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30.光は集う

 セーギは悪魔(デーモン)らしきモンスターが現れた建物へ向かって駆ける。彼はマリーをロベリアに預けて魔法の袋から長剣を抜き出す。


 上空に発生した“大穴”が異常事態ならあの悪魔の群れは非常事態。セーギは身の内に宿るスキル【邪悪討滅の勇者(ラーマーヤナ)】から発せられる燃えるような熱に背を押され、衝動のままに全てを置き去りにする速さで建物へと突進した。



 ――――――



 シータは()()の聖女である。その鍛え上げ研ぎ澄まされた身体能力はその場に居た誰よりも強靱で、疾い。

 シータは自らの能力“光華の泡沫”によって肉体と聖剣(パドマー)に聖なる光を纏う。そうしてルミーとディアンサスへ近隣住民の保護を頼み後を托すと、悪魔が出現した建物へと光の化して飛び込んだ。



 ――――――



 それは同時だった。

 勇者と聖女が壁を突き破り……悍ましい儀式が行われる筈であった渦中へと踏み込んだのは。

 少年と少女が命を燃やして戦い抗い、今まさに燃え尽きようとしていた場所へと辿り着いたのは。




 ◆◆◆




 シータは今、自分の中の感情を理解出来ずにいた。


「――――――」


 閃光と化した事で万物を置き去りにする意識の中で、自分以外の何もかもが重い水の中を動くように遅延する中で―――シータは目の前の()に心を奪われる。

 薔薇色の瞳がひどく印象に残る。その瞳に自分が映っている事に言い様の無い感覚を覚える。肋骨の内側に収まる臓器が沸騰したかのように熱く、それは血管を伝い脳髄まで焼く。


 静寂なる世界。シータと、そして“青年”だけは同等……それ以上に動く。

 互いに剣を構え、壁を破壊し踏み越えて。全てを斬り伏せるような剣気と重苦しい殺意はこの場に居る悪魔(デーモン)にのみ向けられている。


 紺碧の瞳と薔薇の瞳が交差する。


 ―――互いに相手へ思う事は数多く在った。だが二人は自身の都合を一瞬で切り捨てると眼前の問題へ斬り込む。

 何もかもが違う筈の二人はしかし、まるで鏡映しのように同じように動く。剣が光り輝く。刃に込められた魔力と氣力が渦となって純粋な力へと変わり……彼等の力の根源たる浄化の力へと成る。


 一直線に駆け抜ける二人。周囲の悪魔は直ぐ傍を通り抜けられた事さえ気が付かず、走り抜けた二人は目の前の相手に向かって剣を構える。

 踏み出す足には不撓不屈、刃に乗せるは聖なる光、柄握る手には信念、見据える瞳には意志を―――目指すは『救いたい』と云う利他主義(オルトルイズム)的な我儘(エゴイズム)の結実。


『――――――』


 剣が振り抜かれる。

 衝突する刃と刃……しかしそれは実際にぶつかり合う事は無く、ただ光だけが交わる。剣を振り抜いた二人の目の前で、重なり合った光と光が収束する―――


 次の瞬間、混じり合った光が爆発的に広がった。


 光の奔流が全てを吞み込む。

 凄まじき力の塊である光はしかし人も建物も傷付けない。この建物丸ごとを光に包みながらも温かく照らすだけ―――ただ悪魔だけを(チリ)にする。

 何もかも白く染め上げる光が、この場に存在する悪魔を一つとして残さず消滅させる。




 勇者と聖女が放った光が邪悪を祓い……そして少年と少女を救った。




 ◆◆◆




 赤獅子の隠れ家から外へと出た悪魔(デーモン)共が真っ先に狙った物、それは避難していた子供達であった。


『ギァアアッギギギギ!!』


 オーク・デーモンによって破壊された壁から溢れ出した悪魔の総数は百を瞬く間に超すと雪崩のように進撃する。無力な子供の命を摘むには過剰とも云える群体、それらがもたらす結末は凄惨な物となるであろう事は想像に難くない。


