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箱庭の楽園  作者: 後陸庵
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 目を覚ますと視界に違和感を覚えた。

 ボーっとしながら頭の側面の辺りをまさぐる。

 ドンッドンッ。

 柔らかな感触を想像していたのに手元に来る感触は硬質な物だった。

「あれ?」

 布団で寝てる筈じゃ――。

「どこだここ?」

 意識がはっきりしてくると周りの様子が分かってくる。

 壁は多分コンクリート、窓はなく家具も自分が寝てるベッドみたいな椅子しか見当たらない。

 そして出入り口になる筈のドアや戸も見えない。まさに密室と言える部屋だ

「これどう入ったんだ?」

 天井か椅子の下に隠し階段でもあるのだろうか。

「っいた!?」

 探ってみようと体を動かそうとしたら腕や背中など、体の各所が痛みを訴えてきた。

 改めて自分の体を見てみる。服が着た覚えのない入院着みたいなのに変わっているし、普通なら肌が見える手足には包帯が巻いてある。感触から言って多分服の下にも包帯が巻かれているのだろう。

「事故にでもあったか?」

 そうならこの部屋も自分の状態も納得が……出来ないな、治療中なら病院とかだろうから機器がなかったり、ナースコールみたいな呼び出し機がないのがおかしい。


 ――シュコッ。

 一通り体の状態を確認したり、壁を叩いたり椅子を動かそうとしてみたり。

 体の方は引きつるような痛みがあるが動けないほどではないのが分かったが、それ以外は芳しくなかった。

壁はどこも同じ音を返すし、椅子は固定されてるようで動かなかった。

 諦めて椅子で横になっていると音がして椅子の前方、その右側に二人分くらいの空間が空いた。

 上下扉? それなら分からない筈だ。同じ素材なら音も同じになるのが当たり前だ。

 そしてそこからは想像外のものが出てきた。

 のっぺりした頭にもこもこした胴と手足、宇宙服もしくは潜水服みたいなものが二体入ってきたのだ。

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