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東方幻探課  作者: 犬上高一
とある怪事件にて
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第5話  注意:この話は青〇ではありません。

―――――――大学前

~優海視点



私は今から犯人(?)がいる建物へ向けて突入しようとしています。お父さん。お母さん。今までありがとうございました。親不孝な私を許してください。私は天国から二人の事を見ています・・・。どうかお元気で


「いや、死ににいくわけじゃないから落ち着いてくださいね?」

「いやどう考えても死んだも同然じゃないですか・・・」


だってたった3人で犯人がいる校舎の中へ突入だよ!?しかもどこかおかしい二人と一緒だよ!?これをオワタと言わないでなんという!!


「いいから落ち着きなって。何があろうとあたしが守ってやるからさ!!」

「おぉ〜!!」


今の鷲子さんにはとても力図よいものが感じられた。この人となら生き残れるかも!!


「いや、サバイバルじゃないんですから・・・」


そんな陸佐さんのツッコミを無視して、鷲子さんを崇める私。当の本人は大きい胸を張り仁王立ちをしてすごく気分がよさそうだ。そんな私たちをどこか可哀そうな目で見ながら煙草を吸っている陸佐さん。その後、さっきの警官隊の隊長の


「お前らは何しに来たんだ・・・?」


と言う発言により我に返った私達はそのまま校舎へと向かっていった。













――――――校舎1階



「よっこいしょっと」


そんな声を上げながら窓から校舎内に入る陸佐さん。この部屋はどうやら用務員室のようだ。


「さて・・・さっきも説明したとおり。二人は中にいる人の捜索及び救助。見つけ次第屋上まで誘導。ヘリで救出します。」

「え?そのまま門の所にいる警官隊に引き渡すんじゃないのかい?」

「いや、今回は相手は何かよく分からないから、校舎の防火扉を開けるわけにはいきませんよ。もし何かしらの得体のしれないものだった場合、新たに犠牲になるのは外にいる警官隊ですよ。」


・・・その光景を想像して思わず身震いしてしまう。確か目撃証言では全身ブルーベリー色をした巨人だったはずだ・・・。もしも本当なら・・・食べられる!?


「進撃の○人じゃないんだから、食われるわけないでしょう?・・・たぶん」

「たぶんってどういう事ですか!?たぶんって!!」


なんだか猛烈に不安になってきた・・・。


「さて、長話も時間の無駄ですな。さっさと終わらせましょう。」

「そのセリフさっきも聞いたような・・・?」

















――――――



「誰かいますかー?」


恐る恐る教室の扉を開け、中を確認する。しかし中には誰もいなかった。


「こ、これで20部屋目・・・本当にどこにいるんだろう?」

「地道に探すしかないね。次は・・・「ガタッ・・・」ん!?」

「い、今何か音がしませんでした!?」

「しッ!!静かに!!」


そう言って音がしたほうを見ると、女子更衣室と書かれた部屋があった。


「・・・ここを開けるよ・・・」

「は、はいッ!」


そう言うと私はゆっくりとドアノブに手を当てる。ドアの前には銃を構えた鷲子さんがいつでも突入できるように準備している。


「開けますよ・・・3、2、1ッ!!」



―――バンッ!!


「動くなッ!!」


そう言って部屋に飛び込む鷲子さん。その後に私が入ってくる。するとそこには一人の少女が倒れていた。


「おい。大丈夫か!?おい!!起きろ!!」


倒れていた少女を抱え必死に呼びかける鷲子さん。すると


「う、ううぅ・・・・」

「よ、よかった〜。生きているみたい」

「・・・あれ?・・・私はいったい・・・」

「ここで倒れていたんだよ。いったい何があったのか説明できる?」

「ここで・・・そうだッ!!メリーはッ!?メリーは何所!?」

「ちょ、落ち付いグッ!?」


その瞬間、いきなり鷲子さんの首をつかんでぶんぶん振り回す少女。鷲子さんは「ぐるしッ!やめッ!!ウグッ!?」と声を上げている。


「ちょ!!落ち着いて!!死んじゃう!!鷲子さん死んじゃう!!」


いまだに首をつかんでいる少女を無理やり引きはがし、落ち着かせる。鷲子さんは首を押えながらげほげほ言っていた・・・。どれだけ首を絞めたんだろう・・この子・・・。


「いったい何があったの?詳しく教えて?」

「ば、化け物が!!」

「「化け物?」」








彼女の名前は宇佐美蓮子。この大学に通っているらしい。彼女の話によると、友人と一緒に寮に帰ろうとしていたところ。突然なった非常ベルに驚いて急いで避難しようとしたところで