「ひ……っ」

「逃げて早く!?」

「ぅえええええんっ!!」


 少しでも年上の者が自分よりも小さな子達の手を引いて必死に逃げる。何としてでも生き残る為に。自分達を逃がす為に身命を賭して踏み止まったナーダとサクラの思いに応える為。一歩進む毎にそれ以上の早さで近付いてくる悪魔共の恐ろしい雄叫びを聞きながら必死に走る。状況を未だに理解出来ない幼く未熟な子を引き摺るようにしてでも走る。子供達の泣き声が悪魔共の鳴き声で徐々に上塗りされる現実に心が折れそうになりながらも走る。


 一番後ろを走るのは一番年長の子供。ナーダやサクラとは一つや二つしか違わない子であり、そして二人に直接子供達を托された子でもある。その子は最後尾で全員を見守りながらこの死地から脱しようと背を押す役目を果たしていた。


「……ッ!」


 そうして一番後ろを走っていたからこそ分かる―――無理だ、逃げられないと。

 そう考えたその子は自身が果たすべき最期の役目を決める。

 目の前の小さな子が少しでも前を走れるよう背を押しその子は立ち止まる。


 振り返り、小さな体を精一杯大きくするよう両手を広げて叫ぶ。


「―――ぁあああああああああッッ!! 来るなら来いッ!!?」


 決めた役目、それは犠牲。

 ナーダやサクラが自分達の為にそうしたように……その子もそれを選ぶ。ここで少しでも食い止める……()()()止める。どれだけ足止め出来るのか、迫り来る悪魔の群れの前に幼子一人の肉など在って無いよう物でしかないといのに。それでもその子は決めたのだ。

 次の瞬間には食い付かれて貪られるだろう。生きたまま肉と骨を食い千切られる苦痛を味わうだろう。この残酷な世界に絶望しながら死ぬだろう。結局この足止めに効果など無く他の子供達も同じ末路を辿るだろう。


 恐怖と絶望が血の海となってこの場を赤く染める―――




「“聖なる守護を”!!」


 それも彼女達が居なければの話、である。


「……え?」


 身を挺していた子の目の前に突如として顕現する、白く輝く聖なる結界。

 邪悪を寄せ付けない神聖なる盾。それはその子のみならず他の子供達全員を覆い囲んで展開される。



『ォガ……ッ!?』

『ゲギャァアア!?』


 その直後、愚かにも聖なる結界に触れてしまった悪魔共は一体残らず炎にでも触れたかのように肉を焼かれて悲鳴を上げる。堅固なる防壁は雪崩の如く突き進んでくる悪魔の群れを全て受け止め支える。小揺るぎもしないそれは絶対の盾として子供達を脅威から守った。

 そして―――


「よっし! 良くやったわ!!」


 炎に包まれた少女が暁の髪をなびかせて飛翔する。


「穢らわしい悪魔が―――」


 魔法により戦闘機の圧縮気熱噴機(ジェットエンジン)に酷似した高速飛行を行う少女、ディアンサス。彼女は激しく燃え上がりながら悪魔の群れへと飛び込み―――


「燃え……尽きろぉおオオオオッ!!」


 爆炎。

 噴火の如き火柱と赤い爪の如き旋風が周囲を呑み込む。その火勢は瞬く間に結界はおろか自分や共に来た少女達まで巻き込んで広がっていく。


『―――ッッ!!?』


 炎に呑み込まれた悪魔共は焼かれるだけに留まらず、その肉体の身動きを封じられた。まるで磔にでもされたように自由を奪われた悪魔はそのまま肉も骨も焼き焦がされていく。中には大鬼(オーガ)というオークさえ越す体躯と膂力を誇る物も存在したが……その大火の前ではゴブリンと変わらない。ディアンサスが放った炎に吞まれた悪魔は一つの例外も無く、その身を灰まで燃やし尽かさ絶命した。


