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東方幻探課  作者: 犬上高一
竹林にて出会ったもの
43/49

第39話  弾幕と少女

久々の投稿です

――――――

鈴仙視点



突如この永遠亭に迷い込んできた二人の人間――優海と真人――。

二人は人里の傍でなんでも屋らしきものをやって居るらしい。これはいいと思った師匠は、最近永遠亭を悩ませている謎の泥棒を捕まえるのを手伝って欲しいと頼み、先方はこれを承知する。

そうして今、永遠亭と幻特課との協力により泥棒が捕まえられようとしていたッ!!


「鈴仙・・・貴女拳を握って何をしているの?」


はっとして、自分が握りしめていた拳の力を緩める。どうやら回想をしている間に体の方まで現れていたらしい。


「い、いやぁ〜何でも無いですよ。」


師匠に変な目で見られながらも、何とか誤魔化す。


「所で、お二人は弾幕ごっことか出来るんですか?」


多少強引だが話題を変える。外来人という事はおそらく弾幕ごっこを知らないはずだろう。

案の定真人は知らなかった。だが、優海が弾幕ごっこについて知っていたのは予想外だった。


「この幻想郷で行われる“けっとー”ですよね?」

「そう。まぁ遊びでもあるけどね。」


ここで、話を分かっていない真人の為に説明する。弾幕ごっことは人間と妖怪が対等に戦えるようにと作られたルールである。妖力霊力神力などで弾幕を張り、それを相手に被弾させて勝つのもよし。美しさで相手を魅了するのもよし。という至って簡単なルールである。


「・・・へ、へぇ〜・・・。」


と、懇切丁寧に説明してあげたのになぜか微妙な顔で頷かれた。


「まぁ・・・弾幕ごっこについては置いておいて・・・。とりあえず、その毛の持ち主を探さないとね。」


そう言われて全員が外に出ようとする。兎に角早くその毛の持ち主を探し出さなければならない。これからも薬や食料が盗まれるのは勘弁願いたいものである。

そして、全員が外に出た瞬間突如発砲音が聞こえてきた。


「な、何?」

「「あ。」」


続けてもう一発の発砲音が聞こえてくる。


「今の音は?」

「・・・たぶん陸佐。」

「だよね・・・・。」


恐らくこの音の主と関係しているのであろう人物の名前を口にする二人。

そして、


「いい加減止まれやァアアアアアアアアアアッ!!」


瞬間紅いマントを羽織った少女と、胸の大きな女性が飛び込んで来た。師匠くらいあると思う。その後ろからは少女二人と、男が一人続いて来た。


「「「「「あ」」」」」


お互いが顔を見合わせ声を上げる。


「な、何でこんなとこに!?」

「それはこっちのセリフよ!!」

「一体全体どうしたんですか!?」

「兎に角あいつを追っかけて!!」

「ねぇ!もう当てていいですか!?いいですよね?!」


むちゃくちゃに喋られてて何が何だか分から無い。分かった事と言えばあの紅いマントの少女を追っかけろと言っているぐらいである。優海も真人も二人とも慌ててついて行く。


「兎に角追いかけるしかないわね。」


師匠のその一言で、私達は紅いマントの少女を追いかけはじめた。









―――――

優海視点



兎に角みんなが追えやら何やら言うので追いかける。鷲子さん達はもう結構息が上がっているが、それでも追いかけるのをやめない。


「いい加減にッツ!」


陸佐さんが手に持った拳銃を女の子に向けて発砲する。発射された弾丸は少女の脇の竹に命中した。


「ちょ!!危ないですよ!!当たったらどうするんですか!?」

「当たんないように撃ってんですよ!!」


真人さんが抗議するととんでもない怒鳴り声で言い返された。


「いったい何されたんですか!?」

「せっかく集めた筍を盗まれた。」

「陸佐さん。銃もう一丁ありませんか?僕も撃つので。」

「ちょ、おま」


真人さんが掌返したその時、目の前から光の弾が迫ってきた。

「「「「「「!!!」」」」」」


全員が慌てるその脇を光の弾は通過していく。目の前には先ほどの少女が立ち止まってこちらを睨みつけている。


「おい!!そこを動くんじゃねぇ!!」


もう美人が台無しなくらい口が悪い鷲子さん。そして少女は、私達に大量の光る弾を撃ち込んできた。


「避けてッツ!!」


誰が叫んだのか分からない。だが全員がその光の弾を避けようとする。私は転んだことにより運よく弾を避けられたけど、転んだ瞬間見えたのは―――







―――弾を頭に喰らって吹き飛ばされた陸佐さんだった。


「陸佐ぁああああああああああああああああああああああああああッツ!!」


鷲子さんの叫び声が聞こえる。地面に倒れたまま動かない陸佐さんに鷲子さんが駆け寄る。


「おい!?陸佐!?しっかりしろよぉ!!」


体を揺するも陸佐さんはうんともすんとも言わない。そんな二人に永琳さんが駆け寄る。綺麗に弾幕を躱しながら、二人の元に付いた永琳さんが陸佐さんの首筋に手を当てるのが見えた。


「大丈夫。生きてるわよ。」


そう言った瞬間鷲子さんはホッとした表情になるが、その傍に先程の弾が落ちてきた事によりその表情は崩された。


「よくもッツ!!」


そう言って突っ込んで行く鷲子さん。目の前に現れた光の弾の弾幕をすいすいと躱していき、少女に肉薄する。


「ッ!!?」

「この野郎がぁああああああああああああああッツ!!」


少女は、鷲子さんが弾幕を抜けてくるとは思っていなかったのだろう。目を見開いて驚いている。そして叫び声と共に鷲子さんの拳が少女目掛けて飛び出した瞬間、突如現れた光の弾によって鷲子さんの体が吹き飛ばされた。


「「「「鷲子さんッツ!!」」」」


4人が一斉に叫ぶ。鷲子さんが吹き飛ばされたのと逆の方向から一人の少女が現れた。


「あ、この匂い!!あいつよ!あいつがこの毛の持ち主!」


そう言って現れた少女を指差すてゐ。現れた少女の髪は、確かに永遠亭に落ちていた髪の毛と同じ色をしている。


「私の友達には指一本触れさせないわよ。」


その宣言と共に少女は自身の周辺に大量の弾幕を創り出し、それを私達に向けて放って来た。


駄文?そんなの今にはじまったことじゃないだろう?

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