「そこであれが・・・あのブルーベリー色をした化け物が!!」

「「ぶ、ブルーベリー色?」」


ブルーベリー色をした化け物・・・一つだけ思い当たるものがあるが、それを言ったら何かやばそうなのでやめておく。


「そいつが出てきて、私はメリーと一緒に逃げたんだけど・・・」


どうやらその友人はメリーと言うらしい。・・・外国人?


「追いつかれて、メリーが『私がおとりになるから』って言ってこの部屋に私を閉じ込めて・・・そのまま化け物を引きつれて逃げて・・・」

「「なッ!?」」


という事はそのメリーと言う子はこの子を守るために自ら化け物のおとりになったという事だ。・・・最悪の場合その子が化け物に殺されている可能性もある。


「い、急いで探さないと!!」



そう言って私が外へ出ようとした瞬間――



ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダッ!!!!



「じゅ、銃声!?」



――部屋の外から銃声が聞こえてきた。


「な・・・何が・・・?」

「とにかく屋上へ行くよ!!何が起きてるんだかさっぱりだ!!」















―――――――――

~メリー視点



「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」



今思うとどうしてこんな選択をしてしまったのだろうと思う。あのまま蓮子と一緒ににどこかへ隠れておけばよかった。そうすればこんなに息苦しいこともなく・・・


「キシャアアァァァァァァ!!!!」


目の前にいる青い化け物に殺されなくて済んだかもしれないのに・・・


「はぁ・・・はぁ・・・いったいなんなの・・・」


全身ブルーベリー色の化け物・・・私はこいつから蓮子を守るために彼女を部屋に閉じ込め囮となって逃げまわった。

・・・少しでも蓮子からこの化け物を遠ざけるために・・・

しかし私は今。廊下の壁に背中を預けてもたれかかっている。その目の前には先ほどの青い怪物。そいつは今にも鋭い爪を振り上げて私を切り裂こうとしてくる。



あ〜あ。まだやりたいことあるのになぁ〜



覚悟を決めて目を閉じたその時





「ちぇすとーッ!!!」




・・・何か微妙に間違ってる声が聞こえたかと思うと次の瞬間



ドガッ!!


「ぐぎゃぁああ!?」



何かがぶつかる音と化け物の声が聞こえてきた。




「え?・・・・」




恐る恐る目を開けるとそこには


「お〜い・・・大丈夫ですか〜?」


迷彩柄の服を着て、背中には盾。腰に拳銃。手にはライフルを持ち煙草をくわえた男が立っていた。



「・・・え?」



どういう事?さっきまでそこにいたのはブルーベリー色をした化け物だったはず・・・。何でさっきまでいなかった男がいるの?って言うか化け物は!?


「はッ!!」


慌てて化け物を探すと横で倒れている化け物がいた。


「ぐぎぎぎぎ?」


体を起こしながらあたりを見回す化け物。どうやら何が起きたのか分かっていないようだ。


「君。屋上へ行くんだ」

「え?屋上?」


突然屋上に行けと言われても何のことかさっぱりわからない。


「屋上で助けが待ってる。そこまで走るんだ。いいですね?」


「あ、はい・・・」


そう言ってライフルを構える男。私はとにかく男の言うとおりに屋上へ向かおうとしたその時



「ぐぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」



この世のものとは思えない咆哮が私の耳に突き刺さった。見るとそこには青い化け物が男をすごい目でにらみつけている。


「ひ・・・うぁ・・・」


私はそんな化け物を見て腰が抜けて完璧に動けなくなった。ガタガタと震える私に向けて男はこう言った。



「逃げろッ!!!」




タイトルなんて飾りです!偉い人にはそれがわからんのです!!

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