 悪魔として強化されたモンスターすら一瞬で灰にする熱量―――だが、それは悪魔以外燃やす事は無かった。


 これが普通の炎であったなら周囲に及んだ被害は甚大である筈。それなのにこの炎がもたらした被害は悪魔を除きゼロ、この場に居る悪魔を燃やし尽くした直後に炎はまるで最初から存在しなかったとでも云うかのように掻き消える。


 炎が消えた後に現れる、炎発生以前と一切変わらない貧民街スラムの景観……そして結界によって守護されていた子供達。

 全てが無事だった。


「―――よっ……と」


 地面へ降り立つディアンサス。地に着いた爪先から身に纏っていた炎のドレスが花弁が舞い上がるように霧散、彼女の装いは普段の物へと戻る。


 そうしてディアンサスは顔を上げると建物の屋上に居る少女へ声を掛ける。


「終わったわよー!」

「ありがとうございます!」


 屋上に居たのはルミーであり、彼女が子供達を守護する結界を張っていた―――いや、子供達だけを守っていたでは語弊が生まれる。


 ルミーは自分を中心に……この貧民街のほぼ()()を対象に守護結界を施し悪魔の脅威から守っていた。

 そして結界は現在も行使されている。それが意味する所とは―――


「それで向こう側の悪魔のことなんですがっ」

「知ってる! あっちにはもうロベリアが居る!」


 ルミーの言葉へ被せるようにディアンサスは心配無用と答えると歩き出す。


「ロベリアがこの程度に遅れなんか取らないわ……私達は先にシータが突っ込んでった場所へ行くわよ!」

「……わかりました! あの中に悪魔発生の大本が在るはずです、警戒して行きましょう!」

「言われるまでも無いわ!」



 ◆◆◆




 甘い香りが漂う。


『ゲギャギャギャ!』

『ボォオオオオオ!』

『グゥルルルッ』


 その香りに誘われて悪魔が集う。

 目を血走らせ口から涎を垂らす悪魔共は妙な一体感を持って走る。

 周囲の人間には目もくれず、足を縺れさせて転んだ同族へ食らい付く事も無く……ただその香りの発生源へと誘い込まれる。


「……最上位のデーモンは居ないみたいね」


 貧民街の一角。丁度ルミーやディアンサスが居る所とは黒穴を挟んで逆側に位置する場所で……栗色の髪に翡翠の鱗を生やした女が一人立つ。

 押し寄せる波のように集まる悪魔の群れ。取り囲んでくるそれらは百を超えて更に増えていく。

 そして何故か不思議な事に……悪魔共は集まり取り囲むだけでそれ以上進んでくる事は無かった。血走らせた目、その瞳にまるで夢でも見ているような虚ろ気な色を帯びさせて。


「それにしても異様に知能が低い。これじゃあ獣以下」


 女は溜息を吐く、甘い香りを漂わせる紫煙を。

 立ち込める紫煙。それを吸い込めば吸い込む程、大量に取り込めば取り込む程……悪魔共は現実と夢の境界を失っていく。

 五感が狂い、本能さえも歪む。自分達が何を目的に生み落とされた存在なのかも分からなくなる。


「……まぁ、殺す分にはやりやすくて助かるのだけど」


 女は、ロベリアは嘲笑する。甘い甘い紫煙……毒が鮮やかに咲く。


『ッ!! ォオオオオオオオオオオオオオオオッッ!!!』


 次の瞬間、喉が潰れる程の絶叫を上げて悪魔共は弾かれたようにロベリアへ襲い掛かる。今まで踏み止まっていた分がまとめて吐き出されたような勢いはまるで津波。

 ロベリアを下敷きに一瞬で悪魔が山と積み重なる。殺意と食欲に支配されたこの群れがどんな惨状が作るのか……想像するだけで怖ろしい。


()()が外れたのは、良いのか悪いのか」


 ―――だがしかし。

 響く轟音。


