料になります。よろしくお願いいたします」
「あぁ、ご苦労だったな"生徒会長"」
「騎士団長、1つご相談があるのですがよろしいですか?」
「ふむ、どうしたのだ?」
騎士団長と打ち合わせを終えた俺は、イクスとの約束通り稽古をつけて貰うための相談を持ちかける。
ちなみに生徒会長とは俺のことだ。
高学級になったときに無理やり推薦された。主に下級生の女の子達に……
「この子は私の妹で、剣の鍛錬を行っております。最近では学院にも稽古相手がおらず困っていました。そこで、騎士団の方々でイクスに稽古をつけて頂けないでしょうか?」
「ほう、イクスといったかな。君の妹達の噂は聞いておるよ。なんでも9つ子で皆優秀だとか。」
「ありがとうございます」
イクスが礼を言い腰を折る。その姿はまるで主君を守る騎士そのものだった。
「ふむ。騎士の礼も美しい。体の鍛え方も申し分ないと見える。女性であることとその若さを考えれば逸材であろう。わかった。検討しておこう。近々回答を学園経由で伝える」
「ありがとうございます。よろしくお願いいたします」
検討して貰えるだけでもありがたい。何せ王都の騎士団だからな。
この国では、騎士団と魔術団が最強の双璧と呼ばれている。
そんな騎士団の元で稽古をつけて貰えれば、イクスは間違いなく強くなるだろう。
俺たちは互いに喜び合い、騎士団事務所を後にした。
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「イクスが騎士団に入りますの!?」
「まだ決まったわけじゃないよ。ただ検討はしてくれるみたい」
「羨ましいですわ……私も弓術を習いたいところですが……」
「騎士団は剣が主体の組織だからな。弓術か……少し探してみるよ」
「よろしくお願いします。兄様」
あの後、次女ジーコと合流した俺とイクスは、豪華なお店で晩御飯を食べていた。
この店のすごいところは、完全個室と言うレベルではなく、部屋が割り振られるという点だ。
部屋には豪華な絵画や飾り物はもちろん、ソファやベッド、風呂場まで着いている。
前世だったらラ◯ホとか言われそうだが、そんなやましいことをする場所ではない。
あくまでプライベートな空間で、大切な人と食事を楽しむためのサービスだ。
俺達は食事をしながら色々な話をした。
妹達の近況はもちろん、日々の生活の中であった、些細なことも全て聞いている。
まぁ、妹達には隠蔽した監視魔法を付けているので、大体のことは把握しているが。
こういうのは本人達の口から聞くからいいのだ。
「昨日なんてウドが『なんか小さい下着だと思ったら、ジーコのだった。ごめんね』ですってよ! ムキー! 私だって胸は成長していますもの!」
そう言って胸を張るジーコ。慎ましい胸も良いものだぞ。
そんな会話をしていると、部屋のドアがノックされる。
「はい」
「失礼致します。本日は当店の開店記念日となっておりまして、皆様にエステマッサージのサービスを行っておりましたが、如何致しますか?」
へぇ。これはラッキーだったな。最近いろいろな管理で疲れも溜まってるし、折角だからお願いしようか。まぁ疲れは魔法で吹き飛ばせるが。
「そうですか。それではお願いいたします」
「はい、まずは男性のお客様からでよろしかったですか?」
「大丈夫ですよ」
「ありがとうございます。それではあちらのベッドに、上裸でうつ伏せになって頂いてもよろしいでしょうか?」
二人に確認は取ってないが、俺からでいいだろう。
俺は上着を脱ごうとしていると、
「ちょ、ちょっと待ったぁぁぁ!!」
「兄上、まだ上着を脱ぐのは早いですよ」
え? なに? どういうこと?
「て、店員さん? それはあなたが、兄様のお肌に触れて、マッサージをす、す、するということでしょうか?」
「は、はい……そうなりますが……」
「認めません! それはいけません! 破廉恥ですわ!」
「そうですねジーコ。兄上には私達がマッサージを致します。そちらのオイルを貸していただいても?」
「え、いえ……でもこれは……」
「貸してくださる?」
おぉ、なんという威圧だ。
イクスとジーコの威圧を受けて、店員さんは完全に萎縮してしまったな。
「わ、わかりました。こちらをお使いください……」
そう言ってエステオイルを渡すと、店員さんは足早に去っていってしまった。
扉を閉めるイクス。
「さ、さぁ兄様。わ、私達がマッサージをして差し上げますので、う、上着をお脱ぎになって、横になってくださいまし」
「普段から姉妹同士でマッサージをしています。兄上にも喜んで貰えるはずです」
まぁ妹達にマッサージをして貰えるのは、俺としても喜ばしいことだ。
ジーコの鼻息が荒いことに関しては若干気になるが。
「そうか、ならばお願いしよう」
そう言って上着を一気に脱いだ。すると、
「に、兄様の肉体……は、裸……に、にぃさまのぉ……」
と言いながらジーコは倒れてしまった。
そうか……男性の体には耐性がついてないんだな。
これはこれで問題だ。ジーコとは別の機会に特訓するとしよう。
「ジーコはのぼせてしまったみたいです。さぁ、兄上。ここは私にお任せください!」
ジーコをソファに寝かしつけたイクスが言う。
仕方ないからイクスにお願いしようか。
俺は上裸のまま、ベッドにうつ伏せになる。
すると、イクスがオイルを背中に塗り、マッサージを始めてくれた。
オイルは冷たかったが、イクスの手が温かくて気持ちがいい。
このまま寝入ってしまいそうなほど安らげるな。
一通り背中をマッサージしたイクスは、最後に乾いたタオルでオイルを拭き取ってくれた。
「ありがとうイクス。とてもリラックス出来たよ」
そういって起き上がり、服を着る。
すると、何とイクスは上着を脱ぎ、右腕で胸を隠して立っていた。
「あ、兄上……その……私もマッサージを……お願いしても、よろしいでしょうか?」
白い素肌が露わになっている。顔は赤いが。
実家で一緒にお風呂に入って以来、妹の肌は見たことはなかったが、本当に美しくなったな。
よし。ここまで勇気を出してくれたんだ。俺も本気を出さなければなるまい。
「そうだな。わかった。イクス、こちらにおいで」
そういってイクスの左手を取り、ベッドにうつ伏せにさせる。
さぁ、妹に最大の愛を込めて、マッサージをしてあげよう——
帰り道、二人の妹を同時にお姫様抱っこして帰ることになった。
とてもいい一日だったな。
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