悲しみの雨
ぴっちゃ、ぱっちゃ。
雨が空から降り注ぐ。
私の体にぽたぽたぽた。
冷たい冷たいこれは、氷を溶かしたあとのよう。
ぴっちゃ、ぱっちゃ。
頬に流れた液体とはまた違う。
これは誰のものなんだろうか。
私の様に温かくはないということは、寒がりさんのかな。
せっかく泣き止めたのに。
明日は学校だから、目がはれたら恥ずかしいもん。
でも、この雨じゃ。
ううん、目元が冷えて腫れが引くかも。
風邪もひきそうね。
それがこの恋という幻の代価となるなら安いものだ。
たった1日で何とかなってしまう。
半年以上の時間が、たった1日と引き換え。
なんだかおかしくて仕方がないわ。
もう私は同じ過ちはしないから、今たっぷり味わっておきましょう。
恋なんて、するもんじゃない。
落ちるもの、なんて誰が言ったんでしたっけね。