『ヴァ……ッ!! ……ガッ!!?』


 大地が踏み砕かれたような轟音と共に上空へかち上げられる悪魔の群れ。空へと落下していくようにも見えるその光景は現実感を剥離させる。


「……あいつの遣り口と違うから期待はしてなかったけど」


 蹴り上げた……文字通り悪魔共を一蹴したロベリア。その振り上げられたすらりと伸びる健脚が天を向いている。彼女は一撃であの大量の悪魔を蹴り上げた恐るべき蹴り足を下ろして悠然と歩き出す。空中へ打ち上げられた悪魔にはもう目もくれない。その理由は至極単純。


 遙か頭上で喚き散らす悪魔共、あれらはもう……終わっている。


『ギッ!? ゲ……パ―――』


 叩き込まれた蹴りの衝撃と骨身に染み込ませ続けた“甘い毒”。それらが合わさって悪魔を侵食―――その肉体を崩壊、木っ端微塵に弾き飛ばした。

 ぼろぼろとこぼれ落ちていく悪魔の血飛沫と肉片だが、それすらも甘い毒……浄化の力を含んだそれによって僅かに残された骸すら塵となる。

 聖なる毒に侵された遺灰が降りしきる中で、彼女は穏やかな表情に背筋が凍る冷たい眼を嵌め込んで独り言ちる。


「ひどく……ツマラナイわね」


 穢れを祓われた黒い雪は地面へと落ちる前に風へと乗って消えていった……ロベリアが溢した深く昏い憎悪と共に。


 そうしてこの場所の悪魔は全て滅ぼされた。ロベリアはそれを周囲に目をやって確認するととある民家へと向かって歩く。

 扉を開き、ロベリアは足下へ視線を落とすと先程までとは打って変わり優しい表情を浮かべて()()に声を掛ける。


「お待たせ。生きましょうか」

『キュー!』


 ロベリアの声に応えて民家から飛び出してきたのはマリーであった。

 悪魔と戦うにあたりマリーをここに避難させていたロベリアはこうして迎えに来るとその小さな体を抱き上げた。

 そうして用が済むとロベリアはマリーを伴い悪魔の発生源であった赤獅子の隠れ家へと足を向ける。


「さて、あのアジトでは何が起こってたのかしら? それにあの大穴も気になるし……」

『キュー』

「……近くに誰も居ないから喋っても良いのよ?」

『キュム?』

「……ふふっ。まぁ、いっか」


 喋らない役作りに徹しているマリー。それをロベリアは微笑まし気に見て頭を撫でると歩いて行くのであった。




 ◆◆◆




 悪魔を屋内に居た悪魔を一掃したセーギはシータ。

 だが事態は未だ終息したと判断するには早い。


「その子達を頼む!」

「任せて!」


 二人は互いに尋ねたい事を後回しに迅速に行動する。セーギは魔法陣がある隣室へ。シータは力尽きて意識を失っている少年少女の元へと。


 セーギは隣室へ向かう途中でナーダ達とは別に倒れ伏す男達へ視線を向ける。彼等は先の光による影響で傷付いていた。それが意味する所とは男達が悪魔に寄った存在であるという事。スキルによって確認したステータスに存在する“悪神の信奉者”がセーギの予想を確信に変える。

 微かに意識が残っていたレグルス。セーギは横切る際に「寝てろッ!」と容赦無く頭部を蹴り飛ばし、レグルスは「ゲアッ!?」という悲鳴を上げて完全に意識を飛ばされた。


 そうしてセーギが破壊された壁から隣室へと移動するのとほぼ同時に、シータは倒れる少年少女の傍へ寄り添う。


「もう大丈夫、よく頑張ったわ」

「……ぅ……あ?」


 シータの声に反応したのはナーダだった。指一本満足に動かせない疲労に現状への理解も追い付いていない。それでも彼は周囲の悪魔が一掃され自分達の命が救われたのは目の前に居る美しい女性と今はここに居ないもう一人の男性のお陰であるのだけは分かっていた。


「……ガキ……共、は?」

「外に居る子達は私の仲間が助けてくれた。皆無事よ」

「……そうか」


 シータの答えに安堵しえ笑みを溢すナーダ。その横ではサクラもうっすらとだが笑みを作る。少しだが意識が戻りシータの言葉を聞けたのだ。

 また、シータも子供達を無事に助けられた事に安堵と喜びがあった。


「後の事は私達に任せて、君達は休んでて」


 そう言ってシータはナーダとサクラを労るように撫でる―――その際にシータはナーダの額に“黒い角”が生えているのを確認した。

 話しに聞いていた悪魔の疑いがある襲撃者……その正体がこの少年であるとシータは察した。境界に所属する立場から考えれば拘束して連行すべきだが―――


(浄化の光による損傷は無し、それに悪神の気配も感じられず……だけど普通の子という訳じゃなかったみたい)


 シータは“慧眼”によってナーダを、そしてサクラを見通す。


(こっちの女の子も……偶然、じゃないわよね)



 ――――――


 名:ガガナーダ

 種族:鬼人(ヤクシー)

 性別:男

 年齢:12

 位階:178

 能力:勇者、影身闊歩、蛇砲縛鎖、縮地、焔武、耐毒

 称号:勇者、忌み子、雲から轟く声


 ――――――



 ――――――


 名:サクラ・テュケー

 種族:普人(ヒューマン)

 性別:女

 年齢:12

 位階:42

 能力:浄化、反響定位、神性魔法、無垢なる祈り

 称号:聖女、献身者、神聖なる乙女


 ――――――



 紛れもない“勇者”と“聖女”の証。シータはこの場で新たな仲間を見付ける事になるとは思ってもいず複雑そうな顔になる。

 この時点でシータが最優先すべき事はこの勇者(ナーダ)聖女(サクラ)の保護となった。


「……その暇は無さそうだけど」


 シータはナーダとサクラに重傷が無く疲労で動けなくなっている事を確認すると少しだけ緊張を緩めた。


 だが剣聖の戦気は鎮まらず。


(まだアレが残ってる)


 壁の一部が破壊され外へと通じるようになったそこから空を見上げれば……不気味な“大穴”が未だ存在しているのが瞳に映る。

 異様な雰囲気を放つ大穴。発生当初は徐々に巨大化していたが、何故か今はその変化が止まり、ただ静かに黒々とした喉を晒すように口を開けて浮かんでいる。


「……なあ……姉ちゃん」

「どうしたの? 何かあった?」


 大穴を観察していたシータはナーダに呼ばれて目を向ける。少年は不安そうな顔でシータの事を見ていた。


「兄ちゃんは……大丈夫なのか?」


 セーギを心配しての言葉、ナーダはたった一人であの危険な魔法陣が在る部屋へと向かった彼の事がずっと気掛かりだったのだ。


「……大丈夫よ。私の仲間がここへ来てくれたら君達をお願いして、直ぐに私も向かうから」


 シータは安心させる為にこれから自分もあそこへ向かうと伝えるとナーダは気が緩んだのか意識を手放して静かに眠る。


「おやすみなさい。後は―――私達が何とかするから」


 シータが決意を宿した瞳で大穴を睨む。そこで遅れてやって来たルミーとディアンサスが破壊された壁から入ってきた。


「この奥から嫌な気配がするんだけど、燃やす? いや、燃やすわ」

「待ってください。儀式に使われた宝玉……そこに囚われた魂を解放すれば生贄になった方々を助けられる可能性があります」


 逆の破壊された壁からはマリーを抱えたロベリアが。


「大変なことになったわね。でも被害が少なくて良かったわ」

『キュー!!』


 〈城塞都市クルルス〉に存在する最高戦力が一同に介する。この事態を解決する為に。

 人に仇為す悪魔を倒す為に。

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